悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
12.09
2012.09.30:
台風17号が来た。神戸では、予想通り午後をピークに猛烈な風が吹いた。一度だけ自宅マンションが強風で揺れることもあった。
台風は近畿を通過したが、これから関東・東北に影響が出るだろうから、暴風圏になる地方の方々は注意されることをお勧めする。
さて今日で9月はおしまい。
明日は民主党代表選を受けた内閣改造をやるようだ。しかし分裂後の民主党は人材不足だから留任が多く出るだろう。
しかし今問題になっているのは、日本政治の右傾化。今日の「サンデーモーニング」でも取り上げていたが、アメリカの「ワシントンポスト」が日本政治の右傾化を指摘した。もっとも、日本の大手マスコミは右傾化の手伝いをしているとも言えるのだから、今更驚いて見せるのはチャンチャラおかしいと思えるのだが。
右傾化の旗振り役はもちろん民主に加えて、戦前回帰派の安倍元首相が返り咲いた自民、そして橋下維新の会である。彼等の主張の共通点は戦前回帰の改憲、アメリカと一体化した集団的自衛権の行使、国民主権の制限である。
2012.09.29:
台風17号が近づいている。近畿では明日の午後がもっとも風雨が強くなりそうだ。
原発問題、民主党政府は努力目標でしかない「2030年代に原発ゼロを目指す」さえも反故にするつもりらしい。建設を中断していた新規原発の再開を認めたのである。
そもそも原案に対する閣議決定もできなかった。その背景には財界・「原子力ムラ」の猛烈な巻き返しがある。政治献金はゼロ査定、パーティー券も買わないというような殺し文句が出たかも知れぬ。だがもっと強烈なのはアメリカからの圧力と考えるのが自然である。
原発の核燃料はほとんどアメリカ製である。アメリカ製を「買わされている」といったほうが正確だろう。だから核燃料を日本が買わないとなるとアメリカとしては困る。だから報復措置を匂わせたかも知れない。
水面下でオスプレイを自衛隊に買わせる話が進んでいるという噂もあるから、アメリカの圧力に弱い日本政府は、原発についても国民の安全よりもアメリカの利益を優先させたとしても不思議はない。もちろんそれがどういう結果を生み出すかについてはまた別の話である。
2012.09.28:
9月末になってもそれほど気温は下がっていないから、私も含めて多くはまだ半袖姿である。こんなことは過去には考えられなかった現象である。この週末に台風が来て、秋風を呼び込むのかもしれない。
さて、昨日の結末。
決断が遅かった客も悪いが、納期が守れないことを早めに言わなかったこちらもまずかった、と営業がお膳立てをし、痛み分けで決着しそうである。このあたりの物言い、すなわち両社の顔を立てるやりかたはベテラン営業のなせる技である。私のような技術畑タイプで、あくまで事実を重んじる「瞬間湯沸し器」とは違う感覚を持っている。
但し、私の評価は客に対するイエスマン営業に対するものではないことを断っておく。
ところで、決算ではないが、無知な設計が巻き起こしたトラブルの種を未然に防いだ報告をしておく。
中東某国から機械部品の注文を受けて、設計が手配書を書いて下請メーカーから集まった品物を梱包した後に入手したリストを受け取った。いつものように品物に間違いがないか客の注文書と比較していたら、一つだけ余分と思われる品物を見つけた。
それを設計に聞いたら、「故障による無償交換品」だという。手配書にはそのような記述はなかったから設計にクレームした。「代金を回収する品物と無償交換品を混ぜるな!」。
代金を回収すべき品物(有償品)と無償品を分けることは輸出の場合の基本ルールである。船積書類も、税関に対する輸出申告もきちんと区別する必要がある。面倒だが梱包も分けて輸出することになった。
2012.09.27:
今回の決算はケチが付いているというか、とんでもない話がまた起こった。
過去に納入した機械の調子が悪いので、原因となっている部品2個の点検修理の仕事を請負った。
あにはからんや内部が一部異常に磨耗しているので交換が必要になった。そこで客には追加作業の見積を出して決断を仰いだがなかなかゴーサインが出ない。そうこうしているうちに、今度は3個目の部品の一部が割れているとのことで急遽持ち込まれたが、生憎再製作は3ヶ月くらいかかるという。
