悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
09.10
2009.10.29:
「そっちがそのつもりなら出るべきところに出ようじゃないか」という爆弾予告が弁護士から出された。
息子の給与の支払が止められたことをきっかけに、「社員の身分はまだ失われていない」として、払わなければ訴えるという書状が出されたのである。これで平和的解決は100%なくなった。
それにしても、これまでの弁護士の対応の仕方には感心する。一見チンタラやっているように見えるが、敵の弱点が表面化した途端にここぞと攻めるのである。若い弁護士だが頭は切れる。
これから敵の屁理屈を待っていよいよ戦闘に突入する。しかも未払い給与の請求と同時に退職強要に対する慰謝料請求も含まれる。来週がどうなるか、それは敵の出方次第である。しかしこちらは決定的な武器、すなわち息子の上司ののえげつない退職強要の発言の録音を握っている。敵はどこまで感づいたかわからないが、録音があることをを知らされて愕然とするだろう。
2009.10.27:
糖尿病患者としてはおぞましい殺人(?)事件が起こった。
福岡県で、糖尿病を患ってインシュリン注射をしている夫に、妻が寝ている夫に大量のインシュリンを投与して死に至らせた疑いで逮捕された。
インシュリン注射の常識として、量が多すぎると低血糖による昏睡を起こし、場合によっては死ぬこともあるのだ。よって注射は劇薬指定になっており、事前の血糖値の測定と注射量の加減は患者にとって非常に重要なのである。
まさかそれを逆手にとって殺人を意図するとは、患者にとっての大きなショックである。もちろん家族が安易にそのような人殺しの手段を選ぶとは思えない。しかし患者自身でさえ低血糖を起こさないよう非常に気を使う注射量のコントロールを、他人によってぶちこわしにされる恐怖はどう解消したらいいのだろう。
まさか注射を金庫に入れるわけにもいかないし・・・
2009.10.24:
ここ数日は息子の退職強要の提訴の準備で忙しかった。
証拠書類の準備の他に住民票の取得などがあって、息子にあれこれ説明して指示しなければならない。息子は実質的にプータロー状態なので走り回ることはできるが、何せはじめてのことばかりなので詳しい説明を要する。
住民票の写しの取得も、区役所がどこにあるかからの説明から始めて、本人確認書類の準備まで事細かに教える必要があった。若いときの私なら徹底して自力でこなすことができただろうが、一人っ子の息子にはやはり全面的支援が必要である。
ということで週明けには正式手続が始まる。
ところで話はここで終わらない。
私自身の話だが、実は私は正式な離婚の手続を進めていた。
息子のことはその途中に突然出てきた話で、続けて裁判所の世話になるとは思いもよらなかったのである。
別居から3年半、実質的に夫婦であることは破綻しているし私自身ももはや未練はないので離婚を申し入れたが、協議離婚はいやだというので家庭裁判所に離婚調停を申請した。離婚調停の詳細についてはネット検索でいやというほど出てくるのでここでは説明しない。いずれにせよ最期の時まで付き合うべき相手としてふさわしくないと決断した。いわば「逆濡れ落ち葉」を拒否したのである。
両方とも少なくとも年末まではかかるだろう。だが私にとってやむを得ない事態であるので、必要なことはこなさねばならない。
2009.10.20:
決算の数字で在庫金額をめぐって倉庫がシステムのデータを一部勘違いして経理に報告したので、ちょっともめた。
そもそもの原因は前期、すなわち3月のデータがシステムエラーで狂ったので手書き訂正をしたことから始まる。
狂ったデータは4月になってからシステムで元に戻されたので、9月には正確な在庫金額が反映された。しかし半期の間の差分は4月のデータを先行して3月に手で修正したからその分を無視する必要があった。ところが倉庫のチーフは「何で4月分を無視するのか」とクレームしてきた。これを説得すること1時間、やっと訂正したものを経理に出すことで決着した。
但し、経理も一瞬勘違いして原価計上額が変わるものと思い込み、これまた在庫金額の分類の違いだけで、原価に影響はないことを説得することにもなった。ああしんど。
2009.10.19:
会議に出てきた新入社員と思しき若者、顔を見ると「細眉」である。
個人的には非常に気持ちが悪い。とにかく表情が没個性で画一的になる。しかも事務所の仕事だから社外の人間と接触することも多いはず。そういう立場を考えると、営業マンと同じく流行を追いかけているようないでたちはまず嫌われる。上司も注意しなかったのだろうか。
