悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか!

12.04


2012.04.30:

ゴールデンウィークには多くの車が出るので事故の確率も高くなるが、今回の高速バスの事故で7名の方が亡くなられたのには心が痛む。楽しみにしていたディズニーランド旅行が、一瞬にして冥土の旅の始まりになろうとは・・・
事故の原因は運転手の居眠り運転の疑いが強い。最近はバス会社も競争が激しくて、運転手に長時間の過酷な運転をさせることも少なくないと聞く。長距離には交代の運転手を乗せることを指導されているが、実態はどうなのか明らかにすべきだろう。そうでなければ犠牲者は犬死になる。
大型トラックとは違い、高速バスは人命を預かる輸送手段。車の安全性もさることながら、運転手の健康管理もそれ以上に重大である。
ともあれな亡くなられた方々のご冥福を祈りたい。

2012.04.28:

先月17日に書いたガスコンロのトラブル、点火してもすぐに消える現象は起こったり起こらなかったりを繰り返すので、信頼性に欠ける。よって今日新しいものと買い換えた。
よって今日の夕食作りは極めて快適。しかも汚れていないから楽勝である。やはり安定しないコンロは精神的に疲れることがよくわかった。
それにしても今日は暑い。初夏そのものである。湿度が低いだけマシだが、外を歩くと太陽がまぶしい。
さて、今日から9連休である。もちろん予定は何もない。明日親友と飲みに行くだけである。
もちろん世間はゴールデンウィークの大移動が始まった。

2012.04.27:

各電力会社の決算が公表され、軒並み赤字とされている。原発の停止で火力の運転にかかる燃料費がかさんだためというが、実態はどうなのだろうか?
電力会社に限らず企業が公表するある期間の損益を示す「損益計算書」の構成は以下のようになっている。

売上高(A)
売上原価(B)
売上総損益(C) C=A-B
販売費及び一般管理費 (D)
営業損益(E) E=C-D
・・・

ここまではいわゆる「本業」の収益で、ここから先は先は略する。というのも、問題にしたいのは売上原価の話だからである。
実は法律でも売上原価の詳細は公表しなくても良いことになっている。
もちろん原価の中身については公認会計士(あるいは監査法人)の監査と承認が必要であるが、内訳がない以上それを鵜呑みにするわけにはいかない。というのも第三者から見てそれをチェックする方法がないからである。
多くの大企業では電算システムで使った費用の分類・仕訳を行っているが、意図的でなくても不正な費目で経費の原価計上をやっている場合がある。
私が知った限りでも、ある工場で設備(固定資産)を買ったのにあたかも工場運営費(消耗品)であるように装ったことが判明して問題になったことがある。これは財産として耐用年数に応じて毎年分割して原価計上すべきところを一括して計上しただけでなく、固定資産税の脱税でもある。この事実は経理が発見して問題になり、工場運営部門の上司が叱責を受けた。
あるいはセコい方法として、高価な事務機器を買うのに、年間の事務所運営経費の予算がオーバーするからという理由で、個別のジョブ番号の原価に付け回ししたという例もある。
こういうごまかしは損益計算書には現れることがなく、透明性に欠ける。よって法律としても原価の明細は公表すべきである。
ましてや今回の電力会社の決算は原発の停止問題で本当に燃料費がどれだけ増えたのかきちんと検証する必要がある。会社の言い分を鵜呑みにして大騒ぎするべきではない。

2012.04.26:

小沢民主党元代表の裁判の判決が出たが、庶民的感覚から言えば無罪というのは納得しかねる。
検察の取調べががずさんで証拠として認められなかったことが大きく響いていることもあるが、被告は徹頭徹尾「秘書が勝手にやったこと」で押し通した。世間の常識では信じられない話だが、保守政治家の世界では秘書はセンセイの罪をすべて負うことが当たり前になっているようだ。
民間企業なら、秘書に限らず部下の重大な違法行為を見抜けなかった経営陣は法的かつ道義的責任を問われる。管理監督責任というのはそういうものだ。ところが政治資金規正法にはそういう監督責任を問う考え方がない。だからトカゲの尻尾切りが可能なのである。
小沢元代表は判決に満足していることだろう。しかしあの手この手を使った賄賂が許され、ばれそうになると秘書に全責任を転嫁できる仕組みを変えない限り、この国には真の民主主義は定着しないだろう。