そこで苦肉の策として、先に送られてきた2個の内から1個だけ、健全だったその部品を3個目に流用して送り返すことにしたのである。その結果、先の2個のうちの1個は抜かれた部品の再製作のために納期が3ヶ月遅れることが確定した。
だが問題はこれで終わらない。先の2個に対する追加作業のオーダーはまだ出ていなかったのである。こうなると健全な1個の納期さえキープできなくなった。
ところがである。客の担当者は何を考えたのか、事前の相談もなしに「1個分の修理代+2個分の追加作業」と「1個分の修理代+割れた部品の再製作」の2つに分けた注文書をいきなり送りつけたのである。しかも代金は両方とも同じ金額で、前者の納期は明日28日でかつ「すぐに検収に来い!」となっていた。
1個目の納期さえ追加オーダーが遅れて納期が間に合わない。加えて実際の注文金額は前者<後者なのに、それも無視するとはどういう神経なのだろうか。営業には注文書の拒否をしろ(これは法的にも認められている)と伝えた。
2012.09.26:
決算ではないがもっとすさまじい話。
ある客がウチが納めた機械の予備品を発注した。しかし一部の部品が故障したとのことで、客の現場にいる担当者から、これまたちょうど派遣予定の機械の点検SVに、注文品の中の一つの部品を持ってくるように頼んだ。ここまではよくある話。
だがその事実を他の誰にも告げなかったため、注文された予備品の出荷直前になって不足が生じていることが発覚し、事実が明らかになったのである。
しかもSVが持ち込んだ部品について、SVは客の受領書も取らず、放置していた。書類上は未納品扱いで、代金回収ができないままである。
激怒した私はこの話を担当していた人間を通じて、SVとその上司に対して「受領書を取って来い!」と命じた。
この注文は幸いにして現金決済だったから受領書の回収だけで片が付いたが、もし信用状なら注文全体の代金回収ができなくなる。
単なるサービス品か、ちゃんと代価をもらう品物なのかの見分けもできない、意識の低い連中が仕事をしているのかと思うと、愕然とする。
2012.09.25:
決算がらみで呆れる話。
あるジョブ番号で、設計を通じて営業が「納期を遅らせてくれ」と言い出した。理由はジョブ管理システムの納期が決算以降になっているから、というものである。
しかし物は出来上がっていて、しかも客には月末に納入するとの連絡を入れたばかりである。そもそも当初の納期を入れながら、「客が急いでいるから協力してくれ」と言ったのは営業自身である。私は工場に対して納期優先で製作を指示した。それを納入直前の今になって「遅らせろ」とは何たる言い草。
設計には「何をぬかすか。文句があるなら直接俺に言え」と伝言した。
既に客先に納品連絡を入れたのが殺し文句になったようで、しばらくすると営業からのメールで「ジョブ管理システムの納期を変えますので、納品・受領書の回収よろしく」と言ってきた。
これで営業の意図がはっきりした。納期変更手続が面倒だっただけのこと。ふざけるなこの野郎!(-_-メ)
2012.09.24:
いよいよ決算のゴール間近。今回は塀の内側に落ちるもの、外側に落ちるものの出入りが激しかった。加えて今月検収の多いこと。
もはや変更はないのだが、検収の証拠書類集めは今週に集中する。今日から電話をしまくって回収を頼むことしきり。
さて、中国関連の仕事では出張に対する注意喚起はあるのだが、相手先からのいやがらせは今のところない。むしろ同情を受けているくらいだ。ただひとつの心配事は、中国への輸出で税関が難癖を付けて通関できないこと。私が担当する仕事では、来月ちょっとした品物を送るのだが、ひとつのテストケースになるだろう。
外交関係で中国からイベントとか訪問団の受け入れを断るケースが相次いでいるが、領土問題と関係のないところでいやがらせをするのはどうかと思う。
2012.09.23:
友人HPの編集会議があったが、最近は原稿がなかなか集まらず低調である。
マンネリ化してきていて、新しいネタを仕入れることも減った。