2009.10.17:
近所の小さなマンションが建て替えられる。それで工事現場を通り過ぎたとき、古い建物の解体作業をやっていた。
それを見た途端私は震災後の風景を思い出してしまった。当時、ショベルカーの先端にコンクリートを砕く「蟹の爪」が活躍していたからである。
今更ながら、心の中に震災の記憶が強く刻まれていることを認識させられた。
2009.10.15:
JR西日本の経営陣は本当に腐った連中である。
あらゆる手を使って会社の責任を逃れようとしたことは絶対に許せない。同時に、これは福知山線事故の被害者とその家族のみならず、利用客をも愚弄するものである。彼等には必ず鉄槌を振り下ろされねばならない。法的な制裁だけでなく、事故以降の退職金を含めたすべての報酬を返却すべきである。やった行為は万死に値する。しかし死刑にはせず、生きて恥をさらし、あらゆる辱めを受けるべきである。もちろん自殺などもっての外である。
2009.10.14:
家庭のPCについてふとこんなことを思った。
日経BPが行ったアンケートによると家庭のPCの半数は家族共有になっているという。つまり多くの家庭には1台のPCがあって、それを家族が交代で使っているということである。しかも各自のユーザー設定をしている例は少数であり、ほとんどはひとつのユーザー設定でプログラムやお気に入り、メールもごちゃまぜになった状態である。
こうなるとソフトは勝手にインストールされ、個人ファイルはどこに何を入れてあるかわからなくなる。誰かが音楽や画像、動画を入れ放題にするとあっという間にHDはパンクする。つまりPCの管理は誰もやらないから一種の無法地帯と化するのである。
すると最後は主導権を握った者勝ち。もちろん勝者は圧倒的に子供になるだろう。でも兄弟がいれば当然喧嘩になり、一人の勝者を除いてPCからは次第に遠ざかることになる。敗者の行き着く先はケータイである。
そういう意味では家庭に複数台のPCがあれば問題ないのだが、ルータを買ってLANを組める人はそういない。しかも家電店で売っているPCは20万円近い価格なのでそう簡単には何台も買えない。そうなると先に書いた通りの道を辿る。だから若者はPCがうまく使えると思ったら大間違いである。彼等の多くは家にPCがあっても使わない・使えない環境にある。貧弱なケータイの情報で我慢するしかないのだ。
2009.10.12:
八ツ場ダムの話がマスコミに取り上げられることが多いのだが、ほとんどは建設推進派の声ばかり。
そもそもは60年前からの計画が二転三転し、しかも計画が始まったら必要経費は雪ダルマのように膨れ上がるという無駄な公共事業の見本みたいなもの。よって建設反対派は費用対効果の面で疑問ということで、訴訟を起こしたりしている。実際問題、工事はチンタラとしか進まず、ダム本体は未だに手付かず。このような現状から民主党はマニフェストで中止を公約したのだが、いざ政権についたらマスコミは洪水のように建設推進派のことばかりで、反対派がどのような動きをしているのかは皆目知らせない。反対派と推進派の住民比率がいくらくらいかもわからない。
冷静に判断するならばちゃんとした数字を示すべきだ。また、計画した見積もり費用の算定についてもキチンと事実を明らかにして国民の意思を問うべきだろう。
2009.10.11:
旧サーバー機がリサイクルで引き取られていった。今回はリサイクルのシールが貼られた初めてのPC。すなわちリサイクル料金が本体価格に含まれているものである。
また、このPCは自宅に残っていた最後のシングルCPU、かつHDはパラレルATA(IDE)であった。
PCの技術的進歩の速度は依然として早く、買い換えるごとに各部品の能力は上り、リサイクルをするたびにそのことを痛感する。
2009.10.09:
速報としてオバマ大統領にノーベル平和賞が与えられる話が飛び込んできた。
具体的な成果はまだ出てはいないが、プラハ演説で核兵器廃絶を打ち出したことが世界的に大きな影響を与えていることは間違いないだろう。
ノーベル賞の中でも平和賞は色々物議をかもすことは多いのだが、今回は無理のない選択に思える。それほど彼が打ち出した方針はそれまでの米政権の単独覇権主義、すなわち国連がどうあろうとも自分達が判断すれば国連決議を無視してでも何をやっても良いとする態度を否定したのだから。
実際問題、国連本部がニューヨークに置かれた理由はアメリカが気まま国連を勝手に動かせると踏んだからであるが、そういう意図は今や意味をなさず、オバマ大統領は核廃絶に向けて行動を始めたと言ってよいだろう。
