悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
03.04
2003.04.30:
今日は月末、そして明日から5連休に入る。
もうこれで1年の1/3を消化した・・・と、私にはこういう視点が常につきまとう。年のせいだろうか?
会社の帰りに自動車同士の小さな交通事故を見た。スピードを落とさないままの交差点の出会いがしらとみえて、片方の軽自動車はエアバッグが開いていた。
どなたも交通事故にはご注意を。
2003.04.29:
息子のパスポート申請用写真を撮りに行った。帰宅してからは申請書を書かせたが失敗は1回のみ、まあまあの出来だった。
同時にこちらはいよいよ本格的旅行プランを練り始めた。候補としては、
1.シベリア鉄道全線走破、後ベルリンへ抜けて観光、帰国 全13日
2.モスクワへ飛び、ベルリンまで列車。ベルリン−パリ(ウィーンまたはパリ?)遊覧、帰国 全9日
3.パリへ飛び、パリ−ウィーン間夜行列車。ウィーン、ベニス(またはミュンヘン?)観光、帰国 全8日
どれも列車が含まれているのは私の趣味がもろに反映しているためである。1.以外は全部自分で仕切れるから旅程は自由に組める。お仕着せツアーは強行軍になりやすいし、費用がかかる。
列車を調べていて気付いたが、"Orient
Express"という名前の列車はヨーロッパに2種類あることがわかった。ひとつはTVにも出てくる豪華列車で、ロンドン−ベニス間を走る。もうひとつはパリ−ブダペスト間のもので、各国の車両がミックスされて走るものである。前者は高すぎて庶民には手が出ない。
そもそもジェームス・ボンドの「ロシアより愛をこめて」に出てくる"Orient
Express"はパリ−イスタンブールを走っていたが、1977年に廃止された。その後は同じ名前でパリ−ブダペストを走ることとなったが、豪華列車の方は正式には"Venice-Simplon
Orient
Express"(VSOE)と区別されている。
イスタンブールへの便は、この飛行機時代に採算が合わないだろうし、通過地のユーゴが不安定な現状では、もはや再開は望めまい。
2003.04.28:
今朝出勤したらLANが動かなかった。休みの間に工場全部のLANのメンテをやった後の再起動がうまくいかなかったせいである。しかし事件はそれにとどまらなかった。
10時頃にLANは回復し、ドメインサーバーと工場専用のアプリは動いたが、私のいるフロアーだけが本社側のWANに繋がらない。騒ぎになったので調べると確かに私のPCがぶら下がっているセグメントだけが接続できないだけで、他はOK。情シスの人間も出てきてルーターをチェックするが、コリジョンは起こっていない。それでふと思った。ではWAN側のルーティングテーブルが何かのせいで狂っているのではないかと。それを情シス担当者に伝え、月末処理で忙しいのに何とかしてくれと頼み込んだ。場合によっては昼まで、あるいは1日アウトでは仕事にならない。
すると11時頃にWANが回復した。しばらくして故障原因のレポートがメールで入ってきた。
何と本社側でも休日にサーバーのメンテがあり、その時にルーティングテーブルが破損してしまったのだが、指摘されるまで気付かなかったらしい。
お陰で午前はイライラ、昼からは猛烈な忙しさになった。 (・_・、)
2003.04.27:
エディタの件が落ち着いたので、先週末に書きたかったことを書く。
先週、仕事でちょっとした失敗をやらかし、部長に謝罪する羽目になった。ちょうど私が出張中に事件が発覚。しかし私が帰社した日には部長が入れ替わりで出張。それで彼が戻ってから席に行って「すみませんでした」と一言言ったら、彼は「え? 何の話やったっけ?」、とクサイ芝居を打つ始末。思わず笑ってしまった。
部長はこういう大ボケをかますことと並んで、笑いながら怒るという非常に珍しいパフォーマンスをやることで有名である。たまに怒った顔になることもあるが、本気になると今度はヘラヘラ笑いながら叱言を並べるのである。一度「アンタとは二度と話したくない」と、笑いながら電話していたのを見た事がある。
