悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
06.03
2006.03.31:
神戸の桜の開花宣言が出た途端に寒い日が続いている。今日も鼻水をすすりながらの一日だった。
一般的には今日が年度末。高速道路はさぞ混んだことだろう。私は電車通勤なので実感はないが。
さて、区切りがいいのでここで宣言する。というかしばらく秘匿していた事実を公表することにした。一応の目途がついたからである。
実は昨年12月からヨメハンと別居した。それも息子を連れて。
従って今私は「兼業主夫」すなわち仕事も家事もこなす、極めて多忙な日々を過ごしているのである。それも50歳を過ぎてから。日記が途切れている理由はその多忙さにある。ということで今日はこれでおしまい。
2006.03.30:
「のぞみシステム」がスタートしてから2年半以上が過ぎたのだが、今頃になってゴタクを並べる部長が出てきた。
その部署では、「陸蒸気システム」にあったある特殊なルーチンを使っていたのだが、あまりに汎用性が低いので統合を重視した「のぞみシステム」では一般的なルーチンによる処理を使ってもらうことで開発を進めた。
ところが「のぞみシステム」稼動の直後から彼ひとりが2度にわたって文句を付け始め、その度に運用での代替案を示したのだが、いつも「それは使いたくない」として話は途切れた。しかしである、3度目の今回は情シスに直訴して「システムを作り直してくれ」とまで言ったのである。
情シスでは、今のシステムは少なくとも2008年まで使うこと、もし新しいルーチンの改造を行うにしても数百万円以上の金がかかると回答した。ところが彼は納得せず、遂には関係のない部署を含めて、メールで「そんな大金がかかるのはおかしい」と流したのである。これを見た私の上司はどういうことかと聞くので、経緯を説明して放置することを勧告した。
代替案を今までのやり方から変えたくないという理由だけで拒否し、システム改造には金がかかるという専門家の意見に文句をつける。これではダダッ子と同じである。彼はそもそもコンピューターの「コ」の字も知らない。以前は全社共通のホスト機の年間スケジュールにまでケチを付ける無知も露呈させた。そして言い分が通らないと門外漢にまで愚痴メールを流す。分別ある大人がやることではない。これでは誰からも相手にされないことは明白である。
2006.03.27:
中教審が小学5年からの英語教育を打ち出した。私に言わせればほとんど意味はない。
中高合わせて6年、大学も含めると10年習っても上達しない日本の英語教育に2年をプラスしても、根本的な海外とのふれあいや必要性がなければ、子供たちは積極的に英語を学ぼうとはしないだろう。
かなり飛躍するかもしれないが、今世界を見る視点は政府もマスコミもアメリカを通してでしかなく、アメリカに都合の良いものが訳語として氾濫している現状では、苦労して英語を学ぶ気にはなれない。映画も吹き替えが圧倒的に多くなった。
これは大人の責任でもあるが、世界のどこの国とも対等平等につきあう必要性が社会全体にあってこそ、子供たちも英語を積極的に学ぶ気になるだろう。
2006.03.26:
偶然と言うか不思議にも、六本木ヒルズの事故から今日で丸2年になることがわかった。
それでシンポジウムが開かれたという。その中で注目すべきは「親の責任を追及するのではなく、過去に起きた事故を分析することで起きうる事故を未然に防ぐ研究をすすめ、情報を社会で共有することが重要だ」という小児科医の発言だ。
私の記憶では、あの時問題なったのは、回転式自動ドアを強制的に停止させるためのトルクなどの基準が全くなかったことである。
小児科医の指摘どおり、早急に安全のための基準を作る必要があろう。
2006.03.25:
息子の進路であれこれ走り回っていた(親バカの典型である)が、やっと落ち着く先も決まって一段落である。
それにしても決まったのは第2志望の電気科。つまり私と同じ専攻である。
これは不思議な感じがする。息子の希望がどうかは別にして、妙な巡り合わせと言うしかない。私にとっては免許皆伝(?)できる立場に立ったのだが、それを押し付けても意味がないのはわかっているし、実際彼がどう受け止めるかはまったく関係がないのにである。
とはいえ、ちょっとしたことは教えてやろうと思う。今日は早速「低速で動く機械は恐ろしい」という話をした。工学系の方ならピンと来ると思うが、古流モーターの特性と減速比の計算から考えて、低速であるほどトルクが高いということを端的に表した言葉である。以前六本木ヒルズの自動回転ドアに子供が頭をはさまれて死亡した事故はまさにその典型だ。