2012.04.25:

黄砂は今日も降り注いで空はどんより。しかし深夜から明日にかけて雨が降りそうだから、それで洗い流されるだろう。
さて、今日は小ネタ。
英語があまり得意でない人の特徴として、英文の横に訳を手書きしていることが多い。しかしこれは感心しない。
もし英語力の向上を計りたいと思うのなら、このような訳の書き込みは有害でしかない。要するに本気で英語を覚えないのである。
私自身も時としてわからない単語には辞書を引くことがある。しかしそれを書き込むと、次に読んだ時に苦労はしなくてすむ。なければ必死になって思い出そうとする。その違い、すなわち努力を必要とするかどうかが非常に重要なのである。
私が持っている「ハリーポッター」のシリーズにはもちろん一切書き込みがない。そして日本語版はまったく読んだことがない。もし読んでしまうと、繰り返し読む努力が失われるからである。

2012.04.24:

今日もピーカン天気。気温もうなぎのぼり。しかし、会社の窓から見える港の方向は霧でもないのに白くかすんでいた。後からこれは黄砂だと知った。
今日、松井大阪府知事と橋下大阪市長が官邸に出向いて藤村官房長官と会談した。その中で橋下市長が「政治家や政権が安全宣言するのはおかしい」と批判したことに対して、官房長官は「安全性はあくまで専門家によって判断されている」と「反論」したとのこと。
「専門家」とは政府の安全保安院とか原子力安全委員会のことを指すのだろうが、安全神話を振りまき、福島事故の対応でもまったく頼りにならなかった、既に解散が決まっている組織が出した「安全性」なるものの信憑性はまったくない。
だが野田政権は原発再稼動にしつこくこだわるがために、屁理屈や強弁を繰り返して醜い姿をさらしている。
ハシズムについては批判も多いが、今回の官房長官とのやりとりでは明らかに橋下氏側が一本取った。

2012.04.23:

昨日と変わって今日は快晴。気温は急激に上がって20度を軽く超えた。
昨日書いたように今月の船積は終了したので若干手持ち無沙汰。しかし一方では国内向けを中心に月末検収がまだ数件残っている。
さて、少しだけ事件・事故のことに触れておこう。
今朝の最大の事件は無免許の未成年が運転する自動車が、登校中の小学生の列に突っ込んで、大人一人と子供一人を死なせてしまったこと。特に大人は妊婦で、お腹にいた胎児も助からなかった。悲惨な結末である。
運転していたみ青年はこれで一生を棒に振った。少なくとも少年院行きは確実で、かつ遺族あるいはけが人から賠償を求められることは必至である。だから交通事故、しかも言い逃れのきかない過失は悲惨である。逃げ道はまったくない。一生かかって償いをせねばならず、かつ本人は猛烈なストレスにさいなまれるだろう。残酷だがそれだけの責任を負った。もちろん遺族もこれまた慰めようがない。
話は変わって山口県での工場爆発。
若者一人が亡くなった。揮発性の製品を作っていたようだから、引火したらひとたまりもない。かなり大規模な爆発だったようで、ガラスが割れるどころか、シャッターがゆがんだ例もあるようだから、いかに大きかったがわかる。
労災死亡事故はなかなか減らない。最近マスコミが大きく取り上げたものでも、2月の岡山県水島の海底トンネル崩落で死者・行方不明5人、茨城県鹿島の工場火災で2人死亡がある。
労災死亡事故が最も多いのが建設業、次いで製造業である。原因別では転落・墜落。お分かりのように建設業の事故の多さが影響している。次に多いのが交通事故。こちらは運輸業における件数の多さが関与してる。
ところで爆発事故は統計的には目立たない。確かに件数的には少ない。だが起こると危険度は高く、起こってしまうと死亡者は少なくない。それだけ爆発は恐ろしいということだ。
誰しも好きで事故を起こしているわけではない。それでいても人間は時として間違いを起こす。だからこそ事故を起こさないための仕掛け「フールプルーフ」が必要である。