こういうことはどこにでも転がっている話であるが、新聞などの他のメディアも同様、維持をする努力は難しいものである。
ただHPは始めるのも自由だし止めるのも自由というところがある。もっとも現実として多いのは更新されないまま放置、であろうか。
友人HPの方は、私としては折角作ったのだから消滅させるのはもったいないという気がある。よってメンバーを叱咤激励することがある。「HPというのは自転車操業と同じで、始めたら簡単に止めるのは恥だ」と訴えている。
2012.09.22:
彼岸に入ってやっと夏が終わったという気がする。朝のコーヒーに氷を入れる必要がなくなった。
ちょっと難しい話かも知れないが、何故TVではあれだけ洪水のようなCMが流されるかということについて書く。乗り物の吊り広告も同じである。
いいものであれば放っておいても口コミなどで売れる。しかし広告の基本的なスタンスは「あれも買え、これも買え」である。
結論的には資本主義的生産が根本的に持つ過剰生産にある。平たく言うと、売れなければ投下資本と利潤の回収ができないからである。
普通どこの会社でも原価と販売価格の計算をやるとき、原価に利益を乗せて販売価格を決める。しかし計算上はそうであっても、それで売れるかどうかは別問題である。ということは世間の相場というか評価を無視した価格では売れず、逆に市場価格が「利益を生み出すような原価にせよ」という方向に働くのである。
個々の企業では、この事情が「コストダウン」として追求される。原材料の買い叩き、賃下げ、あるいは非正規雇用の拡大が始まる。一方で市場での競争が激化することから、値下げ競争が起こり、利益が低下することも起こる。それに対しては市場のシェアを高め、かつ利益の拡大を図るために大量に生産してそれが全部売れることを目指すのである。作ったからには売れなければならない。売れるための最大の武器は広告、というわけである。
ところで見た目の利益を拡大する方法は他にもある。それは業界全体の談合・カルテルという価格吊り上げである。しかしこの方法はこの製品を買う他の業界あるいは一国の経済に害を与えるものであり、法的にも禁止されている。
ともあれ、利益を確保するためには大量生産、大量消費が必然であり、そのためには莫大な広告費もやむなしということなのである。
2012.09.21:
民主党の代表に野田首相が再選された。そりゃそうだろう、反野田の大半は離党してしまったのだから。
ということはこれまでの民主党の政策、わけても公約違反の消費税増税など反国民的な路線を続けるということである。
それを象徴するかのように、オスプレイの訓練飛行が開始された。もちろん山口県知事、岩国市長も抗議の声を上げている。だが政府は国民のことよりも米軍優先を変える気配もなく、最終目的地である沖縄に再び防衛大臣が行くという。
勿論結果は目に見えている。それでも出かけていくのは「説明に行った」というアリバイ作りに過ぎない。
しかしこういうことの積み重ねは民主党政権に対する国民の不信を招き、自らの墓穴を掘るものでしかない。
2012.09.20:
中国の暴動騒ぎは、さすがに政府がこれではまずいと思ったのか取締りを強化することでやっと沈静化してきた。どさくさに紛れて米大使館まで被害を与えたことも影響している。
ウチの会社でも駐在員とか出張者が結構いるが、夜は外出禁止、大きな声での日本語の会話は控えろとの指令が出ている。
一昨日は満州事変以降の日本侵略のきっかけとなった柳条湖事件の日。中国人にとって「九一八(ちゅういいぱあ)」は屈辱の日である。当然デモは激しくなったが、工場の操業停止や閉店によって大混乱に陥るような話は聞かれなかった。不幸中の幸いである。
こういった場合、冷静に対応することが大切。こそこそ尖閣諸島に上陸するような挑発的行動は厳禁である。また相手の挑発に乗ってはいけない。大抵の場合、挑発を仕掛けたほうが分が悪い。
何度も繰り返すが、道理を尽くした外交努力以外に道はないのである。
2012.09.19:
例の欠陥機オスプレイを日本政府が「安全」とお墨付きを与えた。これで米軍が正式配備と訓練強行をできる条件ができたわけである。
しかし沖縄も岩国も言葉だけの安全には見向きもしない。