そういう専門的な話はさておき、息子が学校に馴染めるかどうか、ここしばらくは注意深く見守らねばなるまい。少なくとも5月病を克服するまでは。
2006.03.23:
ふと思い出したのだが、今のXPマシンは、買ってから既に1年を超えていた。
当初はDVDドライブの初期故障による無償交換を2回繰り返し、3度目の正直でメーカーを変えたらそれ以降は全く問題なくなった。
それから今まで、問題となるようなことは起こっていない。すこぶる安定した運転を続けている。
そんな中、先日はSCSIタイプの外付けHDが異音を発し、急いで中身を移して運転を中止した。いつのまにかUSBが主流なってしまったから、SCSIアダプタもこの際外してしまおうと考えている。というのもマシン起動時のタイミングでUSBドライバとの相性が悪いようで、時折USBが起動時から通知領域に表示されない現象が見られるからである。SCSIのHDを外したらこの不具合は消えた。
2006.03.18:
今日は親しい友人を呼んで私の手料理を振舞った。
贅沢な材料を使ったわけではない。スーパーの特売品を利用したごくありふれたものばかりである。
ではどうして私がひとりで手料理を作ったか、そのあたりはいずれ公開する。少なくともヨメハンは絡んでいないことだけ示唆しておく。
それにしても私に料理の趣味があることは自分自身でも気付かなかった。過去に何度か自炊の経験はあるのだが、もう10年以上前の話である。しかしメニューを考えることから始まって、材料の下ごしらえから後片付けに至るまで、まったく負担に感じない。世の主婦の多くが後片づけをうっとおしく感じると言うが、私はむしろ積極的に皿洗いをする方である。
さて、味の方は一応友人から合格点を貰った。
2006.03.16:
ライブドア問題で、今日USENの社長が個人的に株を買い取ることでひとつの区切りを迎えた。
どこの会社でも法律すれすれで経理操作を行うことは珍しいことではないが、最初から明白な違法行為を行っていたことは、意図的であろうとなかろうと関係はない。そのことをちゃんと認識できなかった堀江元社長の責任は重大である。
それと比較して、USENのリスクの取りかたはひとつの見識だろう。事実上会社として提携はするが、株主訴訟を含めたリスクは社長ひとりが負うというのは、逃げも隠れもしないという姿勢が明確に出ている。
同じ経営者として、求められる資質や品性とは何なのかを考えさせるひとコマに見えた。
2006.03.15:
ここ数日、雪が降るなどの寒さが戻ったが、今日はさわやかな一日だった。
もう寒波が来ることはあるまい。ということでいよいよ明日からパッチは脱ぐことにした。
2006.03.10:
仕事で毎月ある石油販売店の営業マンが私のところへ顔を出すのだが、不思議なことにいつも私が休んでいたり席をはずしている時に来るのである。
そして今日もまた私が不在だった。もちろん彼はいつものように私の机の上に見積書を置いていくのだが、向かいに座っているアシスタントが笑いながら「また今月もすれ違いでしたね」と言った。
偶然が度重なるこの現象に、「君の名は」をふと思い出した。とはいっても、いちばん最初のラジオドラマは知らない年代なのだが。
2006.03.09:
「量的緩和」政策と言うのが解除されるようだが、こんな愚かな政策はそもそも最初から間違っている。
要するにデフレを防ぐために紙幣を乱発するインフレ政策なのだが、救われたのは銀行であって最大の被害者は庶民である。
どういうことかというと、銀行や大企業にはゼロ金利で金を貸すわけだかから一種の徳政令なのだ。ところが庶民の貯蓄は金利ゼロであるから貯蓄はほとんど意味を成さない。加えて増税と社会福祉の切り下げ、負担増が行われているからである。この負担増の部分は銀行や大企業にはない。従ってこのアンバランスがもろに現在の景気に反映している。つまり企業は景気回復しながら、庶民の所得は増えないのである。
このあたりのところはいずれ詳しく書くだろう。
2006.03.07:
3月なって突如として組織改正と人事異動がやられた。仕掛人は重役陣の一部である。思い通りに動かない管理職たちを強権発動で強引に引っ掻き回した。
組織改正の是非はともかく、新しい組織では上から下まで何をしたらいいかわからず、放心状態である。これで会社が動くのだろうか?