彼は基本的に紳士で、上司としての責任感が非常に強い。特に部下には事実を語らせて「後は俺の責任でやる」と明言する。もちろん自分のメンツを潰されるようなことには腹を立てるが、無茶なことは言わない。最近若者を恫喝するような管理職が増えている中で、こういう紳士タイプはものすごく減った。
不況で管理職もストレスがさらに溜まる時代、それを乗り切るには強靭な心臓が必要なようである。
2003.04.26:
ネットでごそごそ検索をしていたらalphaEDITというフリーソフトを見つけた。早速使ってみたが、Java
Scriptで半角コンマが消えるというバグがある(作者も承知)以外、それなりの機能を備えている。
ごく最近リリースしたばかりなので、これから改良されていくのだろう。作者も努力を重ねているのが掲示板から読み取れる。
今日はこのソフトで編集した。今後を期待したい。
2003.04.25:
どうやらWindows Scriptの更新を行なったせいで、"IE
HTMLEDIT"がバージョンの違いから動かなくなったようだ。だから今日はこれだけにする(「メモ帳」で書いているため)。
明日は別のエディタになるだろう。
2003.04.23:
団地の桜だが、ソメイヨシノは完全に散って緑の芽に変わり、続いて八重桜が咲き誇っていっる。そして部分的にはツツジが赤い花びらを広げている。いよいよ新緑の季節になる頃だ。
この新緑にはひとつだけ難点がある。それは神戸名物のクスノキで、新しい葉と入れ替わるときに古い葉が枯れて散り、風に乗って茶色い「紙くず」が吹き溜まりを作るのである。これはかなり殺伐とした風景になる。成長のためには一度古い上着を脱ぎ捨てなければならないという、必要なプロセスのひとつなのだろうが。
2003.04.22:
完成した「のぞみ化プロジェクト」の本番プログラムを初めて自分で動かした。関係者によるデバッグのためである。
ルーチンは「新幹線プログラム」とほぼ同じなので、感覚的には違和感はなかった。少しだけ変わっていたのは画面を移動する時のファンクションキーの割り当てで、何回か「無効なキーが押されました」と怒られた。
ところでSEとファンクションキーについての話題が出た。彼が言うには「昔はFキーが24個あったはずなのに、今は12個しかなく、F13以降はシフト+Fキーで不便だ」と。しかしよく考えてみると、Fキーが24個あったのは101キーボードで、現在の106キーボードは12個しかない。さらにスペースキーの幅が狭くなっている。
それだけキーボードが短くなったわけで、デスクトップは省スペースだしノートにもすっぽり入るデザインになったことに気付いた。そのことをSEに話すと、いたく納得していた。
2003.04.19:
息子が何やら本を広げているのでちょっと覗いてみたら、中学校で使う地図だった。そして開いているページをよく見ると、何とロシアのページで、シベリア鉄道が太い線で描かれている上に、モスクワを出発した「ロシア号」が主要な都市に到着するまでの時間までが載っていたのである。
彼もどうやら本気になってきたらしい。
それにしても、中学校で使うこの地図、帝国書院の「新編中学校社会科地図最新版」で、私やヨメハンが中学校で使っていたものと全く同じ会社の、同じ編集になっているものである。もちろん表紙のデザインは変わっているし、何より国際政治の歴史的変遷が反映されている。だが帝国書院のこの地図がこんなにもロングセラーになっているとは思わなかった。
2003.04.18:
「のぞみ化プロジェクト」でも書いたが、今日はもう脱力感で一杯である。
上司のF氏については何度か書いた事があるが、彼はどこへいっても嫌われる。要するに原則論とスタンドプレーの塊だからである。そこで別の面から彼の問題を見ることにした。
今月初め、私の仕事の年間目標で話し合った際、彼はいみじくもこう言った。「自分を売り込め」と。
