悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
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2011.08.31:
月末処理は無事終了したが、同時進行で月末とは関係のない仕事が目白押し。
ひとつは昨日書いた新しい受注の処理がまだ続いている。今日も私が帰宅するのとすれ違いに新入社員がトサッと書類を持ってきたので、「机の上に置いといて!」と告げた。これで明日もまた仕事のてんこ盛りになる。
もうひとつは昨日出航した船と9月初旬に出る予定の船の船積書類のうち、営業が作るものとは別に私自身が作らなければならない特別の書類作りが待っていて、今日中に終わるはずだったものが明日に積み残しとなった。
今日に続いて明日もまた、昼休みの半分が仕事で潰れる。そうでないと木曜恒例の帰宅途中の買物ができなくなるからだ。
2011.08.30:
8月も後1日。盆明けに少しだけ雨が降り続いてやや気温が下がったが、ここしばらくは再び暑い日が続いている。
どうやら台風で冷たい風を呼び込まないと夏の終りは見えないようだ。
仕事の方は、今月は休みがあった分だけやや忙しい。しかも東南アジアの某国向けで総額約2億円の仕事が入り、手配書作成と必要とする図面の準備(図面は設計が描くが、図面を見てどの会社の得意分野であるかを見極めるのも私の仕事のひとつ)で、これまたドタバタしている。
加えて何故か盆明けからの船積が連続していて、梱包屋から出てくる重量・寸法一覧(PACKING
LISTという)を元に、乙仲にはスペースの予約、営業には船積書類の催促と、流れ作業とはいえ忙しい。
今月末は決算ではないので、ジョブ番号完結(=売掛金計上)のための証拠書類を回収する仕事がさらに集中することはないが、それでも下請メーカーに対して違法行為にならないよう、検収作業は漏れなく処理する必要がある。
月末とか期末は時間との勝負、短期決戦、これが私の仕事のひとつの特徴である。
2011.08.29:
民主党の代表選挙で野田財務大臣が選出された。
決選投票の結果だが、表面的にはアンチ小沢連合が勝利したように見える。
だが肝心なのは、これまでの民主党政権の失政に対しての真摯な反省と出直しができるかどうかである。これができてこそ、国民は政権交代を歓迎する。しかし今夜の時点ではどうやら期待薄のようだ。自公との政権合意を守るだとか、挙党一致だとかに目が行っているようでは、国民の声を聞く耳はない。
失政が続けばまたぞろ自公あたりがつつくだろうし(彼等も同罪だが)、それを機にまた政権交代では、首のすげ替えばかりで何も進まないことになる。いっそのこと総選挙をやった方がましなように思えてならない。
2011.08.28:
先日発生したルーターの不調、サーバーを利用している友人HPのメンバーからも「反応が遅い」とか「ファイルのアップロードが途切れる」とのクレームがあった。
これはWAN側からのアクセスに対して大量のパケットロスが発生しているものと考えられた。
よって本日新しいルータを買ってきて交換した。正午から午後9時頃までのところ、問題は発生していないようだ。
古いルーターは友人が無線LANにするというので以前のコレガ製のものを譲り受けたもの。よって5〜6年は使っているはず。今回はバッファロー製である。バッファローの設定画面はひとつだけ難点があって、DHCPクライアントの一覧は各PCのLANカードのMACアドレスしかなく、コンピュータ名がない。対してコレガはコンピュータ名だけの表示で、明らかにコレガの方がわかりやすい。
ともあれ、これでWAN側からのアクセスが改善されることを期待する。
2011.08.27:
昨夜は海外駐在員の交代で、前任者の慰労と後任者の壮行を兼ねた宴席だった。
駐在員の仕事は大変である。日本から来る種々雑多な依頼と来訪者のアテンドに忙殺されることが多いからだ。特に一人だけの事務所だと、相手は本人のスケジュールを考えずにあれこれ言ってくるから最悪である。
幸いにして今回は多数の日本人がいるところで、かつ現地会社の指導が中心だからあまり邪魔が入ることはない。
私も海外に出たことがあるが、建設現場とか特命事項だけの出張だったので、自分のペースで仕事ができた。
それはともかく、慣れない外国での最大の気苦労は言葉と食事である。食うことができなければ野垂れ死にする。よって食い物に関する現地の言葉は、自炊のための食材にせよ、外食の場合のメニューにせよ、真っ先に覚えなければならない。
もし家族同伴の場合は、奥さんが真っ先にその苦労する。だが生死がかかっているだけに必死なので、言葉を覚えるのは非常に早い。
今回の駐在員の赴任は単身なので、自ら苦労することになるだろう。ご苦労様である。
私はもはやこういう苦労をする体力も気力も衰えた。しかも糖尿病でインシュリンの注射が必要となれば、現地の病院での投薬と医者とのコミュニケーションは極めて困難となるので、もはや長期滞在は不可能とならざるを得ない。
2011.08.25:
いよいよ菅首相の辞任スケジュールが決まって、次の首相候補が取りざたされているが、見ている限りでは震災復興などの政策をどうするのかなどの論争はまったく話題にならない。
