悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
03.11
2003.11.30:
ついにというか、起こるべくして起こったというのが、今回の日本の外交官襲撃事件だろう。
アメリカの占領状態に対して憎しみを持つイラクのテロリストから見れば、アメリカとアメリカに協力する連中は「同罪」だからである。
場所がフセイン元大統領の故郷ということでなくても、現状のイラクには安全な場所はひとつもない。アメリカの当事者が認めているように、比較的「安全」とされる南部を含めたイラク全土が戦闘地域にある。首相がどんなに強弁しようとも、自衛隊が行けばほぼ間違いなく戦闘は起こる。丸腰でも襲撃されるのだから、銃弾を持っていけばそれが逆に破壊されるべき標的になる。「人道的支援」という名目は、テロリストには何の意味もない。だから自衛隊派遣はやめるべきだ。
この戦争は最初からアメリカの危険な賭けで始まり、そして失敗を認めないブッシュ政権によってベトナム化している。戦費はすでに10兆円を超え、遠からず20兆円に達するだろう。これ以上の泥沼化を防ぎ、テロリストに口実を与えないためには、少なくとも国連主導にしないと解決の糸口はつかめない。日本からの自衛隊抜きの人道的支援はそれからでも遅くはない。
ところで最近私は「ベルリンの壁」の再来とでもいうべき光景をTVで2つ見た。
ひとつはイラクの日本大使館。入口に立ちはだかるように壁を作り、自爆テロの車が突入できないようにしたものである。まさにチェックポイント・チャーリーの仕掛けと同じ物である。ベルリンのものは東から猛スピードの車で西へ逃亡するのを防ぐためだったが。
もうひとつはイスラエルがパレスチナ地区に建設している壁である。これも自爆テロを防ぐ意図だが、パレスチナ人の自由な往来を妨げるものとして国連のアナン事務総長が非難した。
いずれの壁も平和でないことを象徴するもの。憎しみと対立がなければ壁は必要ない。
2003.11.28:
先月から私が問題にしていた会社での「新幹線組外し」、下請企業の多くが「もう協力したくない」と愚痴をこぼしている。
残念ながら「陸蒸気組」の伝統として、紙の上では公平性を装いながら実態は下請いじめ、それも親企業の言うことは絶対に従うべし、との専制支配を要求するからである。その典型的例は17日に書いた海外メーカーとのやりとりで、彼らの本音は「いちいち言わなくても下請は客の機嫌を損なうようなことはするはずがない」という先入観にある。明らかに悪しき伝統である。
特に「新幹線組」の製品に関しては数十年かかって下請との技術的・核的協力をしてきた経緯があり、要求仕様のものを作れるメーカーは1社あるいは2〜3社に絞られてきた歴史がある。ところが「陸蒸気組」の製品は非常に汎用性があり、十数社が下請としてひしめく状況にある。片方はウチの下請専業として協力して価格協力をしてきた、もう一方は競争関係が価格の低下に寄与してきたという歴史的な違いがある。ところが「陸蒸気組」にとっては、それが信じられないというか「それはあり得ないしおかしい」という攻撃をしかけてきたのである。自らの経験を絶対視し、問題があるのかないのかは別として、まずは他人の話を聞こうとしない。それにクレームする担当者は仕事から外すという態度に、「新幹線組」出身者ならずも、一緒に仕事をしてきた下請の多くは失望している。
通勤距離が長いことを理由に異動を申し出た私の本意は、こうした相手の言い分を聞かずに初っ端から「あり得ない」と否定するのみならず、自分のやり方を押し付ける専制支配に嫌気がさしたことにある。
2003.11.27:
会社が63歳定年ということを打ち出した。労組は希望者全員の65歳までの雇用をという提案をしていたが、カウンターパンチとして定年延長を出してきた。賃金がどうなるかの話は別として、長く働けることは望ましいだろう。
最近政府が定年延長を法制化することを打ち出したが、財界側の猛烈な反対で法律に明記することはなくなった。しかし年金問題で65歳までの空白をどうするかが大きな課題となっていた。