今の若い人たちには不思議に思われるかもしれないが、私は自分を売り込まんがためのスタンドプレーを年がら年中するようなキャラではない。
「ビッグトゥモロー」という雑誌はそういう出世主義を煽る記事ばかりを書くが、実際の職場でそれをまともに実践したら間違いなく嫌われる。それは私の会社生活で見てきたことからの結論である。無理に実行したら必ず友人を失う。
確かに仕事の実績を積んでいくことは重要である。だが本当の重役・経営陣でもない限り、適材適所は会社が決めるし、それはまた会社の責任である。働いている我々は8時間なら8時間という時間を対等な契約として給料と引き替えに会社に売った。勿論高く買って貰えるならそれに越したことはない。だがその能力を最大限引き出す責任は会社にあり、個人ではない。仕事は一生懸命やる。下手なサボリはしない。PCの勉強もする。手抜きは働く人間としてのプライドが許さない。だがそこから先は雇った側の才覚でやるべきものである。そうでなければ経営者は何をするのか? 必要な仕事を必要な人間に割り振り、それによって儲ける。もし人間の配置を働いている人間自身でやるなら経営陣は一切不要になる。
我々は奴隷でもなければ会社に土下座して給料を施して貰う存在でもない。生きる権利を持った生身の人間だ。そのことを忘れて精神的に卑屈な態度を取ることなんぞまっぴらである。
以前富士通の社長が「儲からないのは社員が働かないからだ」と発言して問題になった。彼の発言は自分がやるべき責任を他人になすりつける、天に唾する行為だ。
2003.04.17:
イラク戦争で軍事費が既に200億ドルも使われているという。よくもまあ使ったという印象だが、実はアメリカは普段でも軍事費が多くて年間3000億ドルもあり、2位ロシアの600億ドルを大きく引き離している。ちなみに日本は450億ドルの3位で、これまた誉められたものではない。
対GDPで言うと、1位は北朝鮮の14%、アメリカは9位の3%である。10%を超えるような軍事費は経済を大きく圧迫する。イラクは4位の10%で国民生活が苦しい背景が見て取れる。
それにしても世界中でものすごい金額が軍事費として浪費されている。軍事費というのはまったく再生産に寄与しない。無駄遣いといわれる公共工事でも、新幹線や高速道路の建設による経済効果はまったくのゼロではない。しかし武器は耐用年数(それも意図的に短く定められる)が来れば捨てられるしかない。潤うのは軍需産業だけであり、国家財政に寄生する国民生活とは敵対する存在なのである。
戦後の日独の高度成長を支えてきたのは軍事費の足かせから逃れられたため、という分析もあるくらいで、軍事費がいかに経済的な無駄を生み出していることがよくわかる。
それにしても、歴史とは皮肉なものだ。戦争によって大きな犠牲を出した国が「武器を持たない、侵略しない」ということを(実体は別として)国是にしたのに、その一方で一度も海外から侵略されたことのない(テロは厳密な意味から侵略ではない)国があれこれ理屈をつけては他国に軍隊を送っている。何かおかしい。
2003.04.16:
最近裁量労働制というのが広がっている。そのための法律改正がなされたせいであるが、新聞記者のような不安定な労働時間を、8時間働いたことにするいわゆる「みなし労働」を管理・経理などの職場に拡大させたものである。
しかしこれは大きな問題をはらんでいることが会社の関係者の話を聞いてわかった。
まず、「サービス残業」の合法化の側面である。何時間働こうが常に8時間働いたことにするため、いくら長時間働いても残業代はつかない。もちろん暇なときには6時間で帰ってもかまわないのだが、周囲の目が「俺は忙しいのに、あいつは楽をしている」という嫉妬に変わり帰りづらいのである。それは残業代に当たる僅かの手当がついても変わりはしない。