もちろん「所得倍増」とか「列島改造」のような目立ったスローガンを出せばいいというわけではないが、個人としても民主党としても菅政権からどう変えていくのかの方針は見えない。見え隠れするのは自民・公明などとの関係をどうするか、あるいは「大連立」のような政党の組み合わせだけである。
現在の国民の関心は、震災復興およびその財源をどうするか、原発事故による放射能汚染の後始末と風評被害の収束方法、またそれにからんで原発からの撤退を含めたエネルギー政策などが中心である。
こういう差し迫った課題の解決が急がれるにも関わらず、自公などを含めて民主党政権が政局ばかりに奔走している姿を、国民は冷ややかに見ている。
2011.08.24:
昨夜は大変なことが起こった。宅内のルーターのトラブルである。
LAN内からのウェブ閲覧、メールなどはまったく問題がない。ところがWAN側に解放している自宅サーバーが外からまったくアクセスできなくなったのである。
何度かルーターを再起動したりサーバー機を再起動してもダメ。トラブル報告をしてくれた友人にも協力してもらってあれこれチェックするが原因がわからない。ルーターのポートフォワードの設定をやりなおしてもこれまたダメ。諦めて一旦寝るが興奮していて熟睡できない。
それで深夜に目覚めて、別のPCをサーバーにする実験をしたが、LAN内からは見えても外からは見えない(ポートスキャンが来るのを待った)。ということはルーターの故障の可能性が高いということである。
さすがに徹夜は身にこたえるのでまた寝てから今朝4時過ぎに起きて、再度ルーターを再起動させた。すると不思議なことに半時間位してから外からのアクセスがログに表示されるようになったのである。
不安に思いながらもとりあえずは出勤して、夕方帰宅後に見たら、完全復帰のようだった。
今までも急にルーターが動かなくなる現象はあったが、今回のような長時間にわたっての、それもWAN側からのアクセスだけが不能になる現象は初めて。買ってから既に5〜6年経つので、そろそろ安物有線ルーターは寿命なのかもしれない。
2011.08.22:
今朝1週間ぶりに出勤したら、33通ものE-Mailが溜まっていた。普通の週末や連休でもこれほどにはならない。今回の理由は世間の企業は18日頃から仕事を始めているためである。
ウチのような大企業では夏休みを長く取るために、会社と組合が合意して年休を数日強制的に取る制度を作っている。会社としては所定労働日数を減らさず、労働者の年休の権利を削らせているのである。
このようなことが可能なのは、日本では年休をすべて消化することが極めて少ない(取らせない)という風習(?)のためである。発展途上国でもこのようなことはない。
日本の労働条件が途上国以下であることを象徴するような制度である。
2011.08.21:
本日で連休は終り。明日からはいつも通りの出勤となるので、昨日あたりから早起きの練習をして体を慣らすことにした。
それにしても朝からずっと雨で、一体これは何なんだ?という感じである。九州あたりでは風による被害も出ているようだ。
来週も神戸は曇り空が続くらしい。こうなると、カンカン照りでなくてもいいから太陽が見たくなる。
2011.08.20:
今日は昼から雨が降ったり止んだり。これでは盆からいきなり秋雨前線モードである。
昼飯はそれまでの冷たいメニューから切り替えて、焼そば。
高校野球は日大三高が優勝。青森県勢にとって優勝のハードルは高いようだ。でも挑戦への意気込みは高く買いたい。そうでなくても北国のチームは積雪で練習がままならないハンデを背負うのだから。加えて震災である。
ともあれ、今年の夏は終盤戦に入り、電力不足はほぼ乗り切ったといえよう。
2011.08.19:
不思議というか、当然といえば当然ながら、盆が明けた今日の午前中は一時的に雨で(甲子園の高校野球は一時中断)、それに伴って気温の上昇は抑えられた。もちろんセミの大合唱はぴたりと止んだ。夜も風呂上りの後にはどっと汗をかくものだったが、今夜は極めて快適。息子も扇風機を止めた。(ウチは元々エアコンなしの省エネ生活)
今日は息子に料理を教えた。成人になって自立するための一環である。メニューとそのレシピを指示した後、あまり手を出さずに見ていたが、包丁さばきは及第点である。
これから、本人の希望で月2回のペースで教えることになった。ただ、いちばん難しいのは味付けで、これは「大匙1杯」などという文字面で決められるものでなく、個人の好みに依存するからこれだけは「教える」ものでもなく、自分の舌が唯一の基準である。
2011.08.18:
北海道電力泊原発3号機の運転再開を高橋北海道知事が容認したことで、この炉の営業運転再開がほぼ決まった。
使用済み燃料を再使用するプルサーマル計画の対象となっているこの原子炉は、福島第1原発の事故前に定期点検を終えて「調整運転」(営業運転承認前の準備運転)に入っていたのだが、福島事故後も止めずにそのままとなり、政府が再開の条件としていた「ストレステスト」も受けずになし崩しの営業運転に入ることになった。
早い話が、営業運転になる前の過渡期にある原子炉を、正式な運転に何とかもっていこうという政府、電力会社の執拗な策略に知事が加担したことになる。高橋知事の責任は重大である。
彼女は経済産業省出身だからさもありなんという感じだが、責任は重大である。
