悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
08.05
2008.05.30:
中国四川省の大地震で自衛隊の輸送機が飛ぶ話が出ていたが、結局は消えた。災害支援だから反対はしないが、中止にしたのは賢明だったと思う。
自衛隊機が中国に入ることはロシア空軍機が入るのとは意味が違う。何よりも国民感情が変わってくる。救助隊とか医師団なら最初から議論にはならない。問題は自衛隊という存在そのもの、しかも自そのルーツは旧日本軍。これが波紋を呼ぶことは必至で、人道支援といえどもさすがに中国政府も冒険はしたくないだろう。
日本の軍用機が飛べる時代になるには、憲法改悪を狙う政府ではなくなって、その後50〜100年経ってからになるだろう。
2008.05.28:
この秋に賃金が上る話が急に決まった。但し事務技術系のみである。労組が要求していたものではなく、会社からの提案(形だけかも)である。理由は「世間の水準から見て低すぎる」とのこと。
元をただせば、数年前に事務技術系はすべて成果主義賃金にしたのだが、非常に評判が悪かった。というのもベースになる定額部分が年齢に関係なく若者も中高年も同じで、やたら低かったのである。このベースの上に個人成績と会社業績分を加算するのだが、土台が低いから勤続年数が長くてもほとんど上らない。これは30代あたりには不評で、おまけに業績によって上る年もあれば下がる年もある。だから将来の子育て、持ち家などの生活設計ができないと不満がたまっていた。しかも、会社も世間水準から低すぎるということを認めた。
私の場合はどうかというと、成果主義になった直後は計算上激減した。しかし現状より急激には下げないということで、2年間の猶予付きで「調整給」が支給されたのだが、既にそれもなくなっている。しかし今回の賃上げでは以前下がった分が元に戻っただけの計算となる。
それにしても春闘とは別にこういう賃上げをやる真の理由は、大量の定年退職時代に入ったために若者を引き寄せる策が必要になったのではないかと思われる。世間水準より極端に低い賃金の会社に行きたいと思う若者は誰もいまい。
2008.05.27:
先週金曜日と今日、「のぞみシステム」のバックアップサーバーが更新されていなくて大騒ぎになった。夜間にホスト機からサーバーへデータを転送し損ねたのである。
金曜日の原因はサーバーの「のぞみ」専用バックアップエリアの不足。今日は土曜日に行った古いデータの消去の後遺症で、なぜか一旦終了・消去したはずのデータがあたかも復活したような動きをして「死んだ子」を探し始め、遂には見つけられずにドツボにはまったためである。
バックアップデータは各種の統計やデータベース、決算資料などで常時使っているから私は被害甚大。しかも月末が近づいてユーザーへのデータ提供ができなくて困った。
本当はホスト機を使った検索や統計処理をやりたいのだが、負荷がかかるし処理時間が馬鹿にならないのでそのようなバッチプログラムは禁止されている。代わりにバックアップサーバーを使うのだが、この期に及んで問題が出てくるとは思わなかった。
2008.05.26:
医療従事者の驚くべき無神経さが生んだ悲劇がニュースになっている。私も使っている血糖値計用の針(写真参照)を複数の患者で共用していたという。こんなことをやっていたら肝炎に感染しないわけがない。
私も病院で「これは使い捨てで、1回計測するごとに医療廃棄物専用の容器に捨て、通院の時に持ってきてください」と指導された。そう教えるべき病院が取扱説明書に反することをするとは驚きだ。
あるネット販売店での注意書きにはこう書いてある。
穿刺針は血液汚染(病原微生物の感染)を防ぐため、使用後は速やかに廃棄してください。
誤って他の人を傷つけないようにご注意ください。 また複数人での使用も絶対におやめください。
まさに注意書きとは逆のことを行って、一体病院はどう責任を取るつもりなのだろうか。
2008.05.24:
今朝買物に出かけて帰る途中で雨がパラパラ降り出した。午後も外出したが相変わらずシトシト。天気予報では明日にかけても雨。しかも深夜は雷が発生するかも。
今週末は台所の水周りの大掃除をしようと考えていたのでちょっとがっかり。実はガスレンジ付近をあまりこまめに掃除しないものだから、近頃臭いがするようになって、これはマズイと思ったのである。
揚げ物はほとんどやらないので油まみれにはなっていないが、炒め物でも多少は油が飛ぶ。それをいいことに手入れを怠っていたのがこの結果を生んだ。
2008.05.22:
今年も「監査の季節」がやってきた。