こういうことになる原因は、労働時間が把握できる一般の事務職であるにもかかわらず、無理矢理把握しなかったことにする、すなわち「見て見ぬ振りをする」ことから起きることは明白である。先の例のように、新聞記者なら第三者が彼がどこで何をしているかを知る手立ては別の監視員を置かない限り不可能である。しかし同じビルの中の隣の職場からは丸見えの状態で、一部の人間だけに対して知らん顔をせよということなど、できるわけがない。労働時間を「把握できるのに把握しない」という根本的矛盾のためだ。
こんな無茶苦茶な法律をよくもまあ通したものだ。
もっとも日本の中間管理職も残業がつかないので、似たような状態なのだが、一応ヒラよりも給料が「多い」し、「出世」というアメがあるために問題にしない傾向がある。ただ、これも許されていいということではない。後の報復を恐れなければ、経営の中枢にいない限り法的には残業代は要求できる、というのが判例で出ている。
だが、財界の本音はこの裁量労働制を設計や事務職一般に広げることだ。これでサービス残業が大っぴらに合法化できるからだ。残業しなければ仕事がこなせないのはお前の能力が低いからだ、という屁理屈を振りかざしたいそうだが、給料は下げられ、過労死・過労自殺をさらに加速させられる我々はたまったものではない。
2003.04.15:
勤続30年の特別休暇に向けて準備を始めた。
まず、海外に行くかどうかは別として、ちょうど子供のパスポートが切れるので更新をせねばならない。ネットにのめり込むきっかけとなった家族でのスイス旅行からもう5年経ったことになる。子供のパスポートを見てこの5年間で成長したことを実感した。子供自身も「え〜〜!こんなに幼かったの〜〜!」と驚いていた。
2003.04.14:
統一地方選挙の前半戦が終った。国会での与党が勢力を伸ばしたが、あれだけ反対の声が多かったイラク戦争の影響が全くなかったのには驚いた。だがそれ以上のことは有権者の選択の問題なので深く立ち入ることはやめておく。
地方選についていつも思い出すのは1989年の映画、「善人の条件」である。ジェームス三木脚本・監督、津川雅彦主演で、ある地方の市長選で繰り広げられる金権腐敗の政治を風刺したものである。
で、何がいちばん言いたいかというと、選挙の実態、とはいえすべての地方選が映画のように腐敗したものは言わないが、についてのマスコミ報道は実にワンパターンで、国民が政治不信に陥り、かつ政治に無関心になるように仕向けているとしか思えないことである。
歴史的に日本の国民は、政治に対しては「お上」的発想になるように誘導されてきた傾向がある。「無党派層」というのも、自ら積極的に新しい政治勢力を作るというのではなくて、現存する政治にはそっぽを向くという、どちらかというとネガティブな態度がその特徴である。だからそれがいけないということではない。しかしそういう消極性を助長しているのは大手マスコミではないかということである。
マスコミの選挙報道にはある言葉が乱舞する。いわく、「争点がない」、「組織票固め」と。
「争点がない」というのは意図的に隠しているとしか考えられない。確かに世論を二分するような問題はないのかもしれない。しかし争点というのは各候補者の政策や方針を並列して並べてみればわかる話で、意見が食い違っている部分がまさに「争点」なのである。マスコミはこういう政策を表にして比較し、論評するようなことは絶対やらない。一方に偏るからというのは言い訳であって、詳細な比較だけしておいて後は有権者の判断に任せればよいのである。これをやらないから選挙に無関心になる。
それから選挙区の情勢では「組織票」がどうのとか、「知名度」がどうのかという下馬評ばかりで、各候補者の政策がどのように有権者に映っているのか、こういうことも伝えない。
基本的には日本の選挙が「べからず選挙」であることが根本の問題としてあるのだが、マスコミはその壁を打ち破るような、民主主義の本旨に沿った報道からはかけ離れたところにいる。
2003.04.13:
金曜日に人事異動の関係で席替えをやり、さらに関東からも人が来るので、その書類を入れる場所の確保のために倉庫の整理までやった。お陰で昨日と今日は体のあちこちが痛い。