2012.04.22:

深夜からずっと小雨(近畿南部では大雨らしい)が続いている。幸いにして我が家では寝る前に洗濯物を室内に入れておいたので濡れることはなかった。
さて、以前紹介したことがあるMarineTraffic.comを使って、仕事で船積する貨物船のトラッキングを毎日自宅でも見ていたが、昨日朝それが途切れた。理由は連休明けまでブッキングがひとつもないためで、間が開くのは珍しい。
5月の船積は、まだ船が決まっていないものの2回が予定されている。但しもう2〜3回プラスされるはずなのだが、例のラテン某国のデタラメの仕事のせいでいつまでたっても船積できないのである。
実はそのことで工場サイドが困っている。本来なら工場から出荷しているはずの貨物が出ないので梱包が敷地を占拠してしまい、後から作った機械を分解して梱包詰めするスペースがなくなったのである。要するに「糞詰まり」を起こした。
先週末営業担当から「先のものに加えて後から作った機械も一緒に送ったらどうか」との話が来たので、貨物が滞留している事実を伝えて丁重に断った。彼は工場が忙しいことはある程度知っていたが、船積の際は運びやすくするためにいくつかの部分に分解して、それが意外とスペースを食うということまで想像できなかったようである。
彼は不満そうだったが、「客がズルズルと決断を延ばすからそうなる」と尻を叩くようアドバスしておいた。

2012.04.20:

石原東京都知事が突如として妙なことを言い出した。都の予算を使って尖閣諸島の土地を買うというのである。
ニュースでそのことを知った瞬間、私は「アンタ、頭大丈夫?」と思ってしまった。
外交交渉で粘り強い努力がいる話を、ヤクザの出入りよろしく切り込み隊長気取りで中国にけんかを売るつもりらしい。
しかも土地を買う金は彼個人の所有ではなく、都民が払った貴重な税金である。知事の個人的信条のために税金を使うなどもってのほかである。また国がやるべき外交交渉を、それも相手の気持ちを逆なでするような行為で置き換えることは出来ない。
意味のないスタンドプレーによって外交が動くことはない。

2012.04.19:

桜の花もかなり散って、その下から若葉が見えてきた。それと入れ替わるように今度はクスノキの古い葉が落ちて緑の若葉が生えてきている。しかし秋の紅葉とは違ってクスノキの落葉は汚い。
また、ツツジの花が咲き始める。そして5月になれば山は新緑に包まれるのである。
さて、3月末に作り損ねた機械部品についての結論が出た。
客は一部の寸法が短くなったものでもいいから使えるようにして納入すべしとの指示である。但し品質は低下しているからその分の値引をせよということで、営業はそれをやむなく呑んだ。
こういう「価値の低下」による値引はある程度認められている。下請法でも、不良品を受け入れる代わりとして正当な価値の低下分を補償させることができるとしている。
しかし後味の悪い決着であることには変わりない。そもそも昔に比べてものづくりの質が目に見えて低下している。ひと頃はメイドインジャパンの品質の良さは世界一だった。あるジョークで、アメリカから日本の会社に注文して「不良品はx%以下のこと」との条件を付けたら、「不良品の作り方を教えてください」という質問が来た、というのがあったくらいだ。
やはり賃金の安い労働力で無責任な仕事をさせたら、「安かろう悪かろう」となって跳ね返ってくる。

2012.04.18:

安保理議長声明と北朝鮮の無反省を受けて、アメリカも正式に米朝合意の破棄を通告した。
中国が賛成に回ったことから、アメリカとしてはもはや躊躇する理由はない。中国もこれ以上北朝鮮をかばう理由はなくなったし、逆にいつまでもかばうと自身が非難を浴びることになるという読みがあったと思う。
北朝鮮にとって、米朝合意は食料援助を引き出すと同時にミサイル発射も可能にする一石二鳥の作戦だったのだろうが、国際社会はそう甘くない。昨日書いたように、過去の安保理決議は明らかに「人工衛星」を認めていないし、またこれまでの決議が「アメリカ主導によるもの」などという勝手読みを許さない国際情勢なのである。そのあたりに民主主義の経験が希薄な北朝鮮「第三王朝」の弱点が見える。
それに比してイランの場合は、核開発に対する国民の支持が一定程度ある。政治家よりも宗教指導者が牛耳る社会とは言え、反政府運動も一定程度許されている。よって他国がイラン国民全体を敵に回すような発言はできないのである。
それにしても四面楚歌の北朝鮮は一体どこに行くのか?

