悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか!

09.02


2009.02.28:

海外のプラント建設工事に携わった連中の同窓会があった。メンバーの中には30年ぶりに顔を合わせたという人もいた。
何せ当時の20〜30代であるから、ちょうど60歳を境にして現役とOBが混じっている。
2時間程度の宴会で昔話に花が咲き、現場は今どうなっているかなどの話題が出た。その中で注目されたのがGoogle Earth。あれは良くも悪くもリアルタイムの画像が出てくるので新旧の対比がはっきり出る。
現場の航空写真から、当時我々が住んでいた宿舎も残っていることがわかったし、私も含めてベルリンの壁が存在した前後を見た人も何人かいて、昔bななしは尽きなかった。それで、また同窓会をやろうということでお開きとなった。
次回はいつ?・・・それはまだわからない。

2009.02.27:

学校を通じて息子に対する入社式の案内が来て、内定取消の可能性は消え去った。
いよいよ、これから一ヶ月間、あれこれ社会人としての準備が始まる。
自分で全部仕切れるか、親としてはやきもきの毎日になる。あれは大丈夫か、これも大丈夫か、などと自分が入社するときのように、必要なものを頭に描いている。まさに親バカの見本だ。
とはいえ、私が考えていることを口にはすまい。もちろん息子が自分で考え、行動することを経験させるためである。手出しをしようとする気持ちをひたすら我慢せねばなるまい。こうなると自分自身との戦いでもある。

2009.02.25:

友人HPの手伝いで、近頃は私の嫌いなフレーム作りに汗をかいている。評判はすこぶるいいのだが。
ご存知のようにフレームを作るには分割数+1(定義ファイル)だけのHTMLファイルが必要となる。しかも分割されると画面の大きさが制限を受けるので、通常の編集を行ってから一旦ブラウザで見栄えをチェックする必要がある。
今回の場合、左右2分割で左は目次、右は本文なのであるが、挿絵が大きいと本文が圧迫されるので調整が面倒になる。
こんなことがあるからフレームは私の趣味ではないのである。この日記も上のカレンダー部分をフレーム分割してもいいのだが、やる気にはならない。

2009.02.23:

最近身の回りで脳の出血・梗塞の患者が増えた。
先日はネット仲間が脳内出血で入院。その少し前は私がHPの手伝いをしているメンバーの一人が脳梗塞。そして先週、会社の顔見知りがくも膜下出血で倒れた。
さらに考えたら、私の母は脳梗塞で命を落としたし、そのずっと前は伯母のひとりがくも膜下出血。
これだけ患者を間近に見ると、私自身も警戒すべきなのだろう。実際問題、高血圧になってしまったからには当然脳の血管の病気のリスクは上る。あ〜、気分が滅入る。

2009.02.22:

春闘が始まり、大手の労働組合が要求を提出した。
これに対する経営側の対応は賃上げ拒否、さらには定期昇給さえも認めないというところが出ている。
会社は赤字なのだから賃上げなどは無理、という論調も労働者の一部でさえ見られるが、個々の会社での事情が違うとはいえ、それまでの好景気でしこたま儲けた分はどこへ行った?という思いが強い。
ウチの会社の例で言うと、当初予想した経常利益が、最近になって半減(赤字ではない)することが判明し、労働側に先制攻撃をかけている。しかしこれまで毎年のように「史上最高の利益」を更新しており、それにつれて内部留保も積み増ししてきた。そのほんの一部の取り崩しで賃上げは可能である。
でもだらしのない組合は早速賃上げ自粛のニュアンスを匂わせている。既に定昇制度は廃止され、業績給だけだから、賃金は据え置きである。会社側は配当を下げても無配にはしない目論見なのにである。
小泉構造改革以来、日本の賃金は横ばいか下がっている。反対に経常利益はうなぎのぼり。つまり儲けは金持ちで山分けという状態が続いているのである。
働く人達が困っている今こそ手を差し伸べるべきなのに、自分たちは余った金を供出することすら拒否する。批判されて当然だろう。

2009.02.20:

息子が卒業式を迎え、祝いとしてフランス料理店に連れて行った。
思えば3年間、あれこれ問題点は感じつつも彼はやはり進歩した。彼の言葉を借りれば「だいぶ落ち着いて行動できるようになった」。もちろん私から見ればまだまだであるが、それは口にすべきでない。
しかし店でのテーブルマナーを見ていると、鈍臭さはみじんも感じられない。やはり進歩したのだ。
これから彼は世に出て自分で金を稼ぎ、生きていく術を見につけなくてはならない。失敗してもそれは自分で解決するしかない。手助けは無用である。親は救いの手を出してはならない。「忍の一字」である。
思い起こせば、中3から高1までたびたび不登校を起こし、私が傍について登校させた日々はもはや過去のもの。「成長と進歩が子供の人生のすべて」ということを信じて、子供の行動を見守ってきたことが良かったのではないか、そんな思いが頭をよぎった。