会社としては定年延長で負担増になるようだが、他方賃金が下がっても働いて貰えることと退職金の負担が先送りされることのメリットとを天秤にかけた結果として選んだ道なのかも知れない。
団塊の世代が定年を迎える時期になって、これからの雇用と年金の問題は尾を引きそうだ。
2003.11.25:
結果的にフレッツ1.5Mへ戻すこととなった。
昨日NTTに電話して戻したい旨を伝えたが、8Mにした時の担当者でないと手続きできないと言われ、今日そのSという女性担当者と交渉、片道の工事費だけを負担することで決着した。しかしその際に彼女はとんでもないことを口にした。「8Mがだめなら12Mや24Mはどうですか?」
開いた口が塞がらない。頭にきた私は一発かました。「アンタ、ADSLの基本くらい勉強しときなはれ!」
そもそも8Mを申し込んだ時も彼女は12Mや24Mを勧めた。しかし損失が大きいから順を追って上げたいことを説明した。しかし彼女はADSLの基礎知識も何もわからずにキャンペーンだけを口にしていたのである。逆に昨日の担当者ははっきり「局から2Km以上は8Mから上をなるべくお断りするようにしているんですが」と述べた。
まあ、リストラ、コストダウンで窓口も次第に給料の安い人間を雇うようになったのだろうが、「悪貨は良貨を駆逐する」の諺どおり、随分ひどいのが天下のNTTにも現われたかという感じだ。
2003.11.24:
今朝、NHKで南極での皆既日食中継というのをやっていた。
こういう科学番組にかけてはお得意というか、ものすごい金を注ぎ込んで番組を作るNHKのこと、やはりそれなりの臨場感があった。偶然にも太陽の黒点がはっきり見えたり、プロミネンスが映るなどもあった。
こういう天体ショーを眺めると宇宙の中の太陽系、そして地球の存在ということが自然に理解できる。
私が初めて宇宙ということを実感したのは、北極圏を飛ぶ飛行機の上から朝焼けとも夕焼けともつかない景色の中で、上空1万メートルから見る地平線は丸くカーブしていると判ったときである。
2003.11.23:
ここ連日深夜に帰宅していたので、まとめて日記を上げることになった。
今日の話題はちょっとニュースにもなっていた、ネットでのウィルス対策である。
政府はウィルスに感染したPCがネットに接続できないような法的規制を考えているようだ。だが、これは簡単ではないだろう。ひとつは接続を禁止する条件をどこで線引きをするのかという問題と、もし感染して接続できなくなったユーザーとプロバイダとの連絡をどうするかの問題がすぐ頭に浮かんだ。
特に新種のウィルスが出回った場合、「ブラスター」のように猛烈な勢いで感染が拡大した場合は、プロバイダに対する苦情の電話が殺到することは容易に想像できる。
現実には個人レベルでの感染ユーザーは決して少なくない。会社での一般ユーザーの認識レベルを見ていても、自分でウィルスデータの更新やWIndowsUpdateをできる人間は1割にも満たない。会社のLANは辛うじてウィルスバスター・コーポレートエディションと強力なプロキシサーバーで守られている、温室育ちでしかない。もしウィルス感染をプロバイダから何度か警告してから後に接続を切るとしても、多くのユーザーは何故切られたのか、どうすればウィルスを駆除しかつ感染を防げるのか理解できないのではないだろうか。
現在は有料でメールに感染するウィルスを削除するサービスがあるが、これとてまだ一般化はしていない。もし本気で感染PCを切り離すとなると、プロバイダとは別の共通窓口を設けて対処することになろう。そうなるともっと問題は簡単ではない。その窓口の費用負担を誰が負うのか、それを考えると見通しは暗い。感染したユーザーからの苦情電話が集中することを考えたら半端な金では済まない。またウィルス感染をシビアにモニタリングするプロバイダ側のシステム費用も馬鹿にならないし、やりすぎるとネットに接続できる人口は激減するだろう。
ウィルス対策が重要であることは理解できるが、感染PCを一気に切り離すというのは簡単ではない。その前にやるべきことがもっとあるような気がする。