原発推進派にとってはこれを突破口にしたいという思いがあるだろうが、国民の大多数は脱原発、あるいは原発をこれ以上増やさないという意思を示しており、そう簡単に事が進むとは思えない。私自身の基本的スタンスは脱原発である。
2011.08.17:
若い頃から気になっていたことで、私の本名のルーツを調べるために、岡山県の片田舎に行ってきた。
母(姓を継ぐため婿養子を取った)からは生前、空襲で親戚との連絡網がバラバラにされたために先祖の断片的な話しか聞けなかったため、私自身で電話帳などを調べておおよその目星はつけていたが、現地の駐在所に飛び込んで住所を調べてもらっった上で、1軒だけ残っていた同姓のその家を訪問した。
結果として明確な家系の裏付けは取れなかったが、いずれにせよルーツは岡山県の2箇所に絞られたようだ。1箇所はこの田舎、もうひとつは瀬戸内海沿いの小都市である。
今回の訪問ではこれといった画期的な話は得られなかったが、しかし私の姓は非常に稀であることが確認できたと思う。もちろんその子孫は関西を中心に、それも十指にも満たない世帯として残っているだけだ。
世の中、多数派の姓、例えば「鈴木」とか「佐藤」などでは一体どこが本家本元かは判別不可能だが、私のような珍しい姓だとかなりのところまで絞込みができる。
私が資料にしたひとつに、遺産相続のために取得した戦前の戸籍簿(正確には除籍簿)があるが、あれは戸主を中心に一族郎党の関係が一目瞭然でわかる。これは非常に役に立った。ただ、問題として戦前の戸籍簿は犯罪記録が載っていたり、部落差別に利用される汚点があったのは確かである。
2011.08.16:
今日は京都大文字の送り火だが、今年はその歴史に汚点を残す後味の悪いものになった。
陸前高田の松を燃やす計画が一部の「汚染されているのではないか」の声で一旦中止し、それを批判されたら別の松を持って来たのだが、これが放射性セシウムを帯びていたことがわかり、再び中止。
こんなことになるのならまずは検査をしてから決めればよかったのだが、それをしないから風評被害を助長するようなかたちになった。
しかし福島から遠い陸前高田の松が微量とはいえ放射能を浴びている事実には驚かされる。
もちろん体内に入る前に洗い流せば問題ないはずであるが、そのあたりの事実をはっきりさせない、また調べもしないで文句だけ言うという姿勢が問われている。
そのことは以前、川崎市長が福島のがれきの焼却を受け入れると表明したときに、抗議が殺到したことと根は同じである。
事実を確かめないまま危険と思い込んで拒絶すること、これが風評被害を生む根源である。
2011.08.15:
東日本大震災の影響が強いこと、8月6日、9日の平和宣言で原爆と共に原発で被爆の脅威が取り上げられたこともあり、8月15日のことはややインパクトが弱い印象もなくはない。だがこの日は日本の社会にとって大きな節目であることに変わりはない。
最近になって教えられたのだが、真の終戦は8月15日ではなく、戦艦ミズーリ号艦上で行われた降伏文書調印の日、9月2日だという。
8月15日は天皇がポツダム宣言の受諾を国民に公表し、停戦を命じた日ということになる。公式にはそうなのだろう。だからといって8月15日は意味がないとは思わない。
やや長くなるが、調印文書の本文を紹介する。英語が正で、日本語はあくまで訳文である。私は文語調の日本語より英語の方が判りやすい。
なお、英語の"We"と日本語の「下名」は、この調印文書にサインした日本と連合各国の代表を意味する。
それにしても天皇の「玉音放送」は、私が2007年の日記に書いたように、自らの戦争責任を逃れると同時に、この調印文書によってすべての権利が奪われることを予想した上で、国民に対しては「国の頂点は俺なのだから、俺の言うことを聞け」と宣言したものに聞こえる。
We, acting by command of and in behalf of the Emperor of Japan, the Japanese Government and the Japanese Imperial General Headquarters, hereby accept the provisions set forth in the declaration issued by the heads of the Governments of the United States, China and Great Britain on 26 July 1945, at Potsdam, and subsequently adhered to by the Union of Soviet Socialist Republics, which four powers are hereafter referred to as the Allied Powers. We hereby proclaim the unconditional surrender to the Allied Powers of the Japanese Imperial General Headquarters and of all Japanese armed forces and all armed forces under Japanese control wherever situated. We hereby command all