もしこのような状況でオスプレイを飛ばしたらどうなるか。それは単にオスプレイの是非だけでなく、日米安保の存在まで問われることになるだろう。というのも、日米安保・地位協定には住民の合意を問う仕組みがないからである。
ところがアメリカ自身では、先日オスプレイのハワイ配備ができなくなったように、住民合意が前提になっているのである。その昔には、原子力空母の母港に横須賀が決められたとき、アメリカの首都ワシントンでは住民の反対で母港にできなかった経緯がある。
沖縄には在日米軍基地の75%が集中しており、大きな犠牲を強いられてきた。そうした背景での基地移転問題、オスプレイ配備の話が出てきたのだから怒りが収まるはずがない。知事以下、日本政府に対する不信感は頂点に達している。
だからもしオスプレイ配備が強行されれば日米安保そのものに対する疑問、否定の意見が出てくるのは当然の成り行きである。それは沖縄以外のところへ話を振っても同じである。国民は沖縄で何が起こっているか報道で知っているからどこでも反対運動が起こるだろう。
それでもなお日本政府がアメリカ言いなりを続けようとするならば、国民世論というトラの尻尾を踏むことになるのは必然である。
2012.09.18:
昨日の続き。
宣戦布告したにも拘らず、ラテン某国の客からは壊れたレコードのように「代理店から連絡させる」の一点張り。しかしだからといって準備をしている船会社に迷惑をかけるのもまずいと思い、過去の実績から思い当たる代理店に話が来ているか朝イチバンに片っ端から電話で訊ねてみることにした。
すると2件目で見事にビンゴ!
聞いてみると代理店側も向こうからの船積の指示が遅いのでイライラしていたという。道理でウチに連絡が来ないはずだ。
しかも候補となっている船でいいのか結論が出たばかりだったので予約もまだ入っておらず、今から空きスペースがあるか問い合わせを入れるとのことだった。
そして午後になって再度電話すると幸いにして予約可能との事。すぐに予約を入れてもらい、同時に艀の手配と工場への出荷指示を出した。最終的に金曜日に艀への積み込みが決定した。
これだけのことで丸1日がつぶれたが、代理店もこれまでの客の対応の悪さに愚痴をこぼしてつつ、こちらに対しては積極的に協力してくれた。
やっと道筋だけは付いたので一安心。しかし客には今日の動きを一切報告していない。ケッタクソが悪いので船積が終わるまで放置して「裸の王様」にするつもりである。もし「船積はどうなった?」などと聞いてきたら、「アンタ、今頃何を言ってるの」と馬鹿にするつもり。理不尽なことに対しては、私は相手を客とも思わなくなる激しい性格なのだ。
2012.09.17:
ラテン系某国の仕事にはうんざりしている。
大型機械の3台目の出荷準備ができているのに未だに船が決まらない。ウチはFOB、すなわち積み込み作業までで肝心の船の手配は向こうでやるから、指定の船名がわからなければどうしようもない。
にもかかわらず、先週末に入ったのは「26日に出航する」という断片的なもの。これでわかるなら苦労はしない。しかも「詳細は代理店から入るはず」と言うだけで、代理店の名前もわからない。すべてが中途半端。なおかつ出航まで10日を切った状態では船積に間に合わない可能性が非常に高い。
これでは埒が明かないので営業に電話を入れさせたところ、向こうの担当者も乙仲に丸投げしているだけで何も詳細を知らない、まるで子供の使いである。さすがに営業もむっとして、「今日中に詳細な情報を入れなければ26日の船積は諦めろ」と宣戦布告した。脅しではない、上半期の決算が近いので船や艀の予約はかなり詰まっているのである。
今日は祝日の出勤日なので休もうと思っていたが、他にも仕事があって顔を出したらこの始末。精神衛生上非常に悪い一日だった。
2012.09.16:
尖閣諸島の問題で中国では反日デモが激しくなっている。中国政府が連日日本批判をやるからなおさらである。
しかもデモ隊は日本の店などを襲撃するなど、エスカレートの一方。さすがにこれは感心しかねる。暴力的手段で解決しようとするのは明らかな間違いである。日本の首相官邸前で毎週金曜日に行われている反原発集会を見習ってもらいたい。
中国政府は抗議の矛先が自分たちに向かない限り強く取り締まることをしないが、そういう目先の対応では日本人は動かない。