2003.11.22:
昨日はろくな事がなかった一方で、ネット仲間との会合(現実は飲み会)があった。
実は私がHPを立ち上げるきっかけとなった某サイトの、大阪での最初のオフ会からちょうど5年目に当たる日であった。当時からの常連メンバーとの談笑と、そして当時の記念の品物を持ち寄り、なつかしい昔話が花咲いた。
その時ふと思ったのだが、5年前のネット環境の話題になった際に、当時はまだネットに接続している人はまだ数万あるいは数十万人程度だったことを再認識したのである。まだ掲示板やチャットでのあり方、ネチケットからコミュニケーションのやり方もまだ確立していない時代だった。もちろん「2ch」なんてものもなく、誹謗中傷や裁判沙汰になるようなこと、ましてやネットが殺人の土台になることなど考えられなかった。ネットの匿名性が指摘されていたとはいえ、ここまで急激に荒れた環境になることは想像だにしなかった。
そういう時代をくぐり抜けて、私が今のネット仲間との関係を続けられるのは何故か。
それはやはりメンバーが「大人」だからだろうと考えている。当時の20代も30を過ぎるようになったこともあるが、今の「2ch」などを見ていると、子供じみた「言いっぱなし」が横行するような荒れたサイトになっていない。また互いに影に隠れてコソコソ会話したりせず、時として顔を合わすことに躊躇しないことが根底にある。
最近は子供「じみた」人間どころか、小中学生がネットに出入して売買をしたり、WinMXのようなセキュリティー上問題のある行為をしたりしている。もちろん著作権などということもネチケットも教えられていない。社会の常識やモラルが確立されないままネットの世界が暴走している現状は決して良くない。そいう意味でしっかりしたネット仲間との交流を保っていきたい。それがいつまで続くか、腰が曲がるまでか・・・それは誰にもわからない。
2003.11.21:
今日は愕然とするネタ2題を書く。
その1:
ADSL8Mに切り替わるといことで、午後から会社を休んで新しい環境がどうなったか見てみることにした。
だが驚いたことに1.5Mと同等か時として遅いこともあるという、惨憺たる結果である。モデムのリンク速度を見たら確かに1Mちょっとしか出ていない。それでNTTのサポートセンターに電話し、調べて貰ったがやはりどうしようもないとのこと。やや姑息な手段だが、帯域を5Mに落としてもらって様子見とし、数日後に116に電話して1.5Mに戻すことにした。残念だがやむを得ない。
しかしNTTとのやりとりが終って、これからネット仲間との集まりに出かけようとモデムの電源を入れ直したら、ランプが全部連続点灯したまま接続できない。何度か入り切りするが変化なし。再度NTTに電話をしたらモデムの故障の可能性が高いとのこと。何たることか、泣きっ面に蜂。
気分が良くないまま、集合場所に行く途中でPCショップに立ち寄り、新しいモデムを買った。
そして夜遅くモデムを抱えて帰宅したら、また腰が抜けてしまった。無駄な努力と思いながらも、故障したはずのモデムの電源を入れるとちゃんとトレーニングをするではないか。何で回復したのだろう? もうわけがわからなくなった。
これで無駄な金を使っってしまったとしょげていたら、チャットで友人から返品がきくはずとのアドバイス。捨てる神あれば拾う神あり。翌日もネット仲間との集まりがあるので、寄り道して返品することにした。バッグの封すら開けていない完全な新品だから返品は大丈夫だろう。
その2:
上の事件後、家を出て大阪までの電車の車内、若いネエチャンにひどい目に合わされた。
快速電車でクロスシートの通路側に座っていたら、突然手に雫のようなものが落ちた。あれ?エアコンの露かと思い、天井を見るが水滴が落ちてきた様子はない。しかしふと通路側、つまり私のコートの左腕を見ると液体が転々と付着しているではないか。そして斜め後に立っていたネエチャンを見ると、手にジュースらしき四角いブリックパックを握っていたのである。ストローが刺してあったから、彼女が軽く握った瞬間に中身が飛び出したようだった。