それで気付いたが、今日より昨日の方が痛かった。この年になると翌日よりも翌々日の方が痛いはずだが、今回は何故か違う。それだけ若返ったということか?? (爆笑)
2003.04.11:
帰りの電車で2件、あまり目にしたくない光景を見た。
その1:同僚と一緒に寄り道をした後、最寄の私鉄の駅に着いたら、ホームで警官と駅員が集まっていた。おまけに駅員は線路に下りて黒いビニール袋に拾い集めたものを入れている。
ということは「マグロ」、すなわち飛び込み自殺であることは明白だった。
こういう経験は生まれて初めてである。
その2:次にJRの新快速に乗り換えてから、乗り継ぎの駅に着いても扉が開かない。車内放送で「不審な人がいるので扉を閉めたままにします」との案内。車掌の他に駅員らしき人物が数人、乗務員用の扉から入ったらしく、若い女性と一緒に前方へ行った。しばらくして扉が開き、若い男性が腕を抱えられて連れられていった。恐らく痴漢行為だろう。
2003.04.10:
今日は設計のある新型開発プロジェクトメンバーによる焼肉パーティーがあった。そこに出席していたのは、例のイギリスの仕事にもかかわっていた設計のK部長。
話のついでにイギリスプロジェクトのその後の様子を聞いたら、他国製の機械より抜群の性能を誇っているという。設計的にも採算的にもボロボロだっただけに、いみじくも私が「あれだけ幹部から責められたのだから、せめて性能くらい良くないと立つ瀬がないですよね」と言ったら、彼は苦笑いしていた。
関係者が汗水垂らして作ったものだから、ひとつでもいい評価を得る点があるとホッとする。それは実感だ。
2003.04.09:
圧倒的軍事力を誇る米英軍がバグダッドを占領しつつある。軍事的には予想されたことだ。
しかし多数の犠牲者を出したイラクの国民は、この事態にどう対処するのだろうか。フセイン大統領の支配力が弱体化しても、その後をどうするかの方針は彼らにとってまったく未知の世界である。とにかくいきなり力ずくで梯子を外されたのだから。
ここには、国民の意思がまったく反映しない政治の激変がある。そうした空白を意図的に作り、自分達の意に添った連中を支配者に据えるというアメリカの意図が成功しているように見える。
だが知らぬ間に、想像もしていなかった外国の意志に操られる政権の存在に気付いた時、イラク国民はどう動くのだろうか。
アメリカ側は盛んにイラク国民が喜ぶシーンを流している。しかし大多数のイラク国民は何が起こっているのか、これからどうなっていくのか、迷っていると思う。無理矢理素っ裸にされ、他国に翻弄される人々のこれからの苦労を思うと、強い悲しみを覚える。
2003.04.08:
以前に、勤続30年の休暇をもらえる事になって、息子と相談したが断られたことを書いた。その後、ふとシベリア鉄道横断の旅はどうかと思いつき、息子に再度話したら、「それは面白そう」と話しに乗ってきた。
夏の話なのでまだ決定してはいない。しかし色々調べてみようと思う。1週間シャワーもない生活らしいが、まあどうにかなるだろう。
それとロシアは戦争反対の側に立っているから、テロに警戒する必要もあるまい。
2003.04.07:
もう大々的に報道されているから細かく説明することもないが、今日は「鉄腕アトム」の誕生日である。
手塚治虫が50年前に描いた21世紀と現実とは、もちろん大きく違う。しかし未来に対する歴史観と、人類の進化に対する楽観主義は見事に「アトム」に表現された。だから今も人気がある。
ただ、今イラクで起こっている事態はそういう歴史の中の逆流である。この逆流は押し返され、克服されねばならない。「アトム」はそういう逆流を阻止しようとする人たちの側に立っている。
2003.04.06:
米英軍がバグダッドに入ったと言われている。だがそんな戦況はどうでもいいこと。肝心な事は早く戦争を終らせることだ。
目標はフセインを殺し、傀儡政権を作ることらしが、イラク人にとって誰を指導者に選ぶかの権利を奪われた状態で、誰を信じろというのか?