2009.02.17:

やっぱり会見前に飲んでいたようだ。
量は曖昧にしているが、横にいた白川日銀総裁はかなりの臭いを感じていたはず。それはともかく、世界中に動画が流れ、批判を食らってはどうしようもない。悪あがきはやめて早く辞めればよかったものを半日ずるずる延ばし、結局飲酒を白状して中川財務相は辞表を出した。しかし麻生首相も一緒になって彼をかばう姿もこれまたみっともない。
断末魔の叫びが聞こえる麻生内閣、読売新聞のアンケートでは遂に支持率がひとケタ。溺れる自民丸に救命具を投げる人は誰もいなくなった。

2009.02.16:

中川財務相がG7後の記者会見でメロメロになった「事件」、真相は本人しか判らないが、本人の弁明にある「飲酒と風邪薬」というのは、もし本当なら強い副作用が出る可能性があるので危険でもある。
風邪薬の分解処理をやっている最中にアルコールが加わると、肝臓は悲鳴を上げてしまう。だからすべての風邪薬の注意書きには「飲酒禁止」と書いてある。
そしてさらに問題なのは、飛行機の中での飲酒で、量が多いとあっという間に酔いが回ることである。
これは飛行機に乗った場合の常識でもあり、登山をやる人なら経験済みのはずだが、気圧が低いとアルコールの作用が強く出るので、酒を飲みすぎてはいけないのである。
中川財務相はこの常識を無視したようだ。
ただ、もしも13日の夜にローマに着いて直後の夕食会の後、ぐっすり眠れば時差ボケや風邪の症状はかなり緩和したと思われるのだが、翌14日まで問題を引きずっているようだから、何か隠しているように思われる。これも常識だが東向きよりも西向きの時差ボケの方がずっと軽いはずで、一夜明ければかなり解消する。そういう意味でも彼の態度には怪しさが漂うのである。

2009.02.15:

G7が終わって、各国は金融・財政政策を総動員するという声明が出た。まあ、予想通りというか無難な線で落ち着いた。
そんな中で、アメリカ国会は「バイアメリカン」の法律を可決させたが、これには日本政府が強行に反対している。「自由貿易に反する」という言い分だが、普段はアメリカの「イエスマン」なのにここだけはアメリカに対して声高にクレームする。
理由は単純、洪水のように製品を輸出している財界・大企業の利益を阻害するからである。昔もアメリカが「スーパー301条」で日本を不公正貿易をする国として指定しようとしたとき、アメリカ農産物の輸入拡大で農家を犠牲にし、輸出大企業を守った。
日本政府は基本的に財界・大企業の要求を中心に行政を行うのであって、国民全体の利益を守らない。だからこそ輸出規制に反対するし、消費税増税に固執する。
国民の立場としては、今こそ内需拡大に向けてのあらゆる手段が必要なのだが、「規制緩和」がもたらしてきた害悪の反省もないし、雇用の崩壊を食い止めようという意欲もない。内閣支持率が20%を切っていても危機感がないのは、思想的な「しばり」から一歩も抜け出せないからである。

2009.02.12:

「かんぽの宿」の売却問題から郵政民営化全体の話に飛び火してしまったが、所詮は自民党内のコップの中の嵐としか私には見えない。
というのも麻生首相は民営化そのものに反対したわけではないと釈明しているからである。
私も「かんぽの宿」は何度か行ったことがあるが、総じて公営施設は実にのんびりしていて、民間ホテルのような押し付けがましいくらいの言葉遣いやサービスはない。その分安いのである。
しかし国鉄からJRの時でもそうだが、民営化の本質は金儲けのネタを民間によこせということであり、財界の強い圧力でもある。民営化すれば儲かった分は国民に還元されず、すべて民間株主の「上がり」に転化するからである。特に郵便局の預貯金は銀行の強力なライバルだったから、これを解体して儲けを掠め取ることは最大の目標だった。
確かに公営では効率化にあまり熱心ではない。しかし、愛想の良い言葉に代わる裏(JRがそうである)には、僻地などの儲からないサービスの切捨てが行われる。効率化で余った金はすべて利益に回るのである。
国民の利益よりも会社の利益優先、派遣切りの問題と根は同じである。