「あっ!」と私は声をあげた。次の瞬間、事態を理解した私は彼女に向かって怒鳴った。「何するんや!」
彼女は少しうろたえて横にいた人からティッシュを貰い、私の服を拭こうとしたが、私は既にハンカチで滴をふき取っていた。
さすがに私は憮然となり、彼女に説教を垂れた。「車内で出立ったまま飲み物を飲むのは非常識や。それも満員やろ。子供みたいなことすんな!」。もうこれ以上言うことはない。先日この日記でペットボトルの話を書いたが、その危険性が現実のものになるとは思わなかった。
2003.11.20:
若い同僚が何やら英文のレターを見ていた。ちょっと深刻そうな顔である。
読ませてもらったら、「交換部品の金を払うのでサービスマンをよこして欲しい」という彼自作の文面だった。事情を聞いたらこういう話である。
今年の春先、アメリカの会社からある電子機器を買った。ところがうまく動かない。おまけにトランス部分も壊れてしまったらしく、大至急で交換部品の手配とサービスマンの来日を要請した。その時は、渡航費は払うが機器の故障原因が不良品だった場合はその部品代は払わないという条件で、正当なものだった。
結果として故障の原因は不明、ということで部品代を誰が負担するかは曖昧なままだった。そこへ部品がまた故障した。再びサービスマンを呼んだが、これまた原因が不明で、メーカー側は「取り扱いが悪いからだ」と2回にわたる部品代の負担を求めてきた。そして3回目のトラブルが発生してまたサービスマンに来てくれと頼んだが、ついに向こうは「部品代を払わない限り行かない」と態度を硬化させたのである。
これらの一連の動きに対して、ウチの設計を中心にした連中は、驚くなかれ不満タラタラだという。理由はこちらの要求を断ったからである。「客の言う事を聞かない不埒なヤツ」という、日本の大企業の身勝手さを露骨に顔に表わしたのである。
こういうクレームの場合、もし相手に非があるならすぐにそのことを合理的に説明して補償を求めなければならない。ところがいちばん最初のトラブルの時に反論せず、加えて2回目の彼らの言い分についても反論があるなら積極的にすべきだった。しかし実際は反論できる材料は何もなかった。設計が買った機器のことをまったく理解していなかったからである。
そのことに頬かむりをして「お客様は神様」を持ち出しても何の役にも立たない。欧米相手なら尚更だ。英文レターを書いた若者はその理不尽さを理解していたが、何分日本人で、悪いことに設計をやったのは昔の仕事仲間だからあけすけにものが言えない。言うと「お前はどっちの味方だ」と逆切れされそうな雰囲気らしい。それで板ばさみになって悩んでいたのである。
私ならストレートに設計にねじ込んだだろう。「文句があるなら自分自身で堂々と反論しろ。できなけりゃアンタの負けだ」。これだから私は煙たがられる。
2003.11.19:
新しいルーターだが、WAN側のアクセスログが見えるようになっていて、大量の不正アクセスが記録されている。以前PCにZoneAlarmを入れた時から意図的なアクセスがあることを知っていたが、今頃はポート135、137、445に対するものが多い。ブラスターウィルスに感染したPCから信号が垂れ流されていると思われるケースが結構あるようだ。
ところで古いルーターはネット仲間を通じて他人に引き取られることとなった。活躍を期待しよう。
2003.11.17:
先月に、私がそれまでやっていた仕事を無理矢理他人に引き継がせたのだが、早速その引き継いだ人間が1週間出張などで席を空けたら、途端に仕事が滞った。社外に流さなければいけない仕様書や図面が机の上にてんこ盛り。それを知った設計のリーダーは烈火のごとく怒った。
そうでなくても私から引継ぎを受けた若者は自分自身でも仕事を抱えていた。おまけに私にも留守中の書類を処理してくれと、すべてを任す意思表示をしなかった。そこらあたりの具体性がなかったので、私も勝手に彼の机の上ををかき回すことはしなかったのである。
