悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか!

03.09


2003.09.30:

半期の決算で忙しかった。それも自分のだけでなく、もう一人の処理しきれない分を含めての話である。
このときに「陸蒸気」組は誰も助けなかった。いつもながら冷たい連中である。何かといえば「ルール」を前面に押し出し、いざとなっても手助けをしない。こんな連中と付き合っていると思うとうんざりする。
あまりに馬鹿馬鹿しいので今日はこのくらいにする。

2003.09.29:

社内通知がメールで回ってきた。10月1日からのダイヤ改正と新幹線の料金改定で、「のぞみ」に乗ってもかまわないというお触れである。
JRとしては「のぞみ」中心のダイヤにして、乗客を増やそうということなのだろう。その昔、急行や準急を大幅に減らし、特急ばかりにして実質的な値上げをしたことを思い出す。ただ、今回はあまり露骨なことはできないし値上げの批判を浴びそうだから料金は下げざるを得なかったのだろう。
もう飽和状態の新幹線ダイヤ、「こだま」はいよいよ肩身が狭くなる。
ところで「のぞみ」を使うことも可能になった出張旅費、単純には喜んでいられない。実は定期昇給制度の廃止をはじめ、出張旅費全体を削る話が提案されている。特に海外出張は悲惨で、ホテル代他すべて実費主義、小遣いは煙草銭くらいしか出さないつもりだ。おまけに「最長5年」という期限を作ったことで、逆に最大5年まで海外に放り出してかまわないというルールを作ったのである。これでは無理して単身で出かけようという気が起こらなくなるだろう。

2003.09.28:

今日は告別式で再び出動。
いつもそうだが、焼香まではともかく最後に棺の中へ献花し、霊柩車へ運び込む(何故か私は棺桶を担ぐ役をすることが多い)時のあの雰囲気には涙を止めることができない。そしてその悲しみは、多くても数時間以内に火葬場で骨を拾うところまで続く。
いつも思うが、変わり果てた故人の亡骸を炉の前で見送り、そして骨だけになって帰ってくるあのシーンは、生を受けた人間は必ず死を迎えるという生物界では当たり前のことを、今一度思い知らせるに十分な役目を果たす。
何故現在の日本で火葬が主流になったのかは知らないが、遠い昔、蓮如上人が「朝には紅顔ありて、夕には白骨となれる身なり」と書いた、まさにそういう手順をなぞる一連の儀式は、普段生者がほとんど気にすることのない、あるいは気にすることを避けている、「死」というものに現実性を与えるにふさわしいようだ。

2003.09.27:

昨日、2回目の送別会があった。2次会まで飲み、夜遅くに帰宅したが、びっくりするニュースが入っていた。
母方の叔父が亡くなり、今日が通夜だという。享年87歳。場所は高槻なので慌てることはなかったが、京都の母を連れて行くために午前から出動。話を聞くと、最近何度か入退院を繰り返していたが、ついに自宅で息を引き取ったということらしい。年相応だから「可哀相に」という感想は誰からも出なかった。
これで母の兄弟姉妹はすべて他界し、私の母ひとりだけが残ることになった。不思議なことに父も7人兄弟姉妹も最後の生き残りになり、そして10年前に亡くなった。さて、私はその長生きの血を受け継いでいるかどうか、それは神のみぞ知る。

2003.09.24:

会社帰りによく呑みに行く同僚が異動になることが決まった。というか10年以上前にいた設計に戻るのである。現在いる担当が間もなく定年になり、後を引き継ぐようだ。
しかし、そういう彼も定年まで10年も残っていない。若い後継者がまったく育たないから、こういうその場しのぎの人事が多いのである。その先はもちろん不明で、誰がそのまた後を引き継ぐのかまったく白紙である。
ここ数年で、我々団塊の世代が大量に定年を迎える。大企業だから全社で600〜800人が第一線から毎年消えていくのである。なおかつ中高年には賃下げ、リストラが追い討ちをかける。
新内閣はこんな現状を知っているのだろうか?