2009.02.11:

世間は休日、なのに私は出勤・・・となるところを例によって無理矢理休んだ。
休んだついでに、もう4年半も使い続けた携帯電話を買い変えたら安くならないかと思って店に行った。
試算の結果は今とほとんど変わらず。最近の傾向で料金は下がるが、本体の値段は猛烈に高くなっているので、トータルすると「チャラ」になってしまう。
ところで店に行って驚いたのだが、店員の無愛想なこと。若い兄ちゃんだったが、無表情で説明するし、キャンペーン価格ばかり押し付ける。どうせ1〜2年したら元に戻るのだから、最終的にどうなるのかということをしつこく強調しないといけなかった。
それにしても営業窓口が能面のような顔で、にこりともせずに喋るのには参った。それもれっきとしたSoftbankの営業所である。

2009.02.10:

今日は朝早くから中学生が駅でたむろする姿が見えた。多くの私立高校の入試である。公立高校は来月に行われる。
それで3年前のことを思い出した。息子は成績が悪かったし、不登校が激しかったので私立専願となった。3学期はほとんど休んでいたから入試も行けるか心配していたが、その日だけは出て行った。
あれから3年、息子は無事高校の卒業式を迎える。祝いとしてちゃんとしたフランス料理を食わせてやろう。もちろん私の手作りではない。

2009.02.08:

息子が安心した顔をしてこう言った。「週末に学校から電話が鳴らなかったので、もう大丈夫」
電話というのは卒業判定会議で「アウト」が出た場合の呼び出しのことである。息子はやはり一抹の不安があったのだろう。1学年の時には、不登校が影響して出席日数が微妙に不足し、留年を避けるために特別の補習を受けることで通して貰った経験がある。
卒業式まであと2週間、彼は完全に羽を伸ばして遊びほうけることだろう。

2009.02.07:

「派遣切り」の問題がクローズアップされているが、この3月末には40万人もの失業者がでると予想されている。もちろん実態はそれ以上になるだろう。
何故これだけ大きな数になるかというと、各企業の業績悪化ということに加えて、「2009年問題」という、法律で規制されている派遣労働の最長期間、3年を迎えるのを機に一旦切ってしまおう(後でもう一度再雇用するという脱法行為)という目論見が加わっているからである。
それとは別に、私が派遣切り問題で感じるのは、首を切られた労働者が住むところもなく即路頭に迷うことである。明らかにこれは家賃も払えないほどの低賃金で、かつ雇用保険すら貰えないからであるが、こんなことは昔はなかった。
それほど今は超低賃金、超悪条件で働かされている。統計でも明らかなように、「いざなぎ景気」を越える好景気が続いてきたのに、企業の配当や経常利益が右肩上がりになっているにもかかわらず、賃金は横ばいあるいは低下していることにそれが示されている。
もちろんこのようなことになった原因は「規制緩和」の名で労働市場が買手に有利になるよう仕組まれたことにある。2007年から2008年にかけて新卒者がもてはやされたのは、団塊世代が大量に定年を迎える「2007年問題」があったからで、基本的には賃金が上らない構造になっていた。そして2009年、大恐慌の嵐が吹くことはほぼ確実となった。大企業の3月決算で赤字となる予想が目白押しである。
しかしこれを仕方がないとして、大量首切りを許すことは日本経済の壊滅的破壊につながる。
この解決にはこれまでがっぽり溜め込んだ内部留保の取り崩しが必須である。内部留保を「貯金」と例える論調も一部にはあるが、実際は次の儲けにつながる投資先のない「死に金」が蓄積されているだけのこと。その金のほんの一部だけでも労働者に回せば、国内需要の「生き金」に転化する。
屍の上に築かれた企業の生き残り・繁栄など、人間として許せないし見たくもない。

2009.02.06:

「シーシェパード」という名のテロリスト(やっていることはテロそのものなのでこう呼ぶことにする)がまたぞろ攻撃を始めた。正義漢面をして相手を傷つける行為は許しがたいものがある。
この事件で感じるのは、ソマリア沖の海賊対策と称して自衛艦を派遣することにやっきになっている政府の対応との違いである。
ソマリアで問題になるのは、襲撃された船が日本国籍でないと手を出せないこと。政府はその足かせをいかに外すかに躍起になっているのである。
しかし日本の捕鯨調査船はまごうことなく日本国籍。だったらもう何度も襲撃され、けが人まで出ているのだからさっさと海上保安庁なり自衛隊なりを出せばいい。だが何故かそれをしない。
ということはソマリアに自衛隊を出す理由は、日本船籍の船を守る以外に本当の目的があると斟酌せざるを得ないのである。