今週は主にISO9000、ISO14000の監査の準備である。来月になるとコンプライアンス監査。私は直接被害を蒙っていないが公認会計士による会計監査も時として飛び込む。また、もう少し先には第一四半期の決算があり、その後に内部統制の監査法人による監査が始まる。秋口には国税局の立ち入り、いわゆる「マルサ」もあるだろう。
これだけあると年中何らかの監査をやっている感がある。そしてその度に「のぞみシステム」からデータのサンプリングをやらねばならない。しかも毎回サンプルデータが異なる。
しかしこれだけ監査をやっても違法行為はなくならないだろう。問題は個人による横領とかインサイダー取引などではなくて、談合や粉飾決算のように組織的、会社ぐるみの違法行為は監査だけではカバーしきれないからである。しかもそういう類の不正行為はほとんどが上層部の指示によるもの。下っ端がやろうとしても上司の決裁印をくぐりぬけるのは困難だし、やったとしても額は知れている。
組織としての犯罪を防ぐにはやはり法的規制がいちばんだろう。そして公的機関による抜き打ち監査、そして一定程度の「タレこみ」奨励制度が必要だ。
2008.05.21:
今夜は急遽会社の友人との飲み会となった。
きっかけは彼が転勤で2年半前に別の工場に行ったのだが、そこで使っている「陸蒸気システム」を私のところで使う話があるので質問したことにある。
噂は耳にしていたが、聞きしに勝るひどさで「飛脚システム」とでも名付けようか。ホストであるばかりでなく使用する文字は英数と半角カナのみ。しかも不安定で、最悪は1日半停止したという。
ここまで聞いてウンザリしたので後は世間話に集中した。
2008.05.20:
政府がえげつない試算をはじき出した。年金のうち基礎部分を税金でまかなう「全額税方式」にすると、最大13%の消費税アップになるというものである。
この計算のトリックは言うまでもない、税負担する場合の財源を消費税「のみ」とすることによって、庶民に「消費税増税やむなし」というイメージを植えつけようという魂胆で作られたものである。しかも消費税だと企業負担はゼロになるので財界が大喜びする図式になっている。庶民は年金の保険料がなくなっても消費税で相殺されるし、しかも低所得者ほど逆に負担増になる。実に手前勝手な発想で作られた試算だ。
この計算、よく見ると基礎年金満額全員に支給の場合の6%消費税増税のときの絶対額は16.3兆円。ちなみに道路特定財源は国・地方合わせて年間約5兆円。必要最低限の道路整備はこの数%程度と言われるから、残りを全部年金の財源に充てると財源不足はまだ11.3兆円。
さて、この荒っぽい計算でも足らない分をどうするか。私なりの試算では、消費税導入と同時に行われた大企業減税を元に戻すと14兆円が確保できると見ている。
ご存知の方も多いと思うが、消費税による税収は現在年間14兆円ある。それに見合うかたちで法人税率の引き下げが行われ、その減税額は消費税額と見事に一致する。政府が言う「福祉のためには消費税」というのはまったくの偽りで、政府の税収全体としてはそれほど増えておらず、大企業減税の穴埋めに消費税が使われているだけである。
もし消費税廃止ができなくても、大企業減税を廃止し、さらに道路特定財源を一般財源に回せば年金確保の財源は確保できるのである。
私の試算はもちろんひとつのアイデアであって、その他にも財源確保の方法はあるだろう。要は頭のひねりようである。それをあたかも消費税増税しかないような、世論誘導の試算をやってみせる政府の手法は悪どいとしか言いようがない。
2008.05.18:
昨夜のこと、息子の通院のことであまりに投げやりな態度をするので文句を言ったのだが、ちょっと不貞腐れ気味で自分勝手なことを言うので私はカッとして「出て行け!」と言ったら、本当に出て行った。初めての家出である。
出て行くとき、私は半分冷静だったので「行くところはあるのか?」と聞いたら「ない」と言ってドアを閉めた。
私は若干眠りが浅かったが、それでも寝ることはできた。心配だったのは、警察に補導されて呼び出されはしないかということだった。自殺の可能性は極めて低いとにらんでいた。カウンセリングの時に、自分を責め続けるような性格ではないとカウンセラーから聞いていたからである。
そして一夜明けた今日昼過ぎ、息子から電話がかかってきて、「今から帰る」というあっけらかんとした声が聞こえた。私もそうだし息子も実に淡白な精神の持ち主で、一日もすればもやもやした気持ちはどこかすっ飛んでしまう。
ということで息子は帰宅していつもの生活に戻った。ただ、照れ隠しなのか自分の部屋を掃除し、洗濯も自分でやっていた。もちろん私はあれこれ指示したり干渉めいたことはしなかった。加えて家出をしたことを叱責するなど論外である。
さて、夕食のときに、行く当てもないのにどこにいたか聞いたら、ずっとコンビニのハシゴをしていたという。でもさすがに夜明け前は眠くなって(人間誰しも徹夜した後の夜明け前は最も眠い)、公園のベンチで寝たと。