Japanese forces wherever situated and the Japanese people to cease hostilities forthwith, to preserve and save from damage all ships, aircraft, and military and civil property and to comply with all requirements which may be imposed by the Supreme Commander for the Allied Powers or by agencies of the Japanese Government at his direction. We hereby command Japanese Imperial General Headquarters to issue at once orders to the Commanders of all Japanese forces and all forces under Japanese control wherever situated to surrender unconditionally themselves and all forces under their control. We hereby command all civil, military and naval officials to obey and enforce all proclamations, orders and directives deemed by the Supreme Commander for the Allied Powers to be proper to effectuate this surrender and issued by him or under his authority and we direct all such officials to remain at their posts and to continue to perform their non-combatant duties unless specifically relieved by him or under his authority. We hereby undertake for the Emperor, the Japanese Government and their successors to carry out the provisions of the Potsdam Declaration in good faith, and to issue whatever orders and take whatever action may be required by the Supreme Commander for the Allied Powers or by any other designated representative of the Allied Powers for the purpose of giving effect to that Declaration. We hereby command the Japanese Imperial Government and the Japanese Imperial General Headquarters at once to liberate all allied prisoners of war and civilian internees now under Japanese control and to provide for their protection, care, maintenance and immediate transportation to places as directed. The authority of the Emperor and the Japanese Government to rule the state shall be subject to the Supreme Commander for the Allied Powers who will take such steps as he deems proper to effectuate these terms of surrender. |
下名ハ茲ニ合衆国、中華民国及「グレート、ブリテン」国ノ政府ノ首班ガ千九百四十五年七月二十六日「ポツダム」ニ於テ発シ後ニ「ソヴィエト」社会主義共和国聯邦ガ参加シタル宣言ノ条項ヲ日本国天皇、日本国政府及日本帝国大本営ノ命ニ依リ且之ニ代リ受諾ス右四国ハ以下之ヲ聯合国ト称ス 下名ハ茲ニ日本帝国大本営竝ニ何レノ位置ニ在ルヲ問ハズ一切ノ日本国軍隊及日本国ノ支配下ニ在ル一切ノ軍隊ノ聯合国ニ対スル無条件降伏ヲ布告ス 下名ハ茲ニ何レノ位置ニ在ルヲ問ハズ一切ノ日本国軍隊及日本国臣民ニ対シ敵対行為ヲ直ニ終止スルコト、一切ノ船舶、航空機竝ニ軍用及非軍用財産ヲ保存シ之ガ毀損ヲ防止スルコト及聯合国最高司令官又ハ其ノ指示ニ基キ日本国政府ノ諸機関ノ課スベキ一切ノ要求ニ応ズルコトヲ命ズ 