2012.04.17:

国連安保理が北朝鮮非難の議長声明を全会一致で採択した。
決議ではないから加盟国に対する何らかの強制力はないのだが、中国も賛成したからその影響は小さくない。これに対して北朝鮮があれこれコメントしているが、説得力は全くない。もしこの状態で北朝鮮が、懸念されている核実験を行うのならば、もはや世界は誰も擁護する国はなくなるだろうし、何らかの制裁が決議されるかもしれない。
議長声明では、マスコミがあまり取り上げない「衛星発射」という北朝鮮の屁理屈に対する明確な安保理決議を根拠にして非難している。それは内容はどうあれ、ミサイル発射技術を応用したすべての行為を禁止した2006年の決議である。
これによって北朝鮮は言い訳ができないはずだが、日本のマスコミはその点を明確に指摘しないから「衛星と言いつつ実はミサイルだ」という変な論調で書く。
何か遠慮すべき理由があるのだろうか?

2012.04.16:

今年に入って受注が続いていることは年始にも書いたが、その傾向はずっと続いている。個々の金額はそれほど大きくないのだが、とにかく数だけはやたら多い。
暇で仕方がないよりも仕事があることの方が気が楽なのだが、時としてとんでもないことが起こる。
例によって営業のTが大ボケをかました。
きっかけは、客先が納期が違うもの2つをまとめて1本の注文書を切ったこと。しかもそれぞれ次期決算前と後に分かれているので、Tはそれに会わせてジョブ番号を2つに分けて登録。ここまでは良かったがその時に信じられないことを起こした。
ジョブ番号登録に添付する客先注文書はどちらも表紙だけの同じもので、両方の総額しか書いていなかった。明細がないためにどの部品がどのジョブ番号に属するのかがわかるリストが付いていない。もう小学生以下の仕事である。
それで私は「お前はアホか」という趣旨のメールを書いたら、今度は明細リストが送られてきた。しかしよく見ると、Tが作った各ジョブ番号の明細金額合計とジョブ番号の登録受注金額が合わない。早い話が明細リストに対応するジョブ番号を逆にしていたのである。これではもう幼稚園以下。
普通の人間ならば失敗を指摘されたらチェックは慎重になるもの。それが改善されないTは病的なのかもしれない。
心理学者のフロイトは緊張すればするほど失敗が繰り返されやすいことを指摘しているが、失敗の繰り返しに時間的間隔が空いていないTの性格はやはりどこか変に感じる。

2012.04.15:

今日は客船「タイタニック号」が沈没してから100年目にあたる。
厳密には14日の深夜氷山に衝突、浸水が始まって翌15日未明に沈没である。
約1500名の乗客・乗員が犠牲になった。直接の事故原因は氷山に近づきすぎて水面下の氷山と衝突、船体に穴が開いたことにある。しかし犠牲者が多く出たことには、船体の防水隔壁が今のように上甲板までなく、浸水した水が隔壁を乗り越えて次々と次の区画へ浸水したこと、救命ボートが定員の数には足らず、かつ乗員の避難誘導も不十分だったことなどが指摘されている。
この事故をきっかけに国際的な安全・救命の基準(通称SOLAS)が定められたりと、海難事故に対する対策強化が進んだ。
また、この事故では船底に近い劣悪な乗り心地の3等船室の乗客(主に貧しい移民)が多く犠牲になった。そのあたりのいきさつは映画「タイタニック」に詳しい。
当時はまだ民主主義の徹底、弱者保護の考え方が弱く、資本家の金儲けが優先されても仕方がないという傾向が強かったために生まれた多数の犠牲者だったとも言える。
振り返って今の日本、民主党政権は消費税増税で弱い者いじめを進めようとている。時代を「タイタニック」事故のような100年前に戻してはならない。