ただ根本的な原因は私の上司にあって、部下への仕事の割り振りが下手、かつ一言多いが故の設計との不要な軋轢を抱えていたからである。私が何年もかかって気付いた設計との人間関係や仕事のコツが1ヶ月で伝わるわけもないし、それらを新たに築くのは容易ではない。それが今回納期が非常にタイトだったために、設計が抱いていた私の上司に対する不満が爆発した。「早く図面を出せというから協力してやったのに、まだ流していないとは何事だ!」
当然のごとく私に復帰命令が出た。そして数十件の書類を1日でばらまいた。だが、上司からは「申し訳ないが」というような、朝令暮改をしたことへの自分の過ちを認める言葉は一切出なかった。こういう人間はどこへ行っても嫌われる。
2003.11.16:
ついでだからルーターを新しくした。corega BAR
SDである。将来の更なるグレードアップ(気が早い!)に備えるためだが、昔より安くなったから飛びついたのである。1年前に買ったBAR
SW-4Pの半値以下である。
PC関連の技術の進歩と価格競争はまだ止まらない。
2003.11.15:
ADSLの接続が25日間切れなかった。新記録である。
速度も目一杯出ているし、回線状態が安定したとみてよかろう。そこでグレードアップすることにした。手始めは8Mである。とりあえず申し込んだ。21日に切り替わる予定。調子が良ければさらに12M、24Mも考えたい。
NTTの窓口は24Mのキャンペーン割引を勧めたが、様子を見てからと断った。
さあ、どうなるだろう?
2003.11.14:
昨日の選挙の話で書き忘れたことがある。それは小選挙区制と投票率の関係である。
年 | 1946 | 1947 | 1949 | 1952 | 1953 | 1955 | 1958 | 1960 | 1963 | 1967 | 1969 | 1972 | 1976 | 1979 | 1980 | 1983 | 1986 | 1990 | 1993 | 1996 | 2000 | 2003 |
投票率(%) | 72.08 | 67.95 | 74.04 | 76.43 | 74.22 | 75.84 | 76.99 | 73.51 | 71.44 | 73.99 | 68.51 | 71.76 | 73.45 | 68.01 | 74.57 | 67.94 | 71.40 | 73.34 | 67.26 | 59.65 | 62.49 | 59.86 |
2003.11.13:
今回の選挙についてちょっと分析を試みた。元になった下表をご覧いただきたい。
やはり目立つのは小選挙区における自民党の得票率43.85%と議席獲得率56.00%との乖離である。逆に日本共産党は8%の得票率がありながら1議席も獲れていない。
過去の選挙でも、自民党は小選挙区制になって初めての96年の選挙で38.63%の得票率に対して56.33%の議席を確保、次の00年でも40.97%に対して59.00%と、得票率を大幅に上回る議席を得ている。ここに小選挙区制の最大の問題、大政党に有利に作用し、民意が正しく反映されない、という致命的な欠陥が表れている。
|
小選挙区 |
比例代表 |
計 | |||||||
党 派 |
得票数 |
得票率 |
議席数> |
議席獲得率 |
得票数 |
得票率 |
議席数 |
議席獲得率 |
議席数 |
議席獲得率 |
自由民主党 |
26,089,328 |
43.85% |
168 |
56.00% |
20,660,185 |
34.96% |
69 |
38.33% |
237 |
49.38% |
民 主 党 |
21,814,151 |
36.66% |
105 |
35.00% |
22,095,636 |
37.39% |
72 |
40.00% |
177 |
36.88% |
公 明 党 |
886,507 |
1.49% |
9 |
3.00% |
8,733,444 |
14.78% |
25 |
13.89% |
34 |
7.08% |
日本共産党 |
4,837,951 |
8.13% |
0 |
0.00% |
4,586,172 |
7.76% |
9 |
5.00% |
9 |
1.88% |
社会民主党 |
1,708,671 |