下名ハ茲ニ日本帝国大本営ガ何レノ位置ニ在ルヲ問ハズ一切ノ日本国軍隊及日本国ノ支配下ニ在ル一切ノ軍隊ノ指揮官ニ対シ自身及其ノ支配下ニ在ル一切ノ軍隊ガ無条件ニ降伏スベキ旨ノ命令ヲ直ニ発スルコトヲ命ズ 下名ハ茲ニ一切ノ官庁、陸軍及海軍ノ職員ニ対シ聯合国最高司令官ガ本降伏実施ノ為適当ナリト認メテ自ラ発シ又ハ其ノ委任ニ基キ発セシムル一切ノ布告、命令及指示ヲ遵守シ且之ヲ施行スベキコトヲ命ジ竝ニ右職員ガ聯合国最高司令官ニ依リ又ハ其ノ委任ニ基キ特ニ任務ヲ解カレザル限リ各自ノ地位ニ留リ且引続キ各自ノ非戦闘的任務ヲ行フコトヲ命ズ 下名ハ茲ニ「ポツダム」宣言ノ条項ヲ誠実ニ履行スルコト竝ニ右宣言ヲ実施スル為聯合国最高司令官又ハ其ノ他特定ノ聯合国代表者ガ要求スルコトアルベキ一切ノ命令ヲ発シ且斯ル一切ノ措置ヲ執ルコトヲ天皇、日本国政府及其ノ後継者ノ為ニ約ス 下名ハ茲ニ日本帝国政府及日本帝国大本営ニ対シ現ニ日本国ノ支配下ニ在ル一切ノ聯合国俘虜及被抑留者ヲ直ニ解放スルコト竝ニ其ノ保護、手当、給養及指示セラレタル場所ヘノ即時輸送ノ為ノ措置ヲ執ルコトヲ命ズ 天皇及日本国政府ノ国家統治ノ権限ハ本降伏条項ヲ実施スル為適当ト認ムル措置ヲ執ル聯合国最高司令官ノ制限ノ下ニ置カルルモノトス |
2011.08.14:
盆休みで閉店するところも出るので、今日はちょっとした買いだめに出た。
その中で、最近開店したスーパーで野菜が安い店を偶然見つけた。売りは「産地直送」で流通コストが低いということらしい。
多くの店は大手商社がからんだ流通ルートを利用する。しかも生産者に対しては梱包の都合でサイズの指定までする。曲がったきゅうりが店に出ない理由はそういうことからである。
しかしそのスーパーは地元の農家と契約して店に直送する方式を採っているようだ。
ただ、産直方式の泣き所は天候。農産物は当然天候に左右されやすいから、出荷量と価格の変動幅が大きい。大手は倉庫を持っているので市場に出る数量の調整がやりやすい。
このところ多くの野菜はトマトを除いてやや安値である。トマトだけが何故?と思うが、理由は知らない。好天というか猛暑が続いているので育ちはいいと思う。
懸念されるのは放射能汚染だが、既に大気中に放出されたものはもはやどうしようもなく、付着した量がごくわずかであることを祈るしかない。
だからといって私は原発を容認してはいない。原子炉の運転が一旦始まれば、核廃棄物から出る熱と放射線を止める術を人類は持っていないのだから、そういう危険な技術はやめるしかないし、逆に出てしまったものはひたすら時(半減期)を待つしかないのは、あまりにむごいことだと思うからである。
2011.08.13:
昨日は事務所全体の連休前のパーティーということでそれなりに飲んだため、日記はお休みにした。
今日から盆休みの9連休である。今朝の通院以外は予定はまったくなし。ごろ寝するにしては暑すぎるし、困ったものだ。
昨年は倉敷などへぶらり旅に出たが、今年はあまりの晴天続きで、野外はパスとなりそうだ。ではどうするか、アイデアは全くない。
2011.08.11:
連休前の仕事地獄はほぼ通り抜けた。その代わりに今日は昼休みもつぶしての処理である。さすがに昼飯は抜かさなかったが。
本日の主な処理は以下の通り。
1)東南アジア某国向けの船積書類(6種類!)作成
2)昨日送った緊急手配品について、国際宅配便から「受取人がいないと言われて困っている」との連絡があり、その解決
3)サウジアラビア向けの荷物の準備ができたので、船会社への船便予約
4)同じくサウジの別の客先向けで、下請に梱包方法と書類作成要領の指導。その会社の岸壁から直接輸出するためである
5)突然、1)とは別の東南アジアの某国から大量の注文が入り、その準備作業として営業へ注文書と信用状のコピーの送付依頼。これらがないと各下請への納期の指示ができないため。
6)そうこうしているうちに、上司から今週の作業の定期報告書の作成督促。そんなことわかってるわい!と言いつつ、慌てて作成
7)アフリカ某国向けで、国際宅急便のダンボール詰めと船積書類作成
8)最後にダメ押しで、梱包担当者から下請の納品書が実物と合わないとクレームあり。そんなこと私に言われても・・・
こんな調子で一日が暮れるのであった。・・・
2011.08.10:
連休の前にやっておかないといけない仕事が目白押しになってしまって、昨日、今日と連続して残業。よって夕食も弁当続き。
壊れた部品の緊急手配と荷造り、国際宅配便での発送が1件。12日に出航する船の通関アシスト(通関士への商品説明)が1件。盆明けに船積する貨物の船積書類準備が1件。それやこれやで忙殺されたのである。
他にも、これは営業担当のミスで船荷証券の再発行というのがあった。銀行から、信用状で要求されている文言が抜けているので受取拒否、すなわち荷物の代金が支払えないといってきたのである。
この若い営業マンは私に泣きついてきたが、原因を聞いたら、自分が書いた船積書類の指示書に船荷証券に書くべき文言が抜けていたという。これでは私に泣きつかれても手の施しようがない。そこで、彼から直接船会社に事情を話して証券を再発行してほしいと頼めと言った。
ところがである。
彼はメールで、謝罪の言葉もなしに銀行から受取拒否を言われたので訂正版を出せと書いた。
そのコピーを見た私は烈火のごとく怒った。自分のミスを謝りもせずに重要書類を書き直せとは何ごとぞ!
