悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか!

08.03


2008.03.31:

週末は北海道から兄がやってきた。職業訓練校が終了したので「卒業旅行」とのこと。遊びがてら、大阪の祖母の墓などを回って帰っていった。再就職は5月だから、時間はたっぷりある。途中東京にいる息子のところも立ち寄ると言っていた。
さて、今日は年度末。会社では決算の準備でドタバタ。しかしもっと大きな話は、遂に暫定税率の期限が切れ、明日からは「原則」ガソリンなどの値段が下がる。もっとも、既に給油タンクなどに残っている分は課税されてしまっているのだが、これをどうするかが未定のまま。よって卸売り各社の対応はまちまちとなる。過去の出荷分については税の還付をすれば問題ないと思うのだが、政府はやる気がない。
しかも自公政権は暫定税率の10年延長案を衆議院で再可決して、59兆円もの無駄遣いの復活を目論んでいる。だが国民世論は各種のアンケート結果で明らかなように猛反対している。もし強行したいのなら国民に信を問うべきだ。

2008.03.28:

沖縄での集団自決をめぐる裁判で原告側の名誉毀損の訴えが棄却された。
大江健三郎氏の「沖縄ノート」で、原告の兄が集団自決を命じたと書かれて名誉を傷つけられたと訴えたのである。
この裁判には深い意味がある。例の、集団自決に対する軍の関与を削除させた教科書検定が、この裁判を根拠とした。しかし裁判では軍の関与を事実と認定したのである。これで検定意見の根拠は失われたと私は考える。
もちろん被告の兄が直接自決を命じたわけではない。そのことは裁判所も指摘している。しかしそれまでの経緯は明らかに住民を自決に追い込むに十分なものだった。狡猾な日本軍は証拠を残さないようにして、関与から逃れようとした。その手口は従軍慰安婦でも使われている。
そのあたりは被告側も知っていたはずである。それをあえて裁判に訴えたことは、教科書検定に焦点を当てた極めて政治的な意図が感じられる。

2008.03.27:

17日に書いた組織再編の話、今頃になって電算システムをどうするのかがまったく決まっていないことがわかった。
実は一部の職場が場所を移動しないまま他の事業部に吸収されたため、そこで使うシステムを変えるのかどうか懸案になっていた。ところが年度末になっても、検討すらされていなかったのである。そのことがわかったのは今日、ある移動させられる職場から4月以降の仕事の伝票を「のぞみシステム」で起票していいのかという質問があったからである。
それで私があちこちに聞いてわかった。それによれば移動先のシステムに組み込まれるのが6月の予定で、しかも今からテストを開始するという。何のテストかというと、吸収される職場コードを入れてもちゃんと動くかどうかのテストだと。
私は一瞬????になった。常識から考えたら追加になるコードをマスタに入れるだけのはずなのに、一体何を考えているのかと。しかし話を聞いて合点がいった。驚くなかれ、職場コードはプログラム(ホスト)の本文の中にちりばめられていて、どこを変えたらいいのかわからなくなっているという。なんじゃそりゃ!!
思うに、数十年前に素人が書いたプログラムではないだろうか。組織変更などほとんどない、ムラ社会の組織でスタートさせたのだろう。しかし今は半年に一回のペースで組織をいじるわが会社のこと、SEは大変だろうと思う。実際、何度も苦労したとの話を耳にした。
さて、6月までの間はどうなるかというと、「のぞみシステム」を使い続けることになる。他に選択肢はない。ということは毎月のデータが「のぞみシステム」から相手の事業部へチェックがかからないまま垂れ流しになる。一応こちらの事業部を区別する識別コードが含まれているので震源地はわかるが、どうせ想定外のデータも混じることになるだろう。経理関係者は頭を抱えるだろうが、そんなことは知ったことではない。システムの移行準備を放置してきたツケが回っただけである。

2008.03.26:

今日は会社を休んで眼底検査。ついでだから老眼の進んだ眼鏡の処方箋を書いてもらった。
医者に言わせると、今の眼鏡は遠くを見るのにふさわしいが、近くのもの、特にディスプレイを見るのは無理があるとのこと。なるほど、処方されたものでテストをすると、辞書の小さい字も何とか読めるようになった。
新しい眼鏡ができるのは来週になる。

2008.03.25:

イラク開戦から5年、事態は一向に良くならない。その間に犠牲者は増えるばかりだ。
他の国が次第に撤兵、アメリカと一緒になって参戦を決めた指導者たちはことごとく退陣した中で、日本だけが相変わらず小判鮫のようにひたすらアメリカを支援している。
イラク国内といえば、部族間の対立は解消せず、渦中にある多数の民間人が犠牲になっている。
それにしてもこのような混迷は最初からわかっていたはず。しかも開戦のきっかけとされた大量破壊兵器は見つからず、アメリカの身勝手がこれほど他国を滅茶苦茶にした戦争はあるまい。
ブッシュ政権のこれほどまでの無謀は国際的にも指弾されている。アメリカ国内でもイラクからの撤退を求める世論は強い。だからこそ共和党の候補者は影が薄いのである。
その一方で日本政府は開戦5周年にあたっても何も語らず、大手マスコミも撤兵のキャンペーンを張ることはない。だが、無条件にアメリカを支持することで、日本は国際的にも孤立を深めるだけである。

2008.03.24:

米兵の犯罪には本当に腹が立つ。
一般犯罪として見るならば、日本人であろうと米兵であろうと変わりはない。しかし米兵の場合はそもそも人を殺すことを生業としており、非常に凶悪である。さらにそのような凶暴化した人間が犯罪を犯しても、日本の警察が逮捕、裁判にかけられないことである。
今回の横浜のケースは典型で、彼が自首したのは日本の警察ではなく、米軍だった。つまり米軍に「かばってもらえる」という環境がそうさせるのである。
これは何を意味するかといえば、日米安保による地位協定によって、日本国内でどんな犯罪を犯そうとも米兵は守られるということに他ならない。今度の犯人はもちろん米軍内で逃亡罪として軍法会議にかけられるだろう。だがそれだけである。これまで、日本で裁判にかけられることもなく、本国に送還されたケースの何と多かったことか。
ここには日米地位協定の持つ問題が表れている。もちろん本質的な解決は米軍の駐留を止めることである。だがそこまでいかなくとも、地位協定による治外法権は絶対に廃止すべきだ。
米軍は日本で進駐軍の立場をそのまま受け継いでいる。そして兵隊たちはトラブルを起こしても米軍が助けてくれるという安心感で生きている。だから犯罪に対する抑止力はまったくない。外出禁止令くらいで治まるものでもない。本質的な解決なくしては米兵の犯罪はなくならない。

2008.03.23:

友人のHP作りの手伝いを長いこと続けているが、いちばん面倒なのがWordをHTMLに変えること。
Wordから直接HTMLで保存もできるのだが、Wordを持っていない読者にはフォントがまともに見えなくなること、画像の位置が狂う可能性があること、そして極めつけは猛烈なゴミタグの発生は我慢がならない。
そこで文章は一旦ベタテキストに落とすなどの工夫をして最構成する。しかし厄介なのは、テキストボックスは本文とは別にコピー&ペーストする必要があること、そしてWordの表をTABLEタグに移行させるのに時間がかかることである。
本当なら書いた本人がHTMLにすればいいのだが、何せ50を過ぎたオッサン、オバハンでHTMLを書けるのは皆無。仕事でWordを使えても、HTMLにすると「何でページ区切りができないの?」とか、両者の違いをまったく知らない、WordとExcelしか世間には存在しないような概念でものを語る連中に、HTMLを自分で書けというのは酷な話である。よって私が引き受けるしかない。
私は人がいいというか、そういう人達の相手をすることを苦に思ったことはない。彼らは他人にそういう仕事を押し付けて喜ぶようなキャラではないし、少しでもいいHPにしようという気持ちが感じられるからである。

2008.03.21:

最近政府与党は、自分たちの法案に非常に固執する傾向が目立つ。それは小泉−安倍−福田と次第にひどくなる。典型は日銀総裁だ。
「旧大蔵・財務省出身者はダメ」と言われているのに、そのダメなものを再び出してくる神経は、常識のある人間ならやれることではない。
これほど執着する背景には、かなりの圧力が彼らにかかっていると見るべきだろう。明らかにアメリカと財界・大企業によるものだ。特に財界からは通信簿を付けられ、その点数によって献金額が決まるから、飢えた野獣のように突進しようとする。
もちろんそこには国民の利益など眼中にない。だからこそ道路特定財源と暫定税率の問題でもひたすら規定路線を突っ走ろうとする。しかし憲法改悪、自衛隊による給油活動はことごとく国民からそっぽを向かれた。
今回の道路財源の問題も頓挫するだろう。というか10年間で59兆円などという無駄遣いは頓挫させねばならない。

2008.03.20:

今日は春分の日。本来なら私の信条として会社を休むのだが、どうしてもやらねばならない仕事が出てきたので泣く泣く出勤。それでもけったくそ悪いので、午後は屁理屈を付けて帰宅した。
さてチベットの暴動騒ぎ、中国政府の隠蔽体質が障害になっているために真相が見えない。チベットの「臨時政府」側も証拠が出せないまま情報を出すので、これまた本当かどうか決め手がない。要するに中国政府が報道陣を締め出しているので、真相はまだ闇の中。
ということは、現時点ではまず中国側に情報公開が求められているということだろう。理由はともかく、事実を明らかにしない限り、国際世論は中国に対する厳しい目を注ぐだろう。