2.87% |
1 |
0.33% |
3,027,390 |
5.12% |
5 |
2.78% |
6 |
1.25% |
保守新党 |
791,588 |
1.33% |
4 |
1.33% |
|
|
|
|
4 |
0.83% |
自由連合 |
97,423 |
0.16% |
1 |
0.33% |
|
|
|
|
1 |
0.21% |
無所属の会 |
497,108 |
0.84% |
1 |
0.33% |
|
|
|
|
1 |
0.21% |
諸派・無所属 |
2,779,642 |
4.67% |
11 |
3.67% |
|
|
|
|
11 |
2.29% |
合 計 |
59,502,369 |
|
300 |
|
59,102,827 |
|
180 |
|
480 |
|
ところで、選挙制度の長所・短所について、おおむね次のような意見が多い。だが私はこのような比較に疑問をもっている。その部分は太字にした。
長所 短所
中選挙区制
1.候補者が当選する確率が小選挙区制よりも多く、それによって選挙人が選択する幅が広くなる。
2.当選する候補者が複数なため小党派、少数派の候補者達にも当選の機会が多くなる。またそれによって、議会に多くの民意が反映される。1.同じ政党同士で争うことがあり、政策が争点となりにくい。
2.選挙区の定数が多ければ多いほど、比較的少ない得票でも当選することができる。(例えば、定数が4の場合、25%の得票でも当選は確実)
3.政策よりも個人の人間性、知名度、地元の有力者、などが選挙によって重要視される。そのために、お金も必要となる。
小選挙区制
1. 1つの選挙区から1人の候補者しか当選できないため、同じ政党の争いがなくなる。
2.中選挙区制よりも選挙区が狭まるため、選挙費用が比較的少なくてすむ。1.複数の候補者から1人が当選する制度のため、その他の候補者に投票した死票が多く、民意が反映されない。
2.複数の当選を認めていないために、少数政党が不利となる。
比例代表制
1.小政党でも議席がもてる。
2.死票が少なくなる。それにより、民意も反映されやすくなる。1.拘束名簿式(政党が選挙において得票率に応じた議席をその名簿順に、あらかじめ、発表しておくもの)の場合、有権者が候補者を選べない。
2.少数政党が多くなると、議会において意見がまとまりにくくなる。
こうして眺めてみると、私が指摘した部分のうち、比例代表制の短所2.を除いてすべて今の自民党の都合で見た観点でものを言っているとしか考えられない。選挙区内での候補者の調整で最も苦しんでいるのは自民党であり、「俺のほうが上だ」と仲間内の争いが絶えないのである。
そもそも議会の議席数は「民意を反映」しなければならない。それを小選挙区のように最初から多数派を中心に選ぶとなると、大統領選とか自治体の首長を選ぶことと同じことになってしまう。これでは議会の役目は薄められ、選挙そのものが議会で多数決をしたことと同じになる。
また小選挙区制は多くの死票を生む。これも民意の反映に反する。
私個人としては、民意に最も近い比例代表制を採用すべきと考える。比例代表制の短所2.は確かに議会での百家争鳴を生む。だがそれは国民の多様な意見の反映であり、その意見の調整に時間がかかるのはやむを得ない。それが民主主義というものだ。何でもかんでも即決したいという願望は誰のためか。結局これも政権党の「どっちにしたって多数決で俺たちの意見が通るのだ」という勝手な論理の押し付けにしか過ぎない。
とにかく小選挙区制は「民意を反映しない」という点で好ましくない。自民党の野中元幹事長が解散直後の政界を引退するインタビューでこう言っていた。「小選挙区制と政党助成金は廃止すべきだ」と。
2003.11.11:
この頃自宅のADSLの通信が急に安定するようになった。IPアドレスは21日連続変化なく、実効速度も今夜「ブロードバンドスピードテスト(通信速度測定サイト)」で測ったところ、1.08MbpsとADSL1.5Mタイプとしてはほぼ最高速度に近い。