確かに私のような「外様」には今の工場事務所の昔からの官僚主義的な体質にはずっと不満がある。しかし強権発動でこれが改善されるかというと否定的である。何故なら自分の中に何の問題があるのかわからずに怒られたって、解決策の見つけようがないからである。
いちばん肝心なのは「納得と道理」ではなかろうか。
2006.03.04:
民主党の永田議員が偽メールを国会で取り上げた事件、本当にお粗末な気がする。
普段はごく普通の人間、あるいは専門分野ではそれなりの活躍をする人間が、ことPCとかネットの話になると子供のようなレベルでしかないということをあらわにするのである。
今回でも民主党内部でそれなりの知識のある人間に相談して、裏づけを取る作業をすれば問題にならなかったはずである。
私の身近でも子供じみた話がある。自宅のFTPサーバーはある友人たちの作業場として共有しているのだが、万が一の事故を防ぐためにアクセスしたら別の掲示板にアクセスした旨の書き込みをするように何度も警告してる。だが未だにそれが守れない人がいるのである。それも数回にわたって書き込みを忘れるのである。私もついに我慢がならず、「次回書き込みを忘れたら出入り禁止にする」とのメールを送った。
自衛隊の資料がWinnyを通じて流出したりと、他の分野ではそれなりの能力のある人間が、IT分野では無知・無神経をさらけ出してトラブルを起こすケースはなかなかなくならない。
2006.03.02:
職場では近頃人事異動や組織変更が多く、部長・課長も大幅に変わった。
さて、今年初めに入れ替わった私の直属の上司だが、5歳くらい年下。ちょっとせっかちな性格で、私に「のぞみシステム」を使ったデータ作りを頼んでくるのだが、よく口にするのが「雛形からさっとできるものはないのか」。
要するに「ボタンひとつで・・・」というあれの変形である。その時々によって要求される条件や抽出項目が微妙に違うのに、「雛形」にこだわる。今日も「のぞみシステム」には入っていない項目を条件にしたデータ作りを要求したので、できないと拒否したのだが、それも理解できない。
以前、ヨメハンの行動規範が「型紙」に依存する傾向のことを書いたが、「雛形」も似た発想である。Excelでもそうだが、PCで使う汎用ソフトは自分で作り上げることを基本にしている。だからユーザーによる手作りが当たり前のことなのである。処理速度を要求される個別の作業専門にするなら、それはカスタム・アプリを開発すればいいのであって、非定型業務に「雛形」を要求することはアプローチの仕方が間違っている。
ものづくりでもそうだが、大量生産と一品生産は質が違う。上司たるもの、安易な解決を求めるあまりに基本的な観点を見失ってもらっては困る。
2006.03.01:
最近雨の日が多くなった。やはり春への入り口なのだろう。
桜の開花予測が出ていて、それによると例年よりやや早めという。あまりにも雪の多かった12月の仇を早い春で埋め合わせているのかもしれない。
もうすぐ完全にコートを脱ぐ日になりそうだ。春よ来い、早く来い。