日本政府もまた、「領土問題は存在しない」とか、アメリカに「尖閣は安保の範囲内」と言わせるなどの中途半端な対応だが、本気で外交的努力をやるなら歴史的事実に基づく主張を、中国に対してのみならず国際舞台でも堂々とやればよい。
アメリカ依存の腰砕け外交はもうやめるべきだ。
2012.09.15:
朝夕は涼しくなったが、最高気温は相変わらず30度を超えている。9月中旬になってもこれではうんざりする。
さて、最近は触れていなかった「ハシズム」について書く。
いよいよ「大阪維新の会」は全国制覇を目指して「日本維新の会」を旗揚げした。国政選挙に出て議員を出そうという目論見である。但し現状の国会議員ゼロでは政党助成金が貰えないから、他党の議員を無理矢理引っ張ってきて5人以上にしてから選挙を戦うことにした。ここまであからさまな金欲しさには呆れる。しかも企業・団体献金は受け付けないとしながらも、「パーティ券」で金を集めるというから明らかに矛盾している。
「維新の会」の政策だが、新自由主義と戦前回帰が強く強調されている。小泉プラス安倍といった感じである。橋下党首はあからさまにこれを述べているが、大手マスコミはこれを無批判に報道している。
しかも橋下流のアジ演説はヒットラーを髣髴(ほうふつ)とさせる。耳ざわりの良い言葉を使ってこれらの国民を犠牲にする政策を断定してみせるのである。これについては少なくない識者が批判している。
ヒットラーのように絶叫はしないが、言っていることは「世界に冠たるドイツ(Deutschland
über alles in der
Welt)」的独断である。
余談だが、日本人のドイツ語に対する「固い」という偏見はヒトラーの絶叫演説による影響が大きい。実際にドイツ人が喋っているのをしょっちゅう聞いていた私には、フランス語と違って口を大きく開ける発音には何ら違和感を感じない。むしろ少し癖はあるが母音は日本語に似ている。
2012.09.14:
一昨日、健康診断があってバリウムを飲んだ。
猛烈な便秘の私にはバリウムがなかなか出ないので毎年恐怖を味わう。しかし今年はどうしたことか昨日から今朝にかけてほとんど出たので一安心である。
さて、再び仕事の愚痴。
以前何度か紹介したはた迷惑なTが人事異動でいなくなった。次のところでどんなことをしでかすかはわからないが、心機一転し、気持ちを切り替えて過ごせればそれでよしとしよう。
しかし今度の頭痛の種はW。相変わらずデタラメの仕事の連続で滅茶苦茶。今日もこんな話が・・・
とある客から緊急時交換用の予備品を何種類か受注した。そして順次手配をかけて物が入荷し始めた頃、客からその内の1種類について「壊れたから先行して送って欲しい」という話が設計を通じて舞い込んだ。
タイミングよくその品物は入荷していたので、これもまたうまいことにSVが出ることになっていて、彼に品物を託した。そこまではメデタシ、メデタシだったのだが、Wもまた設計も大ボケをかましたのである。
まず基本的に納品書と受領書をSVに持たせなかったこと。たとえタダであっても、しかも代金を貰うことを前提とした品物なのだから、受領のサインをもらうのは当たり前のこと。ところがWは何ら書類を用意せず、SVが勝手に品物を持ち出すことを放置したのである。当然受領サインもなければ誰が受け取ったかもわからない。
このままでは代金は回収できない。よって私はWに何とか客から受領書を回収せよと命じた。だが彼は未だに何もしていない。
しかもまた別件で似た問題を起こしたことが判明した。有償品を無償交換品として国際宅急便で送ってしまったのである。
さすがの私もキレた。ついに怒鳴ってしまったのである。「一体何を考えて仕事しとんのや!!」
2012.09.13:
以前にも書いたことだが、国際貿易の常識では船積の期限を縛ることはできても、船が到着する日付までは約束できない。ところが日本の大手ゼネコンは海外でも日本と同じやり方で無理難題を押し付けてくる。
最近ウチの会社の大型建設機械を輸出することが多くなった。向け先は海外の建設現場で、工事を請負っているのは大手ゼネコン。もちろんウチの発注元でもある。