2012.04.13:

北朝鮮のロケット発射は結局「線香花火」のごとく、途中で爆発してバラバラになり、洋上に落ちた。北朝鮮も妙な言い訳をしつつも失敗を認めた。だが、今回の打ち上げの最大の問題は、成功しようがしまいが打ち上げたことそのものが国連決議違反になること。
マスコミは政府の対応が遅いだとか騒いでいるようだが、自衛隊がミサイルの識別能力がわかる情報を正直に喋るわけがない。それよりも日本政府が北朝鮮との独自の外交ルートを待たず、ロケット発射をやめさせる有効な外交手段を持っていないことをもっと指摘すべきだった。
さて、ロケット発射の影であまり大きく取り上げられなかったのが京都での自動車事故。
軽ワゴン車による交通事故で、運転手も含めて8人死亡というのは異常に思う。赤信号を無視して横断歩道を歩いていた人の中にスピードを落とさず突っ込んでいる理由が釈然としない。そして話を複雑にしているのが、死んだ運転手がてんかん患者だったこと。
てんかん発作が起こっている場合、発作の大小に関係なく筋肉のコントロールは失われているはずで、ハンドルやアクセルの操作能力は一瞬失われるはず。患者でなければタクシーに追突した後の逆上ということで説明が可能だが、それがはっきりしなくなる。
しかし最も問題なのはてんかん患者が自動車免許を持つことについての、誤解に基づく偏見が解決の方向を妨げること。
てんかんというと、多くの人は「泡を吹いて倒れる恐ろしい病気」というイメージを持つ。糖尿病患者のインシュリン注射は腕にすると思っている人が圧倒的に多い(今はへその周囲の皮下脂肪)ことと同じである。
実際は、泡を吹いて倒れる、正確には「大発作」といわれる症状を示す人だけではない。意識を失わないなどの例もある。また、大発作は時間に関係なしに、またしょっちゅう起こるわけではない。ところが偏見に基づいた人は「そんな突然倒れるような人間に免許を持たせるなどもってのほか」という意見を持ちやすい。
運転免許については昔は全面禁止だった。しかし2002年からは運転に支障が出ない例については医師の診断書の提出で可能となった。そのことは免許には記載されない。ところが患者の側も偏見によって就職できないことを恐れて患者であることを申告しないことが多い。
今回の京都の事故の場合、医者も家族も運転しないことを勧告したのに運転手は無視した。以前もてんかん患者による交通事故があったことから、てんかん学会などが法律の見直しを始めている、その矢先の事故である。
よっててんかん患者の免許取得については医学的観点から、事故原因の究明と共に事実に基づいた正確な議論が必要である。
実を言うと、私の元ヨメはてんかん患者である。薬を常用しているため発作はまず起こらない。ごく稀に昼寝をした後起き上がった瞬間に呼吸が一瞬止まる症状はあった。一度だけ、薬の服用を飛ばしたために自宅で大発作を起こしたことがある。ほんの1分程度だったが、瞳孔散大、呼吸停止を起こしたために死んだかと一瞬勘違いした。
てんかん患者として有名なのは、大江健三郎氏の子息、大江光氏であるが、他にも陸上の金メダリストジョイナー選手などがいる。
てんかんで必要なのは正しい知識と治療、それ以外には何もない。

2012.04.12:

昨日発生したインドネシアでの地震、幸いにして「横ズレ」だったために津波は大したことがなかった。
ウチの会社でも何人かがインドネシアに出張していたが、全員無事を確認。そもそも震源地はインド洋で、出張していたのはスマトラ島頭部やジャカルタ(ジャワ島)近辺だったから、心配するほどのことはなかった。
とはいえ、スマトラ島は過去に巨大津波に襲われたし、日本人にとっては1年前のことが記憶に新しいから、神経質になるのはやむを得ない。
こうやって数々の天変地異を見ていると、生物同様に地球=大地も「生きてる」ことが良くわかる。