2003.09.22:

台風が去って急に涼しくなった。出勤のとき、上着を着ていこうかと思ったくらいだ。そろそろ赤とんぼの姿もチラホラ見える。
決算が近づいているので、今日から「虫潰しリスト」を作って関係者に配った。これからまた忙しくなる。
昨日「シベリア鉄道」の編集を行っていたら、いきなり「このプログラムは不正な処理を行ったので・・・」という例のメッセージとともにソフトが落ちた。いつもながら心臓に悪いメッセージだ。お陰でそれまで書いていた分はパァ。
更新を期待されていた方には申し訳ないが、明日までお待ちを。私自身も放心状態である。

2003.09.21:

今朝の「サンデープロジェクト」というTV番組で、最近の犯罪に見られる安易で短絡的犯行理由のことが取り上げられていた。番組の中では、単純に本人の特異性だけでなく、背景にある社会や政治、経済の問題が指摘されていた。
しかし、私にはその短絡的行為の最も象徴的な現象である、大企業の目先の利益追求を取り上げなかったことに不満を感じた。現在の不景気を理由に大規模なリストラ・首切りを行い、多くの失業者を出し、働いている人達にも賃下げを強いている現状は、国民生活に重大な打撃を与えており、人々の心に閉塞感を与えているのではないか。
現在の株価の動向を見ていると、あのヘッジファンドのように、明らかに目先の利益がどうかということだけが全ての企業の行動の指針になっていると断言して良い。そして利益追求のためには、我々の給料までが利益と連動したものに置き換えられようとしている。もしそうなれば将来の生活設計、特に若者が結婚、子育て、さらに住宅の取得という計画が一切不可能になることは目に見えている。さらには失業の不安もある。
犯罪は、一義的には犯罪を犯す者の責任である。しかし原因にある特徴が見られる場合、それは一般的な社会の病理が表現されている、それも「経済」がその根底に存在することを重視すべきではないだろうか。

2003.09.20:

昨夜は月末で定年を迎える人の送別会第1回であった。
ちょと飲みすぎて、今日は胃がおかしい。まあ、2次会のカラオケで帰宅したのは午前様だったから仕方がないのだが。
来週は2回目。昨日の内輪バージョンと違い、こちらは公式?のものである。
今思い出したが、いつも一緒に呑みに行く同僚の異動の送別会も兼ねている。もっとも彼の方は階段を隔てた隣の部屋に移るだけだが。

2003.09.17:

自室のTV受像機がおかしくなった。画面が少しぼやけると同時に白っぽくなり、かつ帰線もほのかに見える。明らかに偏向コイル部分の異常だ。
内部を掃除しようと試みるが、生憎ケースはモールドされていて開けることができない。
そこでPC用に買った掃除スプレーを、風通し穴から思いっきり吹き付けてみた。特にブラウン管後部のコイル部分と、基板がありそうなところに念入りにスプレーした。そしたら見事に回復したのである。
TV受像機の最大の弱点は、1万ボルト以上ある偏向コイルの電源回路。これがほこりで絶縁が悪くなるというのがパターンだ。昔はこれにロータリー式のチャンネル切替スイッチが痛むことも加わった。
買ってから15年、これを何とか根性で再生させようというのだから、世間の人たちはビックリするかも知れない。しかし、私の家電に対する考えは「もったいないから、修理して使えるなら修理せよ」である。ヨメハンはそれが信じられないという。
以前のTV受像機は13年もたせた。今回は20年を越えるだろうか(笑)

2003.09.15:

阪神優勝おめでとう!
星野監督以下、選手たちはよく頑張った。今年は大砲がいなかったが、投手陣がしっかりしてたし、打陣も故障者の後を埋める優秀な選手がよく働いた。
阪神ファンにとって18年は長かった。毎年毎年、4月や5月で息切れすることが多かっただけに、出来の悪いわが子を見ているような感じだった。
さて、ここはひとつ盛り上がろう。祝勝会もよし、優勝セールもよし。ただ、これで景気上昇のきっかけとかを目論むことだけはやめにしてもらいたい。一過性のイベントはあくまで一過性。つまらない皮算用はやるべきではない。

2003.09.14:

ここしばらく旅行記の更新が忙しくて日記は疎かになっている。
阪神タイガースのマジックが、連敗でなかなか減らない。神宮で胴上げか、名古屋ドームかと言っている内に、とうとう甲子園にまでもつれ込んでしまった。
やはり選手も緊張しているだろう。18年前の現役選手は一人もいない。優勝のプレッシャーは相当なものだろう。しかしファンとしては一日も早く優勝を決めて欲しいと願うのみである。