おまけにバグダッドを制圧するために何人の人が死ぬのか。ある第3者の統計によれば500〜700人、あるいは1000人を超えているという説もあるくらいの、多くの死者、それもほとんどは民間人、が出ているという。どんなに「民間人の犠牲はできる限り少なく」と強弁しようとも、戦争はそういうもの。だから悲惨なのだ。
日本政府が「分割統治」を提案しているという報道が流れている。もう救いようがないほど愚劣な提案である。何度世界に恥をさらす気だろう。大国による領土分割を頭に描くのは、戦前の軍部と変わらない発想である。
2003.04.04:
通勤電車に乗っていると、時として事故ではないのだが数分の遅れが出る事がある。そんな場合にどうやって遅れを取り戻すか、観察していると速度を上げるよりも停車時間を短くすることのほうが効果的であると判ってきた。
試しに計算してみると(乗っている間にざっと暗算した)、駅間が3Km、平均速度が90Km/hとすれば走行時間は2分。これを平均速度100Km/hに上げたら走行時間は1分48秒。つまり12秒縮まる。しかし駅での停車時間はおおよそ30秒〜2分だから、15秒短くしてもスピードを上げるより勝る。そして停車する駅間が短いほど縮められた時間が積算されていくので、鈍行列車ほど停車時間を短くする方が有利なのである。
もし新快速のように停車する駅間が長い場合、例えば15Kmを90Km/hから100Km/hに上げても1分しか縮まらない。おまけに無理して速度を上げるとモーターが焼ける可能性が出てくる。ということで遅れを取り戻す方法の裏付けが証明された。
だが、実現できるかどうかは車掌の腕と乗降客の態度にかかっている。たまには鈍臭い車掌もいるし、乗降客が多いとか、駆け込み乗車とか、そう理論的にはいかない。特に学生、それも女子高生の乗降が多いところでは全く期待できないのだ。
2003.04.03:
2〜3日前から急にマンションの桜が咲き出した。それまで蕾がじわりと膨らむということもなしに、いきなり開花したという感じである。開花は平年よりも少しだけ早いような気がする。
桜について、ちょっとした面白い話を聞いた。
桜の開花は目一杯緑の葉が茂る夏には準備されているそうである。では何故気温が高いのに開花しないか。それは開花を抑制するホルモンが働いているからだという。それが秋になって次第に消えていくが、気温が下がっているためにそのまま冬を越し、春にまた気温が上がるので開花するという循環になっている。しかしこのことが秋の「狂い咲き」の説明になっていることに気付いた。
つまり秋になって一時的に寒い日が続き、その後に再び気温が上がると、冬が過ぎたことと同じ効果を生むわけである。
小学校の頃、親父に連れられて秋のハイキングを楽しんだことがあったが、その時に狂い咲きの桜を見たことが思い出された。
2003.04.02:
エア・カナダが経営破綻した。
一昨年、ニューヨークのテロ事件以来航空業界と旅行業界は悲惨な環境に置かれていたが、直後のスイス航空倒産に続いて今度はエア・カナダである。さらにはアメリカン航空も近々破綻するというニュースも流れている。
先日のイラク戦争開始直前にイギリス出張の話が出たときに、会社出入の旅行代理店に聞いたらヨーロッパ線を中心に乗客が激減している話を聞いた。エア・フランスも日本へのフライトを減便したり、色々な影響が出ていることは知っていたが、ここまで悲惨な影響が出ているとは思わなかった。
思えばアフガン攻撃が開始された直後に、イギリス出張でアムステルダムのスキポール空港でロビーにあるすし屋が嘆いていた。いつもは賑やかな免税店はガラガラ、それ以前に通路を行き交う人は本当にまばらだった。
軍需産業と値上がりした石油業界だけが潤い、残りは暗雲が覆う経済界、こんな年度の始まりってあるのだろうか?
2003.04.01:
年度が変わって、同時に会社全体としてはわずかながらも利益を上げたようだ。しかしその中身には我々の給料の切り下げ分が含まれている。またそれによって復配もするそうである。
さて、それはともかく、我々の職場に新入社員が来ることになった。私としては10年以上新入社員を見たことがなかった。バブル崩壊以降人減らしを強力に進めていただけに、募集枠も少なく、おまけに私自身もどちらかというと華やかな職場とは縁のない仕事ばかりしていたからである。
新入社員は今日から職場に出勤とはならない。少なくとも1ヶ月は本社で研修をやるからである。