こうなると国内の普段の関係がそのまま海外にも持ち込まれる。よって「いついつまでに現場に持って来い」と平気で言う。船でないと運べないという事情は無視される。無理だと言うと「つべこべ言うな」となる。ましてやウチの営業は国内での大手ゼネコンの仕事しかやったことがないから、「お客様は神様」の精神が抜けない。結果工場サイドが割を食う。
先日も船で送った建設機械1台が船の寄港の都合で予想以上に時間を食い、ゼネコンが希望していた到着日よりも大幅に遅れることになった。これを聞いたゼネコンは怒りまくって「ウチの現場の港に最優先で着くようにしろ」と無理難題を言い出したのである。
当然船会社はそんな話を受け付けるわけはない。
そしてその結果は・・・それを書くと私の身元がばれるので遠慮させていただく。
この話、私が担当した仕事ではなかったが、直接の担当者は猛烈なストレスで眠れなかっただろう。
2012.09.12:
NHKによれば、政府の新しいエネルギー政策の原案が明らかになったという。
ひとつは「2030年代に原発稼働ゼロが可能となるよう、再生可能エネルギーの普及などに取り組む」「少なくともそれまでの間は、安全性が確認された原発は重要な電源として活用する」というもの。
もうひとつは「原発に依存しない社会の一日も早い実現」を掲げ、「2030年代に原発稼働ゼロが可能となるよう、あらゆる政策資源を投入する」としている。
要するに原発の発電量をゼロにすることは「努力目標」なのである。しかも代替エネルギーの開発・普及が進んだらという、民間企業では最も嫌われる「たられば」になっている。
野田首相は二言目には「決める政治」と言うが、それは国民の意思に反する消費税増税などをゴリ押しする時に使い、原発問題では先送りの「決めない政治」をやるのである。これは二枚舌の何物でもない。
ドイツではメルケル政権が二転三転しながらも原発ゼロを決断した。実現を危ぶむ声もあるが、政府は石にかじりついても実現せねばならない。国民に約束したことが後になって「実は・・・」ということは許されない、それが民主政治の基本であることをドイツ政府は自覚しているのである。
野田政権は(というか従来型の保守政権は)政府の公約ということを原発問題のように常に曖昧な言葉でごまかしてきた。野田政権はそのような対処の仕方をさらに二枚舌のかたちで国民をだましている。
誰が党首になろうと、民主政治の基本を守らない政党に未来はない。
2012.09.11:
オスプレイのことで森本防衛相が沖縄にノコノコ出かけていって、仲井真知事に「機体は問題ない」と言ったら、知事から「機体に問題はなくてもパイロットのミスはどう防ぐのか」と一蹴されてしまった。まさに私が指摘した通りである。
さて、一昨日に書いた名古屋空港の墜落事故についてもう少し書いておこう。
きっかけは着陸操作中に副操縦士が誤まってゴーアラウンド(着陸のやり直しのために急上昇させる操作)のレバーを押して自動操縦になったこと。機長も一緒になって解除を試みたが、これがうまくいかなかった。機体は自動的に急上昇とともに機首が上を向くので操縦桿の「下げ」の操作を続けたが、自動操縦機能が勝ってさらに急上昇は続いたのである。
その結果機首角は最大53度にまでなって失速し、墜落した。
飛行機の特性として、翼の角度を大きくしすぎると翼の上下に流れる気流がきれいに流れなくなって揚力(翼を持ち上げる力)が急激に減少する。だから機首を上げすぎないようにすることはパイロットの常識である。もちろん事故機のパイロットはそれがわかっていたから機首を下げるような操作をした。だが自動操縦装置はその意図に反したのである。
ジャンボ機では人間が操縦桿を操作すれば自動操縦は解除される。しかし事故機のA300はそうなっていなかった。事故機の機長はジャンボの経験があったからとっさの判断で操縦桿を操作すれば何とかなると直感したのだろう。だがそうはならなかった。ここに悲劇の分かれ道があったのである。
その後エアバス社は改良を加えてジャンボ機のような自動操縦の解除方法を採用した。
オスプレイについては米軍がパイロットに全責任を負わせて逃げようとしている。愚かな日本政府はそれに追従することで乗り切るつもりである。
だが仲井真知事は問題の本質を見抜き、見事に相手の弱点を突いたのである。