2012.04.11:

いよいよ明日は北朝鮮から「衛星」が打ち上げられるようだ。「三代目組長」が「第一書記」に就任し、その記念のつもりらしい。しかも「総書記」は永久欠番である。
これだけお膳立てしたのだから「衛星」なる盛大な打ち上げ花火を上げない手はない。但し観客は何も知らされていない国民だけで、他国はすべて眉をひそめている。
しかし不思議なのは中国の態度。ここまでデタラメをやっている隣国に対して国交断絶を示唆するなど、少しはお灸をすえてもいいのだが、そのようなそぶりは全くない。
戦前は抗日で利益が一致し、朝鮮戦争でも反米で北朝鮮を支援してきた関係だが、今や時代も変わって中国が得る経済的利益は何もないはず。唯一あるとすれば対北朝鮮の窓口としての自己満足が得られるくらいなのではないか。
それはともかく、もし明日に「衛星」が打ち上げられたら国連も何らかの動きをするだろう。打ち上げに失敗するか、成功するかは関係ない。国連決議に違反したかどうかが問題なのである。

2012.04.10:

今日もポカポカ陽気。しかし私は朝から頭に血が昇るような話を営業から聞いて悶絶しそうになった。
明日通関、明後日積込の貨物について、客から「延期してくれ」との話が持ち上がったのである。
関係先には船積の準備をしてもらっていたから、愕然たる思いである。最終結論は客側の夜が明ける日本の夕方まで持ち越しとなったが、結局キャンセルの結論。
客先は以前紹介したことのあるラテン系某国。とにかく当初からの契約条件を守らず、ことごとく予定を狂わしてきたが、最後まで他人に迷惑をかける困り者である。今回も、こちらで作った品物を本国ではなく、加工を委託している第三国の会社の品物と合体させる話だったのだが、委託先との契約条件でもめたらしく、送るわけにはいかなくなったとのこと。
そもそもこちらで作った品物は既に1ヶ月前に完成しているのだから、船積までに解決させるべきだったのだが、契約などどこ吹く風でやってきたのだろう。ラテン系の能天気は他人に迷惑がかかることを頓着しない。
ということで、最終結論が出たのは日が暮れてから。慌てて関係先に謝罪と船積中止を連絡。よって今日は残業となって帰りに外食。
心底疲れた。

2012.04.09:

急に気温が上がって、神戸の最高気温は18度。私も遂にパッチを脱いだ。
週が明けて再び仕事はドタバタ。
今日は特に先週末に出た船の船荷証券(B/L)の回収。しかしその文言をめぐって合弁会社があれこれ指示をしたために原稿を何度も書き直すことになり、乙仲との間に入っている私はメール合戦の嵐。幸いにして合弁側の担当者は反応が早いので助かった。
ということで午前中はこの話だけで終り。
午後はこれまた先週に書いた素人担当者の尻拭い。
それで商社の担当者(私より一枚上手のベテラン女性)と協力しながらとにかく問題は解決。上司には再び「担当者を何とか教育してくれ」と言ったら、「お前が教育してくれ」と言い出す始末。嗚呼。

2012.04.08:

今日は少し気温が低くて日陰では少し寒かった。でも桜は満開で、絶好の花見日和。もっとも我が家は男2人のため、桜の下で酒を楽しむような柄ではない。よって花見はパス。
北朝鮮は予定通り「衛星」発射に向かって突き進んでいるようだ。国際的な批判の声を無視してでも強行することは無用な混乱を招くだけで、これを口実に日米は軍事行動を合理化している。
アメリカ側の具体的行動は聞こえてこないが何らかの準備をしているだろうし、日本は自衛隊が迎撃ミサイルの配備を堂々と公表している。要するに訓練をするには格好の材料なのである。ちょうど米軍が「トモダチ作戦」で震災を利用しての核兵器の訓練を兼ねていたのと同じである。
世界的な民主化の流れは「アラブの春」に続いてミャンマーでの民主派の勝利と止まることがない。シリアもいずれ政府による弾圧が止むことはほぼ間違いないだろうし、そうすると北朝鮮がますます孤立する立場に追い込まれる。
今の北朝鮮には国際ルールをを守り、民主化する以外に解決の道はない。