2008.03.18:

決算が近くなってそろそろ「のぞみシステム」のヘルプが多くなってきた。
今日は倉庫関連の変な話が舞い込んだ。倉庫番から「確かに在庫は出したのに、出庫伝票の出し忘れがあある」との電話である。調べると出庫依頼伝票を出力しているが倉庫で出庫入力をしていない。だったら現場の担当者に直接文句を言えばいいものを、どうやら口げんかになったらしく、私のところに泣きついてきたのである。
それで私が現場に問い合わせたら「伝票は確かに出した」という。ということは「後から伝票を出すから」ということで急ぎで倉庫から部品を持っていたままになり、伝票を出したかどうかがあいまいになっていたことが判明した。私はあいまいな記憶でわめいてもしょうがないと説得し、伝票を再出力させることで決着した。
しかし出庫入力をやっていないことが幸いした。というのも伝票なしで倉庫番がもし入力していたら、伝票の再発行はきかなくなるからである。
それにしても私は言いたい。「エエ年したオッサンがしょうむない喧嘩なんかすんな!!」

2008.03.17:

4月から事務所関連の組織が急遽変わることになった。もっとも私がいる職場、部としては変化はない。
今回の組織変更は先日決まったばかり。しかも組織のラダーだけが先に決まっただけで、誰が長になるのかはこれからという。何でこんな慌しいやりかたになったのかは不明だが、トップから無理やり命令が出たような気がする。
これから管理職連中は気が気でならないだろう。下手をすると自分が得意でもない分野に回されて貧乏くじを引くことになるからだ。
部下だって素人が上に来ることほど迷惑なことはない。
そういうゴタゴタが予想されるのに、鶴の一声で話が決まるのは、たぶん「不要」部門の切捨てが前提なのではないかと、勝手な解釈を試みている。

2008.03.15:

今週初めあたりからポカポカ陽気になってきた。朝もヒーターがなくても過ごせる。よって今朝からパッチを脱ぎ、セーターもベストに変えた。
JRも今日からダイヤ改正。ブルートレインも昨夜の運行でおしまい。神戸では須磨と鷹取の間に「須磨海浜公園」という駅が開業した。それに伴ってダイヤも微妙に変わった。だから今頃はそれぞれの駅の中に新しい発車時刻表がてんこ盛りに積まれていて、乗客が急ぎ足ながらそれを取っていく。
こんな風景も季節の変わり目を感じさせる。

2008.03.14:

中学校の同窓会の案内が来た。時期はゴールデンウィークである。
卒業してからン十年、当然オッサン、オバハンばかり、中にはジジババもちらほらいるだろう。
子供が極端に減り、数年前に母校は廃校となった。それでも地元に暮らす同級生は少なくない。そういった連中が企画して、母校の近くにあるホテルで開催となった。
卒業生は約200名だが、消息不明が数十人、また故人も十数名いる。やはり年月がそうさせる。
さて、案内状とは別にお知らせ用のHPを作ったとのこと。それでふと思いついたのが掲示板。そこで我が家のサーバーに掲示板を作って幹事に連絡入れた。別に頼まれもしないのにしゃしゃり出たのだが、幹事からは感謝のメールが来た。
これからどうなるかわからないが、昔懐かしい顔ぶれが出てくるのを楽しみにしている。

2008.03.13:

実は昨日が息子の誕生日。夕食のときに彼から「誕生日だよ!」といわれてやっと思い出したのだった。
別にプレゼントも何もいらないというが、それでは申し訳ないと思い、今日ちょっとした豪華(?)料理を食べさせた。
不思議なもので自分の誕生日は覚えているが、他人の誕生日は覚えていない。そういうものだと息子も同意した。変な親子である。

2008.03.11:

息子も試験が終わって完全に春休みモード。そういえば通勤電車の込み具合もやや緩和された感じがする。
朝晩の冷え込みもおさまって、ファンヒータは要らなくなった。
気象庁の桜開花予報が出たり、春への道のりが見えてきた。そんなことを考えていたら、ネット仲間による花見の話が持ち上がっている。
2学期は進級が危ないと言われた息子もどうやら3年生になれそうで、これから進路選択への準備が始まる。
もちろん私はあれこれ口出しせずに、息子自身がじっくり考える環境を作ってやるしかない。

2008.03.07:

神戸の沖合いで船の二重衝突事故、何かいやな感じである。自衛艦の次は民間の船か。
しかも最初に衝突した2隻は両方とも自動操縦。それであおりを食らった3隻目が沈没させられてはたまったものではない。
明石海峡近くの狭い場所なのに自動操縦とは、自衛艦以下である。しかも監視すらサボっていたらしい。
ものづくりだけでなく、船員の質も落ちてきた。

2008.03.06:

20年前近くの昔話。
あるとき、商談でドイツ人がやってきた。このドイツ人はアジア地区担当営業マンで時折顔を合わせていた。それでいつものように夕食に誘い、すき焼きを食べたのだが、何かのはずみで彼の住民運動の「武勇伝」を聞くこととなった。
ある年のこと、彼が住む町からミュンヘン空港までの直通バスが運行されることになった。それで彼はバスの初発便に乗って日本まで行くことを思いつき、早朝から車で家を出て、バスターミナルに向かった。ところがバスターミナル近くの市営駐車場が空いていない。バスは朝6時発なのに駐車場の営業時間は7時から。
それで彼は仕方なく路上駐車してそのまま旅行を続け、数日後に帰宅した。もちろん車には駐車違反のステッカーが貼られていた。だが、彼は納得できなかった。そして近所の人達に事情を説明し、駐車場が利用できないのはおかしいと集団で役所に押しかけ、交渉を始めたのである。
その結果、駐車場の開場時間を5時半にすることを勝ち取った。しかも駐車違反の罰金も撤回させたのだ。
この話を一度職場でしたことがあるが、日本では住民の勝利は無理だろうとの結論になった。

2008.03.04:

一つの妖怪がメディアを歩き回っている――「ロス疑惑」という妖怪が。
そもそもアメリカの警察が何故今頃になって三浦容疑者(?)を捕まえたのか理解に苦しむが、逮捕劇の詳細な経緯を連日連夜流すのか、これまた不思議でならない。
事件は事件だが、洪水のように情報を垂れ流す性質のものでもない。たかが一般犯罪である。
27年前の事件当初、週刊誌などが殺人なのかどうかをめぐって彼を追い回した。結局彼は日本では無罪だったのだが、その執拗な、かつ彼を殺人犯に仕立て上げようという魂胆が丸見えの取材に対して、取材陣からの反省はひとつもなかった。それにも懲りず、今度はNHKまでが過激なスキャンダル報道に手を染めている。
「ロス疑惑」のような事件を報道するときは、何か大衆に対する目くらましの意図が感じられてならない。今は駐留米兵の犯罪、疑惑と汚職にまみれた上に海難事故に対する真相隠しに奔走する自衛隊と、日米の軍にまつわる国民の厳しい目が光っている。そう考えると、日米双方にとって「ロス疑惑」は国民の目をそらせるには格好の材料である。そのタイミングが計画されたものかどうかに関わらずそういう役割を果たす。
その昔、「スカラー電磁波」などという愚にもつかない「理論」をふりかざして異様な衣装で走り回る「パナウェーブ研究所」という集団がいて連日報道されたが、当時は選挙だったはずである。

2008.03.03:

今日は「桃の節句」あるいは「ひなまつり」。でも男ばかりの兄弟で育った私にはまったく縁のない話。
それよりも3月3日は「耳の日」の方がより身近である。というのも最近耳が少しづつ遠くなってきたからである。そうでなくても40代後半から健康診断で高音の4000ヘルツが聞こえなくなっている。
若い頃にギターを持って歌っていたことに加え、寮の部屋でヘッドフォンのボリュームを上げて音楽を聴いていたことから、音楽性難聴も加わって歳とともに耳は悪くなってきている。おまけに少し耳鳴りがある。
人にもよるが、口ごもったしゃべり方をする人の声は極端に聞きにくい。
老人になったら補聴器が必要になるのかも知れない。

2008.03.02:

ロシアでは大統領選挙。ニュースを聞いていると、東西に長い国だから投票は東から順にスタートする。
そのことで思い出したのは2003年に行ったシベリア鉄道の旅。ウラジオストックからモスクワまで7日間かけて走るのだが、1日千数百キロ走って時差が一時間ずつ遅れていくのである。つまり毎日が25時間。しかし日数があるので時差ボケはほとんどない。
途中の停車駅でピロシキなどを買ったが、売り子のオバチャンは人の良さそうな感じだった。
彼女はどの候補に投票しただろうか?

2008.03.01:

3月に入って急に空気が和らいだ気がする。
買物のために外に出た瞬間、いつもと違う日差しと風を感じた。
実は息子のパソコン机が壊れたので一緒に買いに出かけたのである。キーボードのスライド式棚を吊り下げているねじが脱落した。かなり強く棚をねじるように出し入れしていたらしい。
思わぬ出費だが仕方がない。