2012.09.10:
国内のA社に納入したある大型機械、昨年付属装置の一部が破損して減産を余儀なくされた。A社はそれを作ったH社に点検SVの派遣を要請したがなかなか来ない。しかも来たと思ったら、破損した部分の関連部品一式の交換を推奨するどころか、「これはもう使い物にならないから丸ごと交換しなさい」と一言だけ言って帰ってしまった。
我々の経験から言うと、丸ごと交換というのはよほどのことがないと推奨しないし、A社も初耳なので驚いた。そしてH社からはすぐに新品の見積が出てくるかと思ったら、1ヶ月くらいかかった上に目の飛び出るような金額が出てきたのである。さすがにA社は怒った。減産を余儀なくされていることを理解せず、いかに安くて早い方法があるかも検討せずに木で花をくくったような対応には、我慢がならなかったのである。それを聞いた我々も呆れた。
遂にA社は切れた。そして、トラブルはB工場で起こったのだが、ウチが入れたまったく同じ機械が収められているC工場で使われている付属装置のメーカーであるS社のものと入れ替えることを決断したのである。H社との互換性にはまったく問題がない。
これでA社におけるH社の評判は地に落ちた。B工場だけではない、全社に知れ渡るだろう。しかもH社の製品は同業他社でも使われているから、悪い評判はさらに拡大して業界全体に伝わるだろう。失った信用はそう簡単に戻らない。
H社としてはその業界から撤退したかったのかもしれない。だったらそれなりの仁義の切り方はあるというもの。相手が困っているのを足蹴にするやり方は商道徳に反する。
2012.09.09:
オスプレイがまたもや不時着の事故を起こした。黒い煙が出ていたとの証言もある。
特徴的なのは通常のプロペラ機の飛行からヘリコプターの状態への「モード切替」の時に事故が集中していること。しかもその原因のすべてをパイロットの操縦ミスに転嫁させている。
だが民間機の場合、そのような事故原因にしてしまう結論は出さない。「パイロットのミスを招きやすい構造は改良すべき」というのがごく自然な成り行きである。その昔、中華航空機が名古屋空港で墜落したとき、パイロットの自動操縦装置の誤操作とともに、操縦桿を手動で操作することにより自動操縦が解除される(ジャンボ機は最初からなっていた)ようになっていなかったエアバスの設計の不備が指摘された。
いくら軍用機とは言え、安全性を無視しているがために「未亡人製造機」と揶揄されるような機体は飛ばすべきでない。
今日、沖縄では県民大会が開かれたが、危険なオスプレイの配備反対が決議された。いつ住宅地に墜落するかわからない飛行機を持ってくるなどもってのほか、という反対理由は妥当なものである。
2012.09.08:
同窓会のアルバムを作って公開した。とはいっても「検索ロボット除け」が仕掛けてあるので一般公開はしていない。あくまで口コミである。
何年か前、中学校の同窓会(メンバーはかなり今回とダブる)のアルバムでちょっとした悶着があった。
同窓生の男女何組かがダンスを踊っている画像が何枚かあったからである。当然のごとく女性陣からクレームが出た。「公開したら絶交よ!」。
それで仕方なく顔にボカシを入れたがそれでも収まらない。服装が見えるからである。まあ考えたら家庭騒動の火種になりかねないシロモノだから強行はできない。せめてもの抵抗で画像の代わりに「削除」という文字を強調して入れることで決着させた。
言っておくが、今回はそのようなものはなかった。
2012.09.07:
今日で節電要請と「計画停電」という脅しが終了した。全国的に目標を上回る節電が行われ、関西電力圏内では原発がなくてもまだ余裕が出るまでに需要が減ったのである。
これは明らかに一般国民・企業の努力の成果である。
政府も関西電力もこの夏を乗り切ったことに、「原発が動いたから」という理由を挙げているが、関西電力が公表している数値でさえ原発なしでもやっていけることが証明されているのである。嘘を言ってはいけない。