2012.04.07:

野田内閣は原発再稼動に固執し、「暫定基準」なるものをわずか3日で作り、それをテコにしようという意図である。
明らかに屁理屈の塊で、見苦しい態度である。
冷却水を切らさないために非常電源を確保していること、などというのは既にやっていることであり、目新しいものではない。しかし他に列挙している対策は時間がかかるものもあるのだが、期限を定めていないばかりか計画を出したらそれでOKということで、これでは100年先に完成する工程表を作っても文句は言えないということになってしまう。
しかしもっと問題なのは、3日間で作ったこの「暫定基準」は「安全神話」を振りまいたことに重要な役割を担った安全保安院であり、かつ本来なら3月末で消滅するはずの最も信頼性に欠ける組織である。
こんなものを再稼動の理由にする神経には、多くの識者や自治体からも疑問の声が上がっている。しかも地元自治体の同意も不要な方向というニュアンスを持たせて発言していることには、正常な判断力があるのかが疑われる。
海外から見たら、日本は異常な国と思われても仕方がない。
ここまで原発再稼動に固執する根源には「原子力ムラ」と呼ばれる、三菱とか東芝に代表される大企業の原発ビジネスの擁護を絶対視する思想がある。野田首相は消費税増税にも見られるように、徹底して財界・大企業を守る立場で行動している。周辺からは「原理主義者」とも呼ばれている。つまり一旦権力者に選ばれたらすべてにおいて自分の思いのまま権力をふるうことができるという考えである。ハシズムも同様である。
こういう考え方の根源には、野田首相の育ちも関連するだろう。彼は千葉県船橋市で生まれ、大学を卒業後そのまま松下政経塾に入った。そしてスポンサーを得ながら国政に進出している。そこには地元民との接点もなく、専らいかにして財界・大企業中心の政治を進めるかということに力点を置いて行動し、国民の声を聞くよりもいかにして国民を思いのままに動かすかということを重視する思想に満ちている。
彼がどう思おうとも、大多数の国民がノーと言うことに逆らえば必ずや失敗する。それが民主主義であり、ハシズムのように民主主義をも敵視するならば、必ずや歴史はその審判を下すだろう。

2012.04.06:

今日もまたドタバタ。特に昨日の続きで船積書類の完成に必死。しかも乙仲からは催促の電話まで入った。
聞いてみると、問題の機械は私が以前いた工場で作られ、それを神戸港まで艀で運ぶ(巨大サイズのため道路を走れない)のだが、通関は来週早々のため船積書類がすぐに欲しいということであった。
よって昼までは他の作業をほったらかしにして神経を集中、何とか完成にこぎつけたのである。
今回の「事件」で思い知らされたのは、本来の担当者が何も知らずに輸出の仕事をやっていること。上司にはそっとささやいたが、一から教えないと使い物にならない。このまま担当していたらいずれ悲惨な失敗をする可能性大である。

2012.04.05:

今日は丸一日ドタバタ。私自身の細かい仕事があれこれあったが、午後は担当外の機械の船積書類の手伝いを頼まれ、中途半端な出来上がりの書類の全面見直し。
その機械、国内はほぼ飽和状態で輸出に力を入れているのだが、本来の担当2名はいずれも英語が苦手で船積書類の見方、作り方が得意でない。以前はベテランがいたのだが組織再編のあおりで異動してしまい、明らかな人材不足。ということで上司から助っ人を頼まれたのである。
船積書類で一番肝心なのは直接の契約者、すなわちどこの国の誰が輸出して、どこの国の誰が貨物を受け取るかであることと、信用状か現金払いか、そして運賃は誰が支払うかである。この違いは大きくて、誰がどんな書類を書くべきなのか、その種類も内容も大きく変わるのである。
これがわからないとどうしようもないのだが、本来の担当に聞いても答えはしどろもどろ。問い詰めてやっと理解できるまで半日近く費やした。
話は変わるが、英語が得意でない人の傾向として訳語を原文に添え書きしてるのを良く見る。しかしこれは英語を覚える力にはならない。私でもわからない単語を辞書で引くことがあるが、絶対に訳は書かない。身に付かないからである。加えて、文章の流れから違う日本語の意味に解釈できることもある。
英文に限らず物事を覚えるには自ら失敗を何度も繰り返しながら体で覚えるもの。側にいつも手本があると身に付かない。