最近はコンビニやネットカフェ、漫画喫茶など24時間開いている店が実に多い。だから家を追い出されることの恐怖感は子供にはまったくない。私が子供の頃とまったく時代が違っていることを教えられた。
2008.05.15:
ここ数日友人HPの手伝いで夜もドタバタしていて、日記を書く暇がなかった。
そうこうしていたら中国での大地震のニュースが流れた。阪神大震災を上回るエネルギーであると同時に、犠牲者の数も桁外れに大きい。オリンピックを前に大変な災害で、心よりお見舞い申し上げる。
それにしても、自然災害をめぐる国家の対応で、中国とミャンマーでこれほど違いを見せ付けられたことはない。片方は国を挙げての支援活動、もう一方はどさくさに紛れて自分たちに都合の良い憲法を国民投票にかける軍事政権。しかも国外からの支援を断るにしても、自力更生を優先させているために外からの人間を受け入れる余裕がないことに対して、ひたすら被害を小さく、なるべく隠そうとする意図との違い。誰が見ても、チベット問題を抱えながらも必死で努力している中国に注目が集まるのは当然だろう。
災害に対して誰が本気で救いの手を差し伸べてくれるのか、苦しみにあえいでいる人達は厳然たる事実を通じて知ることとなる。
2008.05.12:
福田内閣もいよいよ末期的になってきたようだ。
今日発表されたNHKの世論調査でも支持率は21%、不支持率は66%。当然のことながら暫定税率・道路特定財源・後期高齢者医療の3点セットで国民の声に徹底して逆らうのだから、そっぽを向かれるのは当たり前だ。
しかも道路特定財源では、口先だけで「見直す」と言いながら10年間も道路のみに使い続けるという法律を手直しもせずに衆議院の再可決でごり押しするのだから、「有言不実行」と断定せざるを得ない。
後期高齢者医療でも「今のままでよい」とする人はたった7%。「説明不足」などではない。国民は説明されなくても正しく理解している。これは「老人いじめの姥捨山」政策だと。
こうなれば解散総選挙しかないだろう。同じ調査で、問責決議案が参議院で可決されれば解散すべきが60%と出ている。国民世論を反映する内閣を国民は望んでいるのだ。
2008.05.11:
昨日から今日にかけてちょっと気温が下がり、1ヶ月くらい季節が戻った感じがした。
さて、昨日医者に行って最近の検査記録を見た。ここ数ヶ月、ヘモグロビンA1Cの数値は6前半なのでまったく問題はない。
しかながら私自身の数字に出ない体調は変わりつつある。
まず、昼食前の血糖値があまり下がらなくなったこと。以前なら70〜80はざら(普通の人なら低血糖で倒れる寸前)だったのが、あまり下がらなくなった。医者に言わせるとまだ自力でインシュリンを出す力が残っているためだろうとのこと。しかしその力もなくなったようで、食事前の血糖値もやや高くなった。そこで夜の酒をやめて、代わりにクッキーを少しつまむ程度にしたが、元に戻るような傾向にはない。血糖値が上ったので注射の量も1日当り1単位増やすようにしている。
ということは、ヘモグロビンA1Cの値を維持できているのは注射量を増やしたためと言えるかもしれない。
さて、医者からそろそろ大腸がん検診をするようにとの指示があった。そういえば同窓生の一人が先日大腸ポリープを取ったとのこと。亡くなった母も70歳の時に結腸にできた親指大のポリープを摘出した。表面の組織はかすかにがん化していた。
数年前からウチの会社でも定期健診時に高齢者の希望者を募っていたが、私も今年は受けてみようと思う。
2008.05.09:
ここ数日日記が途絶えたのは、例の同窓会のアルバム作りが忙しかったことによる。
何しろ100枚近い画像ファイルが集まり、これを整理した上になおかつ少々手を加えなければならなかったので、その処理が手間取ったのである。
「手を加え・・・」というのは言うまでもない、2次会でチークダンスを踊った姿が含まれているのである。よって顔をマスク処理した。
最近はどこの家庭でもPCがあるが、家族共有というのが少なくない。そうなると、ウェブに公開したアルバムを見た配偶者が、見知らぬ相手と踊っている姿を見てどう思うか、その結果を想像すると無茶はできない。
そうは言っても、服装を見たら誰だか想像は付く。しかしパートナーの顔は見えないので怒りも多少は緩むのではないか、というのが関係者の意見である。
独身だったらこんなことは気にしなくて良いが、子も孫もいる中年がハメを外して同窓会ではしゃぐにはそれなりの覚悟がいる。また、それを配慮することも忘れないのが、いい歳をした人間の分別なのである。
2008.05.05:
昨日は40年ぶりの中学校の同窓会。楽しいひと時を過ごした。