以前は毎日のように瞬間のリンク切れでIPアドレスが変わっていたが、どうしたことか。近所のISDNがブロードバンドに変わったのかもしれない。しばらく様子を見てから順次8Mから上のタイプに変えてみようかとも思う。何しろ交換局からの距離が長いので、一挙に24Mにする気はない。本音は光なのだが、マンションではままならぬ。
セキュリティー面から見れば、IPアドレスが固定されているのは好ましくないが、ウチは第一段階としてルーターにがっちりガード(外からはPingも通らない)させてあるので、99%安心と考えている。
2003.11.10:
ウチの経理にH子という不思議な存在がいる。特徴は極めて杓子定規なメールを流すこと。
突如として「以下の番号のXX経費については不明な支払につき、証憑と申請書を○月△日までに提出してください」とこれだけの文章が送られてくる。「これは何でしょうか?」とか「書類が提出されてないように思いますが、どうなっていますか?」とか、相手に「聞かない」で、一方的に「要求だけ」を突きつけるのである。
おまけにコンピュータから出るエラーメッセージのごとく紋切り型。経理だからある程度硬い物言いになるのはやむを得ないと思うのだが、人間の使う言葉とは思えない無味乾燥のメールには、正直言っていい印象を受けない。経費の支払は、住民票を貰うための書式に必要事項を書いてさっさと窓口に提出するような内容とは訳が違う。もっと言えば、役所の受付の人だってもう少し丁寧な態度である。
まあ、マニュアルどおりに対応するように教育されたのかも知れないが、H子からは人間らしい言葉を使ったメールが来たことがない。
2003.11.09:
TVCMで最近目立つのが、政府の国民年金に対する国民攻撃だ。
国民年金の保険料の収納率が悪いことを、「加入者が、年金がいずれつぶれると勝手に思っている」という趣旨だが、これは事実に反する。
ひとつは、不景気で保険料が払えない人が増えていることを無視した議論であること、もうひとつは政府自身が「年金が危ない」と危機を煽っていることに加え、それにかこつけて消費税を増税しようと企んでいるのである。そのことを伏せたまま「年金が危ないと思う根拠はない」と断言するのはあまりにひどいし、国民を馬鹿にした話だ。
こういう形で政府・与党の一方的意見を流すのは不遜と言わざるを得ない。またマスコミも、公平な立場からのチェックを欠いたこんなCMを流す無神経さが問われるべきだ。
2003.11.06:
この頃色々な迷惑メール、未承諾広告が増えてきた。公開しているメールアドレスがあるから仕方がないのだが、その中で英文のものがいくらか混じっており、特徴がある。
大抵はアフリカあたりの政変で追われたという人間の「関係者」からである。「新政権の追求があるので、一時的に財産を預かって欲しい。いくらかの報酬は渡す」と、要するにマネー・ロンダリングの依頼である。
勿論相手にはしない。しかし私に興味があるのはその文面である。書いたのは明らかに向こうの人間で、日本人的表現は一切ない。但し「商取引?」の経験はないらしく、およそビジネス・レターの体裁にはなっていない。そもそもそんなことを期待するのが間違っているのだが、メールを書いた人間のクセというか、どんな人間だろうと想像してみたりするのである。
ところで、最近「XXサイトを見た料金をすぐ払え。払わなければ裁判に訴える」と、銀行口座だけを書いたメールが出回っていて、これに引っかかって金を騙し取られている人がいるという。やましいことがあるのかどうかは別として、知らん顔していればどうってことはないのだが、「裁判」と聞いて恐怖に思い、送金してしまう人がいるようだ。
こんな幼稚な脅しで訴えを出そうとしても、弁護士も裁判所も相手しないシロモノだ。放置するに限る。
2003.11.05:
以前にも書いたことがあるが、特に若い女性の間で目立つケータイやペットボトルを握りしめたまま歩いている姿にはいい印象を持たない。私にはお菓子を手に持って歩いている幼児とダブって見える。