2009.02.05:

「ブログ炎上」で遂に逮捕者が出た。殺人犯呼ばわりされた被害者はあまりのしつこさに頭にきて警察に告発したのだろう。
ものには限度がある。しかも脅迫で逮捕された女は、報道によれば殺人犯と信じきっていたフシがある。このあたりは裏づけのない噂を妄信してしまう怖さがある。
ウチの息子も時として変な情報を仕入れ、私に確かめに来たことがある。
昨年末に成立した国籍法で「出生後に日本人に認知されていれば,父母が結婚していない場合にも届出によって日本の国籍を取得することができる」ということをめぐって、一部から偽装認知のために国籍売買が行われるのではないかという疑念が出されていた。もちろん疑いがある場合はDNA鑑定などが行えるようにするし、違反は罰則規定を設けてある。
この問題でネットの一部では「国籍が買えるようになる」という短絡的な話が真実であるように流され、それを息子は真に受けてしまったのである。
私は即座に否定したが、同時にこういう場合、話の裏付けを取ることがいかに大事かと言うことを力説しておいた。

2009.02.03:

今日は節分。節分の起源はあちこちに出ているのでここでは繰り返さない。
会社からの帰り道で、巻き寿司を買って帰る人をチラホラ見かけた。最近の流行で「恵方巻」を食べることが広まっているが、どうやらこれもバレンタインと同じで、商売人が仕掛けた「習慣」が縁起担ぎとして喜ばれ、さらにコンビニがブームに火をつけたもののようだ。
私の子供の頃は圧倒的に豆まき。これは中国から伝わったらしい。豆まきも最近は少し変化があるようで、大豆に加えて落花生が混じるようになった。痛くないからという理由のようだが、大豆が当たったくらいで痛いなどどは大げさすぎる。

2009.02.02:

最近政府を中心に子供にケータイを持たせるなという議論が出てきているようだが、筋違いも甚だしい。
いじめや犯罪、自殺などのきっかけが、ケータイを使ったネットへの書き込みだったことは良く聞く話。
しかし原因と結果を混同してはいけない。ケータイを取り上げても問題が解決するわけではない。「生活の乱れが服装の乱れ」ということは考えられても、服装の乱れを取り締まったから生活の乱れがとまるわけではない、ということと同じである。「子供は管理されるもの」という非近代的な観点はまだ変わっていない。暴言を繰り返す橋下大阪府知事もこの論理にはまってしまっている。
ネットの危険な部分はどこなのか、他人のプライバシーを暴き、それをネタに他人をいじめることがどういう問題を引き起こすのか、などを子供たち自身に考えさせることが先決だ。あせってはいけない。「子供の考えることはたかが知れてる」というあなた、一度国連の子供の権利条約を読んでみてほしい。
それと、安易にネットに個人情報を書き込む(写真まで載せていることもある)子供がいることも事実なのだが、これも悪徳業者などに利用されていることをしっかり教えるべきだろう。親も無知である場合には親も加わっての教育と議論が必要である。Winnyの何たるかを知らずして子供は理解できない。特にPCを家族で共有している場合は家族が何をしているのかを知っておくべきだ。
私の経験ではこんなことがある。
息子が中学生の頃、掲示板で知り合った大学生と外で顔を合わすことを約束した。その話を聞いた私は止めようと思ったが、既に約束をしてしまった後であることと昼間だったので、しかめっ面をしながらも許可した。
幸いなことに相手は優しい心の持ち主だったが、息子が帰宅してから危険なリスクを負うことをじっくり説明した。それ以降、彼はネットで個人情報を漏らすことをしなくなったという。

2009.02.01:

またもや息子の話。
彼はこれから4月1日まで、卒業式と前日の予行演習以外はすべて休みである。まあ何と優雅な生活だ。
就職先からは何も連絡はない。たぶん内定取消もないだろう。親としては少し心配していたが。
世間に良くあるケースは4月を待たずに「会社に出てきてくれ」と言われること。但し卒業が確定するまではしないと思うが。ちなみに息子の学年の卒業判定会議は今週末。
振り返って、私の就職内定は6月くらいだったはず。その後勤務地のアンケート(2択だったと思う)が来て、「入社式に来てくれ」という案内が来たのは3月だったと記憶している。
団塊の世代の裾野とはいえ、入社式には約500名がそろった。
最近はいくら多くても200名程度。昔日の感がある。