今後の動きはまだ不明だが、ノーベル賞受賞で加速されることを望みたい。
2009.10.08:
速度がやや上ったために、予想よりも少し早めに台風の暴風域が通過した。
それにしても昨夜の風の強かったこと。何度か建物が揺れて眠れなかった。
朝になって間引きでも電車が動いているという情報で家を出たが、駅に着いたら風速計の警報でまたストップ。ダイヤはボロボロ。でも何とか会社の出勤時間に間に合ってしまった。
そして朝からいきなりノートPC1台のHD一部破損で走りまわされ、へとへと。
今日は早く寝る。
2009.10.07:
台風18号が直撃するのはほぼ間違いないようだ。コースが伊勢湾台風に似ているとも言われる。
伊勢湾台風が日本列島を襲ったのは私が小学校低学年の頃。但し私の記憶には2年後の第2室戸台風の方が印象が強い。何しろ台風の目が近くを通過したので、その間はしばらく風が止んだのである。
それ以後はあまり大型台風の印象はない。頑丈な家に済むことになったことが大きな理由である。
さて、明日は「原則的に」出勤である。交通機関が止まっていれば回復するまで出社に及ばずということである。こういう曖昧な表現になるのは現時点で予測がつかないからである。会社の立場としてはこいう表現はわからないではない。
2009.10.06:
民主党政権が今年度の無駄な予算を削ろうと動いている。象徴的なのがダムであり、高速道路である。
従来の自公政権ならば、真っ先に大企業に仕事をばらまき、企業減税をやってきた。庶民にはそのおこぼれが回るはずだというワンパターンの発想である。しかしバブル崩壊後の回復・好景気は企業に膨大な利益を与えたと同時に給与所得は逆に減っていくという現象をもたらした。それは政府統計にもはっきり表れている。
それを今度は、庶民の福祉予算が削られてきたものをストップあるいは回復しようというものである。欧米は既にその方向で進んでいる。しかもアメリカで公的資金を投入した会社で役員報酬をお手盛りしていることなどから、金持ち増税の動きもある。
福祉予算を増やすことは国民の生活力を支える。それが景気の回復につながることは心ある識者からも指摘されていた。残るは金持ち増税あるいは企業減税を元に戻すことであろう。ただ、民主党政権は後者の部分について何も語っていない。
2009.10.04:
昨夜は息子が友達と外食というので、私は久しぶりに自作のものと買ってきた惣菜を肴に一人でちびちび飲んでいた。
ところがどうしたことか、急に酔いが回り始めて8時過ぎにはあえなくダウン、そのまま翌朝5時頃まで爆睡した。
たぶん胃袋がアルコールを先に吸収してしまったものと思われる。めったにないが、炭水化物なしだとこういうことが起きる。
幸いにして翌朝の悪酔いはなかったが、飲むときは要注意である。
2009.10.02:
息子の退職強要で、先月慰謝料請求の「宣戦布告」を行ったが、相手は我々が本気であることに気付かないままナメた態度に終始するので、弁護士と意見の一致を見た上でいよいよ法的手続きに入ることになった。
よってこれからは会社との直接交渉から我々親子は手を引き、弁護士がすべての交渉を取り仕切る。よって相手からの直接交渉のアプローチは絶対に受けてはならない。
時々聞く話だが、「処分されたら経歴に傷が付くから自ら辞めろ」というのは明らかな違法行為である。しかし息子が就職した会社はそういう禁じ手をしょっちゅう使っていたらしく、いきなりの対決を避けていた私がそれとなく違法ということを匂わせても何が問題だという態度だった。
だが我々親子は露骨な違法行為を見逃すつもりはない。たとえ取れる慰謝料が少なくても、事件が訴訟になることと同時に違法行為が裁判になったら高くつくということを相手の会社に思い知らせることに意義を見出している。
それこそトラブルを起こした会社は「経歴に傷が付く」のである。
2009.10.01:
ここ数日の裁判の動きを見ていると、政権交代の影響イコール国民世論の大きさが反映しているように見受けられる。
その一つは参議院選挙の1票を格差が大きいのは違憲として訴えた裁判で、最高裁意判決は「制度の見直し」を求めたことで、今までの国会の裁量とした判決からは大きく変わったのである。
もうひとつは広島県鞆の浦に橋を架ける工事の差し止めを求めた住民訴訟で、景観重視の判決が出たこと。従来はことごとく公共事業差し止め裁判は行政側の価値になっていたが、これも無駄な公共事業に待ったをかける画期的なものだ。
裁判というと、日本ではとかく権力に有利に働くことが当たり前のようになっていたが、今回のことをきっかけに国民の声を反映するものになってほしいものだ。