とにかく記憶は40年分が完全に圧縮され、それまでの人生はなかったように「おい、お前今どないしとんねん」という感じである。
そこには学歴も、地位も、当時の成績も存在しない。だから気兼ねなく物が言える。
久しぶりだからちょっと羽目を外すつもりでインシュリンを多めにして正午過ぎからの会に臨んだが、3次会の途中8時半であえなくギブアップ、帰宅の途に付いた。インシュリンとアルコールの戦闘は、アルコールが勝利してしまった。決してへべれけにはならなかったが、頭痛が来てしまったのである。
いやもう、笑いが絶えない会だったが、思い出せた顔、どう見ても別人の顔、皆それぞれオッチャン、オバチャン(中には少なからずジジ、ババもいて、最高は孫が5人)になっていて、頭の中の40年前のイメージと異なることに不思議な感じがした。
ともあれ同窓会は無事終了。私の方は後始末のデジカメ画像アルバム作成をおおせつかった。
2008.05.03:
今まで憲法記念日にコメントを書いたことがないのだが、今日は「九条の会」について触れる。
この会は2004年著名人9人による憲法9条を守ろうという趣旨でできたものである。その後各地に大小の組織ができ、現在全国で7000を超えるという。
例の安倍内閣による「国民投票法」が成立し、一時は本当に憲法改悪、それも9条を主な標的とした策動が企てられたが、福田内閣になって当面は見送りとなった。しかし自民党は諦めたわけではない。今日も憲法調査会を開催したいという発言が出ている。「隙あらば」である。
そうした中で憲法改正に反対する世論、特に9条改正に反対する世論が最近強まっている。そうしたことが「九条の会」の組織拡大にも反映している。
ところで大手マスコミはこの「九条の会」の存在を徹底して無視する。今日も「護憲派、改憲派の市民団体が集会を開いた」とだけしか報道しない。世論調査で9条改正反対が過半数を超えていても知らん顔をする。理由はこの会を共産党が積極的に宣伝するからである。労働組合の統一組織である「全労連」とか教職員組合の「全教」を無視するのと同じことである。日本のマスコミはこういう点が世界的にも遅れている。
しかし善意の市民は「九条の会」のような組織を口コミ中心で作る力がある。口コミだからちょっとのことではへこたれない。それも世論の無言の後押しがあるから草の根の運動で伸びるのである。
現憲法について「押し付け」ではないことは今までにも書いたからここで改めて書くことはしない。ただ、憲法9条があるからこそ外国から、特に中近東諸国から戦争をしない国として信用されている、という事実は強調しておきたい。
私は「九条の会」に参加してはいないが、その趣旨には全面的に賛成する。9条を変えたら日本は戦争をする国として、極東のみならず世界中から「アメリカと一緒になって戦争をする国」として警戒されるだろう。そのことだけは絶対に避けたいからである。
2008.05.02:
例の「後期高齢者医療制度」、私が75歳になったらどうなるのか調べていたら愕然とする事実を見つけた。
現在あちこちの医師会が猛烈に反対しているのが「登録医制」である。これは高血圧や糖尿病などの慢性患者に対する診療報酬を月6千円の定額にしてしまおうというものである。患者側は月600円の自己負担だけで良い。もちろんこれは病院と患者が合意した場合に限られる。だが政府はこの「登録医制」を積極的に推進しようとしている。理由は医療費を安上がりにしたいからである。
しかしこの制度が持つ問題は患者、病院双方にとって致命的ダメージをもたらす。だから医師会は猛反対しているのである。
私の場合を例にとろう。私は糖尿病で、75歳までに治癒するという可能性はまったくない。
現在、私が払っている自己負担は最低でも月6千円。つまり病院への診療報酬は2万円である。
これが6千円に下がったら、病院は何もできなくなる。私の受けている診療費目で最大のものは「在宅医療」すなわち血糖値計のレンタル費で、1万6千円。これを他の費目も含めて6千円でやれというのなら、血糖値計は使えなくなり、血糖値を見ながら注射量を決めることができなくなってしまう。
これは私に「75歳になったら死ね」と言っているのと同じことである。
こんな制度を作ることができる政府・与党は正常な思考を失った人間の集まりとしか思えない。
2008.05.01:
今日からガソリン税が元に戻った。しかも石油元売は便乗値上げ。
どう考えてもおかしい。さらに、与党は道路特定財源も再可決を目論んでいる。来年は一般財源化すると宣言していながら、10年間で59兆円も使うというのは完全に矛盾している。どっちが本音だ?
結論から言うと、やはり大手ゼネコンを喜ばせる道路なのだろう。そうでないと献金が貰えないから。
談合と賄賂でまみれた世界から抜けられない連中には、民意などどうでもいいのだ。