2012.04.04:

昨日の嵐は去って快晴の一日。もっとも強い風はまだ残っていた。それだけ低気圧が発達しているということだが、一方で東北、北海道は大荒れ。大きな被害が出ないことを祈る。
先月末に書いた部品の失敗作、善後策を探りに営業と設計が明日客先を訪ねる。
作り損ねた部品に一部手を加えて何とか機械は動けるようにするか、元通りの寸法のものを再製作するかが決まるだろう。
どちらになるにせよ、その費用は下請加工メーカーの自腹となる。メーカーの営業マンは極めてあっけらかんとしていて、「どちらでもやらせてもらいます」と、自社の責任を認めている。彼の態度の原因はもちろん自分には責任がなく、NCマシンのプログラマーのミスがすべてだからである。ただ、被害は少なくなる方がいいとは言っていた。確かに中小企業に数百万円の丸損はこたえるだろう。

2012.04.03:

天気予報通り、今日の日中は大荒れの天気。特に午後1時から2時頃にかけては一歩先が見えないほどの風雨。そしてその後は、晴れていながらもさらに強い風が吹いて、JRなどは遂に止まってしまった。
会社のビルの窓からは港が見えるのだが、防波堤を越える白い波飛沫が夕方までも続いていた。しかも窓ガラスは強い雨が高圧洗浄水のような働きをして汚れはきれいに取れ、外の景色はくっきりと見えていた。
一昔前、「ダウンバースト」と呼ばれる停電が起こるほどのものすごい暴風雨に見舞われたことがあったが、今回は短時間でそれに匹敵するくらいの短時間の荒天だった。

2012.04.02:

ミャンマーでは議会の補欠選挙が行われ、スーチーさんが率いる政党が圧勝したと思われる。ただ、政府からは正式な開票結果が出ていないのが気になる。可能性は低いだろうが、もし政府が工作をすれば大混乱になるだろう。その昔、フィリピンでマルコス政権が倒れたときも、票のすり替えや政府の選管が票数を捏造したりしていたので、結局民間の集計団体が「アキノ勝利」を宣言することになったのである。
北朝鮮は相変わらず「衛星」発射に固執しているようだ。何となく、発射の「成功」を成果にして金正恩「第3代皇帝」が総書記に就任するシナリオが描かれている気がする。
しかしアメリカのみならず、今回は中国も苦虫を噛んでいるようで、ぎりぎりまで水面下の交渉が続くことだろう。但し日本はもちろんお呼びはかからない。
一方、日本では消費税問題と、その影に隠れてるハシズム問題が焦点。
亀井代表の政権離脱発言で国民新党は股裂き状態。また民主党からも造反組が出て混沌としている。国民世論も過半数を超える増税反対が出ていて、野田内閣は混迷。ただ、自民党も解散を条件に法案賛成という取引をしようという動きも見え隠れするので、目が離せない。
そして大阪では、維新の会が問題にした組合の市長選関与の名簿が捏造とわかって、橋本市長の責任問題が問われている。市長本人はとぼけているが、偽物を見抜けなかったことの責任は免れないはず。
しかし彼は新入職員を前に「君が代」を歌えと強制する訓示を行ったりと、戦前のファシズムへの回帰に固執している。
こうした歴史の逆行が時折目に付くが、人類はやがて民主主義の何たるかを自覚し、やがて自ら軌道修正していくだろう。

2012.04.01:

今日から4月。
ふと気付いたのは近所の桜が開花していること。確かに朝の冷え込みはほぼなくなった。よって今週中にはファンヒーターを片付けることになるだろう。
ただ、昨日突風が吹いたように、天候はまだ不安定。実は昨日の風の中を歩いていて、百円ショップの安物傘がバキッという音と共に一瞬で折れてしまった。