船荷証券は一種の有価証券である。船会社はそう簡単に再発行はしない。しかもトラブルの原因を作った本人がそれなりの仁義を通さないというのでは、船会社の担当者がへそを曲げるのは必死である。慌てた私は船会社にフォローの電話を入れ、不遜をわびた。同時に営業マンには強烈な叱責の言葉を浴びせた。
この若手社員、実はどこの部署でも評判が悪く、あちこちたらい回しをされている。原因は他人の言うことを理解できず、自分の仕事がどういう役割を持っているのかを知らないまま、通り一遍のマニュアル的対応しかしないからである。要するに失敗をもとに学習しない、できないのである。
本当はかわいそうなキャラなのではあるが、上司でもない私としては彼に対しての細かい教育はできない。ましてや対外的な無礼な態度にはしつけが必要である。
幸いにして、懇意にしている船会社なのでそれなりの対応はしてもらえたが、有価証券というものはそう簡単に訂正が効かないものである。
賢明な読者ならば判ってもらえると思うが、ひとつの例として手形の再発行は理由が震災であろうとも、そう簡単にはできない、あるいは不可能なだ。
2011.08.09:
今日は長崎に原爆が投下された日である。長崎では7万人が犠牲になった。
長崎の原爆は今の原発のルーツである、といきなり書いても理解しづらいだろう。ではその歴史をたどる。
広島に落とされたのはウラン235を濃縮したウラン爆弾「リトルボーイ」である。これに対して長崎はウラン238をプルトニウム239に転換させたプルトニウム爆弾「ファットマン」。
マンハッタン計画で開発されたのはこの種類の違う2発だったが、ウラン爆弾は遠心分離機などを使って、天然ウランに含まれているわずか0.7%のウラン235を90%以上に濃縮して作った。
ではプルトニウムはどうやって作ったかというと、専用の原子炉でウランを核分裂させたのである、その炉はアメリカ西海岸、ワシントン州にあるハンフォードに作られた。原理的には今の原発と同じで、ウランに中性子を当ててプルトニウムに変化させるものである。違いは発熱を発電に利用するか、冷却水を捨てるかである。実はこのことがハンフォードの地域住民を苦しめることになる。
冷却水には多量の放射性物質が含まれていた。また、時として放射性物質を含んだ蒸気が大気中に放出されたのである。その量はチェルノブイリをはるかに超えているといわれている。当然周辺住民および家畜が被害を受けた。
このプルトニウム抽出の原理は現在の原発に受け継がれた。
先に書いたように、原子炉から出る熱を捨てずに発電用として利用する技術が開発されたのである。
しかも最初は潜水艦・空母用として、次いで民間の発電用として今に至る。だから「今の原発のルーツ」と書いた意味がわかっていただけると思う。
この歴史からお分かりのように、原爆製造用として生まれ、軍事用に転用された技術に、安全性はほとんど考慮されていない。しかも放射性物質の崩壊と発熱が始まってしまえば、それを止められない。だから必死になって冷却を続けなければならない。もしできなければスリーマイル島、チェルノブイリ、そして福島のような大事故を起こすしかないのである。
事故を止められない技術は人類と共存できない。それは論理的帰結である。
2011.08.08:
G7の緊急電話会議にも関わらず、市場は円高、株安の流れを止められなかった。
そもそもG7の合意なるものは単なる原則論を述べただけで、具体策はまったくなし。これでは投機筋などの規制にはならない。それほどに今の各国政府には大胆な方針は取れず、なすがままになっている。ということは資本主義そのものの本質である「自由放任」が新自由主義に侵されたままコントロールををなくしている状態だということだ。
これをどうするかだが、やはり大規模な投機などに対して強力な規制をかけるしかないと思う。もちろんすべてをがんじがらめにすることではない。経済を大きく乱すような、一定以上の投機に対して税金をかけるなどの規制である。
それと所得の再配分である。高額所得者の税率を上げ、その金で福祉を充実させ、個人消費の底上げを図ることである。大資本は当然反対するだろうが、これをやらなければ今回のような危機は再び繰り返される。
そもそも大資本はどうやって巨大化することができたのか?
庶民をこき使い、儲けの一部を賃金や中小企業に還元することなく肥え太ってきたのではないのか?