2003.09.11:

今日は9月11日、2年前のあの日を思い出す。
アムステルダム空港のトランジットロビーで見たテレビ中継は異様な光景だった。
そしてその事はアメリカの軍事的スタンスを大きく変えた。それも悪い方向に。それまでも国連や国際世論を無視してまでアメリカが先制攻撃をかまわないということは、あちこちの報告書で表明されていた。しかしあの事件をきっかけに、実際に攻撃に出るという無謀を重ねることになった。その意味であのテロはアメリカ政府の野望の引き金になったとも言える。だがそれはアメリカの行いを正当化するものではない。遠くない将来、9月11日がそのことを反省するきっかけの日にもなるだろう。

2003.09.10:

今朝家を出るときに傘を忘れ、電車を降りたら土砂降りになっていた。仕方がないのでタクシーを飛ばして事務所に横付け。ああもったいない。
普段なら降水確率を確認してから傘を持っていくかどうかを決めるのだが、今朝はやや寝坊気味で、かつ雨が降っていなかったために不覚を取ったのである。

2003.09.07:

昨夜より新しいコーナー、「シベリア横断9300キロ」をリリースした。
帰国してすぐに全編公開のつもりだったが、文章の見直しに意外と手間取り、また仕事も忙しくて、1週間かかってやっと準備編までたどり着くという結果になってしまった。
これから、旅行中に溜めておいたメモ書きと写真を元に順次公開していく予定である。

2003.09.05:

今朝はいつもより涼しかったが、昼間は気温が急上昇してまたもや暑くなった。この残暑はいつまで続くのだろう。とはいえ数匹のトンボが舞うのを見た。もちろんセミの声はもう聞かれない。
「元」漫画家の青木雄二氏が肺がんで亡くなった。彼の作品は何と言っても「ナニワ金融道」である。ヤミ金融の話だが、かなりきわどいストーリーでありながら法律にも精通したユニークな漫画だった。
それと彼が漫画を書くのを辞めてからのエッセイは、またユニークだった。あれだけ裏の世界を書いておいて、実は「資本論」の熱烈な信奉者だったのである。彼は、ヤミ金融を資本主義の最も忌まわしい部分として描きたかったのだろうか?

2003.09.04:

昨夜の新日鉄名古屋の事故で、ウチの会社にも影響が出ている。納入される予定の材料が工場全面停止のために出荷できないという。
最近考えられないような工場の事故が多発しているような気がする。やはり猛烈な人減らしが引き金になて、日本の製造技術が落ちている感を免れない。
賃下げ、リストラの嵐が日本経済を揺るがしている。ウチの会社もついに定期昇給廃止の提案を出してきた。当然労働者の士気は低下する。

2003.09.03:

どうもWindows2000は今までのWin9xと勝手が違うのでやり辛い。さすがに最初のユーザー登録だけはマニュアルを見たが、後はメクラ状態でセットアップしたので仕方がないだろう。一番面食らったのはTCP/IPの設定がダイヤルアップ設定と同じ場所にあることだった。
権限設定は面倒臭いのでAdministratorにした。パソコン教室ならいざ知らず、そもそも大半が個人用PCなのに複数のユーザーが登録できるなんて愚の骨頂だ。しかし情シスが見つけたら文句を言うかも知れない。
それと何故かファイルサーバーとのやりとりがやたら遅い。まるでアナログモデムでダウンロードしているような速度だ。WIn9xではサクサクと転送できるのに。IEでのネット接続は早いのにLAN内のファイルサーバーは遅いというのは納得がいかない。

2003.09.02:

休み明け初めての出勤、やはり頭の中は浦島太郎状態で、仕事はチンタラ机の上を片付けることで終り。
あと新しいPCが着いており、早速現在のデータのバックアップを取ってセットアップを始めた。

2003.09.01:

今日は旅の疲れを取るために骨休め。
しかし2週間の間、20℃前後の生活をしてきたために、日本の蒸し暑さには参る。昨日も伊丹に着く前の機内アナウンスで32℃と聞いてのけぞった。いつの間に夏が戻ったのだろう。
ヨーロッパでもベルリンのような北部はともかく、中部でも30℃近い猛暑が続いている。
明日からいつもの生活に戻る。