おまけにその行動を乗り物の中にまで持ち込む。先日もバスの中、私が座っている頭の横で、ある女性がケータイをカチャカチャやるので睨みつけた。それに気付いたのかケータイを鞄に引っ込めたが、続いて彼女は鞄からペットボトルを出して、これまた頭の上でお茶を飲みだしたのである。それも満員バスである。人の頭の上でこぼしたらどうするのか、その無神経さにはもう次の言葉が出ない。
特定の個人だけを攻撃しても意味はないのだが、無意識にそういう行動をし、かつ対する他人への配慮というのが欠落していることには愕然とする。要するに公共の場でのマナーについて何とも思っていない、あるいはきつい言い方だが何も知らないし教えられていないとしか言いようがないのである。
2003.11.04:
驚くべきニュースを聞いた。ダイエー・ホークスの小久保選手を巨人へ無償トレードするというのだ。
ちょっとこれは許しがたい。中内オーナーは涙したというが、嘘泣きに感じられてならない。王監督以下、選手たちも怒っている。当然だ。
これは明らかに道理のないリストラだ。「無償」ということはすなわちダイエーにとってお払い箱を意味する。もし必要な選手なら戦力を補充するための金銭を要求してもおかしくはない。
おまけに怪我をして1年を棒に振ったとはいえ4番打者である。来年は一緒に連覇をしようという意気込みを持っていたメンバーに冷や水を浴びせるのもこれまた許せない。明らかに士気は低下するだろう。
ダイエーのフロントの行為は、日本企業のリストラの本質を見事に表わしている。目先の利益のためには「高い」賃金の社員を真っ先に減らす。それもFA宣言できないことを悪用して有無を言わせず強行する。それによって戦力が落ち、かつ残った社員の意欲も落ちようが知ったことではない、という今の傾向がこれほど強く出たことはないだろう。
2003.11.03:
噂によれば、ケータイにTVを付けたものが売り出されるだろうとのこと。いつからなのかは不明だが、技術的には写真ができているのだから開発は困難ではない。それにしてもどうでもいい便利さを次々と生み出すものだ。エコ商品がある一方で、こういう無駄遣いはなくならない。
あるタクシーの運転手は「ケータイの画面を見ながら斜め横断しているネエチャンにクラクションを鳴らしたら、逆に睨みつけられた」と言っていたが、TV付きになるとそういう不埒者がまた増える。
それいしても日本には「これ」というアイデア商品が少ない。海外ではユニークな道具がいっぱいある。その中で私が一番感心したのは、「ロットリング」というドイツの製図道具である。
ペンの一種で、細いパイプの中にそれよりももっと細い中空の穴が明いていて、毛管現象でインクが中に吸い込まれている。万年筆や烏口と違い、インクのボタ落ちとか洩れがまったくないのである。技術系で製図の授業を受けた方ならご存知だろうが、墨入れの時に烏口からインクがこぼれて、ケント紙と定規の間にインクが流れて真っ黒になった経験をされた方は多いはず。高価だがロットリングには絶対にそういう現象は起こらない。CADで製図をするようになったので需要は落ちているが、イラスト関係では根強い人気があるはずだ。
もちろん日本にも「シャープペンシル」という立派なアイデアもある。しかしその数においては海外より劣る。おそらく目先の金儲けだけが優先されて、新しいものを生み出す余裕を持たないせいだろう。
2003.11.01:
今日からJR西日本で「ICOCA」というICカードの発売が開始された。東日本の「SUICA」と同じものである。いずれは関西の私鉄やバスの共通磁気カード「スルッとKANSAI」との統合や、「SUICA」との共用化も視野に入れているらしい。そいう意味では次第に便利になるといえるだろう。
ただ、現在のICカードは磁気カードの「Jスルー」と違って残額が見えない。これは致命的な感じがする。いくら2万円までチャージできるとはいえ、一度にそれだけの金額を切符代としてデポジットする気にはなれない。最高でも数千円だろう。そうなると気付かぬうちに金額不足になる恐れがある。また残額の印刷のために券売機へカードを入れるのは面倒なだけである。
表示用の小さな液晶パネルを埋め込むことが望まれる。技術的に困難とは思えない。