結局電力会社は儲けが減るのを極端に嫌っているに過ぎない。しかも根拠になっている原価はランニングコストのみであり、廃炉の費用は意図的に除外して「原子力は安い」と宣伝して推進してきたのである。もちろん事故による補償のリスクは無視している。当初からちゃんと計算していればコストのかかる原発を次々と建設することはなかったのだが、国や「原子力ムラ」の大企業と一緒になって無理を重ねた結果がこれである。
そうした失策のツケを電気料金の値上げで埋め合わせしようというのはもってのほか。
解決策はただひとつ、再生可能エネルギーに順次切り替え、原発は廃炉にすること。過渡期にある再生可能エネルギーのコストは方向さえはっきりすれば、企業は放っておいてもコストダウンに必死になる。また国民も一時的な負担ということさえ担保できれば協力するだろう。
2012.09.06:
同窓会の画像がやっと届いた。といってもメールではない。
この頃はデジカメの解像度が高いから、圧縮をかける前の生JPGファイルは1個で3MBくらいある。
同窓会のカメラマンはそれを知らずにトータル数十枚、数百MBをメールで送りつけようとして失敗した。PCの素人ではやむを得ない。Dropboxのようなオンラインストレージもあるが、やはり素人には使いづらい。
ともあれカメラマンは私に助けを求めたが、あいにく私は地元から離れているからオンサイトのサポートは無理。それで私と同等レベルの同級生Mがいたことを思い出したので、彼に相談するようアドバイスした。
すると間髪を入れずにMから連絡があって、画像を入れたFTPサーバーのアカウントとパスワードが来た。カメラマンがデジカメをMのところへ持っていって(車で十数分)サーバーにアップするのはたやすいこと。
ということで、私は今週末ずっと同窓会のアルバム作りに専念することになる。というのもMは自営業なので休日はずっと店に立つからである。
2012.09.04:
最近は船積が少ない。理由は国内ユーザーであることの他に、輸出物であっても引き渡し場所が港の貨物集積所(倉庫)というケースが多いからである。
そうはいっても今月末までには船便が1回、航空便が1回確定している。
そしてその先に待っているのは決算である。
何故か今回の決算は9月末ぎりぎりの納期のものは極めて少ないこと。というか最近は私も知恵が付いてきて、できるだけ9月25日とか10月に入ってからという納期を設定することが多くなった。客先の指定があっても意図的にずらすのである。そうでないと月末に電話しまくるなど精神衛生上良くないからである。
2012.09.03:
昨日は小学校の同窓会。卒業から48年、「還暦同窓会」である。
この歳での同窓会となるとさすがに恩師はすべて故人、また同窓生の中でも幾名かは病気などで他界している。そして私のように持病持ちも少なくない。一番驚いたのは女子で一人、自転車で転んで骨折したのが、リハビリがうまくいかずに杖を突いて顔を出したのがいたこと。
こいう雰囲気だから話題の中心は年金、いつまでも結婚しない子供の心配、孫のことなどである。
それでもまだ気持ちは若いから、2次会はライブハウスでダンス。しかし次に同窓会をやるとしても10年後ではかなりガタが来ているはずだから、もっと早くに再会しようではないかという声が上がっていた。
いずれにせよ子供の頃に戻ってあれこれ懐かしい話が弾むのは悪いことではない。
2012.09.01:
9月になった途端に久しぶりの雨。心もち気温も下がった気がする。
昨夜は年金に詳しい人の話を聞き、その後は飲み会。
話を聞いていると、やはり年金を諦めないほうがいいという印象である。ましてや年金に加入しないとか、カットされるならもっと歳を取ってから申請してもいいのではないか、という気持ちになったら負けである。
政府が年金を毎年のように切り下げてきたのは事実だが、法律として制度を廃止しない限り何らかの給付はある。掛け金は絶対に無駄にならない。だから60歳(来年からは61歳から次第に引き上げられて65歳になる)になったらまずは給付の申請をすべきである。働いていたら100%にはならない可能性もあるが、0にはならない。申請を後回しにしたら遡っての給付はしてくれない。
元国税庁長官が娘に「年金なんか払うな」と発言して、妻から告発されたようだが、年金を崩壊させるような制度にしてきたそのお先棒を担いできた人間が言うべき言葉ではない。彼は給与を返納すべきである。