そこから富の偏在が生じる。しかも有り余った富をさらに肥大化するためにさらに儲けを独り占めする方向で動いてきた。政府もそれに規制をかけることをしなかった。ここを改善しないと将来は見えないのである。
2011.08.07:
ギリシャの債務問題でEU内部がギクシャクしていると思ったら、今度はアメリカで国債償還ができなくなるくらいに債務が膨らみ、期限ぎりぎりで辛うじて債務の上限を上げることを議会で決めた。マスコミはこれまで、アメリカの財政赤字がこのような危機的状態にあることを避けてきたが、実際に破産寸前になってやっと大騒ぎをしはじめた。
しかも格付け会社が米国債のランクを下げたことから、週明けの外為、株式市場はリーマンショック以来の、場合によってはそれ以上の混乱が起きるだろう。
アメリカ経済はものづくりの弱体化が激しく、輸入が多くて貿易赤字が膨らむ一方。しかも最大の問題は巨大になった軍事費である。軍事費は一般の設備投資、例えば多少なりとも生産と消費を促す新幹線や高速道路と違って、消費しか生まない。いわば大いなる無駄遣いなのである。
ソ連が存在した時代はそれなりの大義名分があって許してもらえたが、今もなお昔のままの軍拡政策を続けたらいずれ財政破綻することは予想されていた。
これに対して、日本はアメリカいいなりで米経済の低下を食い止めることに奉仕し続けていたが、もはや為替の市場介入だけで済むとは思えない。しかも紙くずになる可能性のある米国債を買い増しするなどは国民の税金をどぶに捨てるようなものだ。
日本は今震災復興を中心に国内経済を立て直すことが緊急の課題。米政府が自ら招いた危機は文字通り「自己責任」でやってもらうしかない。
ところで今注目すべきは中国。米国債を買っている量は日本を上回る。常識から考えたら米国債からは少し手を引く方針になるだろうが、中国にとっての輸出の上得意先を、そう簡単に袖にするわけにもいくまい。どこで妥協の着地点を探るか見ものである。
2011.08.06:
今日は原爆忌。8時15分、TV中継とともに黙祷した。
今年の平和式典のあいさつは予想通り、原発の問題が触れられた。市長は「エネルギー政策の転換」を訴え、菅首相も「原発に依存しない社会を目指す」と明言した。当然これは個人的発言などではなくて、首相としての公式の場での発言である。言い逃れはきかない。
しかし一方で核廃絶には腰が引けていた。自民党政権が使っていた従来の「究極的な」という接頭語を外さなかった。
今、核廃絶が緊急の課題であることはいうまでもない。原発事故どころか、意図的に放射性物質を撒き散らすのだから。
2011.08.05:
日立製作所と三菱重工が統合する話が衝撃的に伝えられたが、わずか1日ですぼんでしまった。
両社の思いの食い違いが原因とされているが、私に言わせればどちらの経営陣も薄っぺらな議論しかやってこなかったせいだと見る。
今回のような大型の合併の場合、どこまで一致してどれが不一致または今後の協議に委ねるということを議事録として残し、同時にどこまで公表するかも合意文書として交わすのが常識で、それをやらないまま、なあなあの口約束をしていたのではないか。
とにかく朝令暮改のアナウンスをやるようでは、日本の企業のレベルはこの程度かと、海外から見られるひとつの証拠を提供しただけである。
2011.08.04:
私の仕事は輸出の比率が高いのだが、その中でも東南アジア、中近東・アラブ諸国が圧倒的に多い。私自身も若いときにアラブの某国でプラント建設に携わった。
アラブ諸国に輸出する場合、商工会議所が発行する原産地証明書の提出、しかもその国の在日領事館の査証印付きを要求されることが多い。聞くところによると、イスラエルが関係する会社からの品物が入ってくることを防ぐ目的だという。だが最近の情報化社会でイスラエルが絡むかどうかはすぐにわかること。手続を煩雑にするだけである。ということでサウジアラビアは数年前にこの制度をやめた。
さて、今月はイスラム諸国では「ラマダン」、すなわち断食月にあたる。陰暦だから毎年期間が変わるのだが、今年は太陽暦の8月とうまく重なった。
断食とは言っても日の出から日の入までの太陽が出ている時間だけの話で、それが過ぎれば一斉に宴会が始まる。しかも昼間食べられない反動で夜遅くまで暴飲暴食をするので、「ラマダン景気」と呼ばれるくらい消費が増える。
何も知らない日本人は、現場で仕事がはかどらないことを彼等にクレームしたら「我々は何も食べていない」という言葉を真に受けていたが、実は徹夜同然で毎日飲み食いしていて睡眠不足になっていただけの話なのであった。
ラマダンが明ける今月末は祝日で、子供たちは年に一度の新しい服を買ってもらう。仕事はほとんどストップ。先日もインドネシアやマレーシア向けの貨物は月末に着くような船便を使うなというお触れが回った。
ちょうど欧米のクリスマス、12月の24日夕方から25日丸ごとにかけて交通機関を含めて世の中すべてが静まり返ることと同じである。
2011.08.03:
異動後はシステムの話から遠ざかっているので、そういう類のネタはしばらくなかったのだが、最近のちょっとしたトラブルを2件紹介する。
その1:発注漏れ
納期が近づくと下請からの納品予定の連絡が入るものだが、ある一社からは納期が過ぎても何も言ってこない。おかしと思い、まずは連絡する前に発注データを検索したら「未発注」との結果が返ってきた。嘘やろ〜〜と思って調達担当者に電話をしたら、本当に発注してなかったのである。
しかも書類を紛失したという。ボケ!カス!と怒鳴って、あわてて発注させたが、納期は1.5ヶ月遅れ。営業に詫びを入れて客には遅れを許してもらったが、「二度とこんなことはないように!」と釘を刺された。当たり前である。
さて、調達担当が発注を忘れた原因だが、普通は発注システムからの未発注一覧で納期が近づくと赤色に変わるはずのものが、この件は変わらなかった。
そもそもは、システムからの警告に関係なく、担当が自分で消し込みを行うべきなのだが、一方でシステムには原因不明のバグがあったという。これは明らかに職場キーマンの怠慢である。バグを解決せずに放置したのだから。私なら絶対に許さない。
その2:データの桁オーバー
ある部品メーカーの話だが、ウチの会社専用の特殊部品については、型番が桁のオーバーフローを起こすので下3桁から先を違う記号で代替して電算入力していた。
ところがそのことをウチの会社には知らせず、しかもウチの関係者も書類間で時々食い違っていることをメーカーにクレームしていなかったのである。しかし最近になってウチの在庫管理担当者がそういうった「二重帳簿」状態に疑問を感じて、私に問い合わせてきた。
こういう話には敏感な私だから、メーカーに問い合わせて上の実態を聞きだした。
解決案は至極簡単。すべての書類は正式(長い)型番を記入、電算出力が避けられない場合は手書きででも両者を併記である。
2011.08.02:
盆休みを目前にして、次第に慌しくなってきた。連休中にメンテナンス工事を行いたい国内の客からの催促と、盆休みを越えてからでは月末船の予約がままならない輸出案件がそこそこあるためである。
それに加えてまたぞろトラブルが発生。調達担当の発注忘れ、客からのクレーム、下請メーカーでの作り損ね(寸法誤差をはみ出した)の手直し、と火消しに忙しい。
そうなると残業が不可避となるが、今度は夕食の準備がままならず、惣菜か弁当を買って帰ることになる。
こういうことの繰り返しには一定程度慣れたが、精神衛生上は好ましくない。息子は帰宅した私の顔色を見て心配している。口先ではごまかしているが、やはり毎日顔を合わせている関係から見破られる。
盆休みまではシャカリキで走るしかないが、休みに入ったらすべてを忘れてグータラ生活をするつもりである。
2011.08.01:
8月に入った。とは言うものの、何かが変わったわけではない。
ただ、8月は色々な行事あるいは記念日が多いことである。暦で言えばお盆、そして大文字送り火、地蔵盆など。
同時に、戦争にまつわる6日の広島、9日の長崎の原爆投下の日、そして15日は敗戦記念日となる。余談だが、対日戦争終結の日は国際的には戦艦ミズーリ艦上で行われた調印の日、すなわち9月2日とするようだ。8月15日はあくまで天皇が停戦を宣言した日ということらしい。
今年の広島・長崎の平和大会は特別の意味がある。福島原発事故をどう扱うかが焦点である。もちろん原発事故の評価を核兵器と同列に扱うわけにはいかない。ただ、放出されたのは同じく放射性物質であり、人間が被爆した場合の影響はほぼ同じである。原爆が狭い地域に放射能を撒き散らしたとはいえ、福島では総量は原爆を上回る。しかも原爆から発生した放射性物質は急速に大気に拡散したが、福島では地面とか農産物、果ては牛肉にまで拡散し、残存している。
これまでの研究成果では、瞬間的に浴びる放射線量の影響はかなりわかっているが、今回のように線量は少なくても長期にわたる被爆の影響はほとんどわかっていない。もちろんそのような実験はできない。
広島・長崎では被爆者に染色体の切断が多く見られ、ガンの発生率が高いことが知られているが、今回はまったく未知数である。
だが、放射線を浴びた人体がどのような影響を受けるのか、被爆者は生涯にわたって恐怖におののき、突然の発症に怯える辛さを味わう。このような悲劇は決して繰り返してはならないのである。