悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
15.11
2015.11.30:
夕食のメニューを考えるのに悩ましいときがある。
実は元ヨメと実際に離婚する数年前から別居を始めて今年で10年になるのだが、その時以来夕食のメニューはすべてファイルにしてある。
最初は1週間分くらいまとめて予定を立てていたが、このごろは数日前がいいところ。前もって計画を立てておくと、週末の買物のときに材料を買う目安になるので便利だが、時として気が変わったり、残業で惣菜や弁当を買うと予定が狂うのでいやになることがある。そのためにあまり先まで決めないことにした。
肉類のローテーションは牛・豚・鶏・魚が中心。時として餃子やベーコンが入る。
毎日欠かさないようにしているのが豆類(豆腐・納豆)と野菜。野菜は1日350gがよいと言われるが、私は計算したことはないがもっと食べているはず。何しろ野菜の煮付けは毎日てんこ盛りを作る。生野菜はキャベツとトマトくらい。
これで肉類・野菜・豆類が毎日摂れるから糖尿病の食事としてはベスト。ご飯は茶碗に一杯、半合である。
以上の材料でメニューを毎日変えていけばいいので極端に悩むことはない。但し、専業主婦が陥るように「もうメニューを考えることさえいや」という嫌悪感にさいなまれることもまれにある。
さて、ついでだから朝食のメニュー。
こちらはワンパターン。ミルクコーヒー、トースト、ベーコンエッグ、ヨーグルト、バナナ、これだけである。野菜はなし。理由は調理が面倒だから。
朝に野菜を摂るべしというが、別に力が出ないとか、元気がないとかいう感じはないので気にしていない。バナナで充分、というのが我流の解釈である。
2015.11.29:
昼食の話。
休日の昼は即席ラーメンが多い。時には巻寿司とかサンドイッチと目先を変えることもあるが、基本はラーメン。但し私はノンフライ麺を選ぶ。カロリーが低いからである。味はフライ麺に比べてコクがない。しかし定食を自分で作るのは面倒なので、勢いカロリーが相対的に高くなる麺類となる。
会社では専ら魚定食。定食には肉系と魚系と2種類あるが、カロリーの低い魚を選ぶことになる。ご飯は小椀の半分だけしか食べない。
但し注意を要するのは魚でもフライのとき。フライは油を食べているのと同等である。よってそのときは丼かカレーを選んでご飯はほとんど食べない。これだとカロリーは低くて済む。
社員の多くは肉系、麺類の人気が高い。ただ、魚定食でもフライは行列になることが多い。揚げ物は若者が好むのである。
私にとって注射による薬物療法と、食事療法は糖尿病対策の2本柱である。
2015.11.28:
寒くてたまらない。鼻水も止まらない。遂にファンヒーターを出してきた。
足のほうはわずかずつだが回復しつつある。最近は週末に半時間から1時間ウォーキングをしている。もっとも荷物を抱えて歩くと足が痛い。それでも週末の買物をやめるわけにはいかないから悩ましいところ。そこのところの兼ね合いが難しい。
2015.11.27:
今朝は真冬並みの冷え込みで、朝の出勤時、会社の手前の猛烈なビル風で耳が痛くなった。そろそろファンヒーターの出番かどうか、見極める必要がある。
昨日の話を少し引っ張る。
「祈祷師」と死んだ子供の両親の接点について不思議に思っていたが、どうやら顔見知りだった模様である。両親にすれば藁にもすがる思いだったかも知れぬ。子供が注射をいやがっていたようだから。
しかし逆に「祈祷師」にとっては「飛んで火にいる夏の虫」。金を巻き上げるには格好の餌食だっただろう。だが彼は糖尿病を甘く見ていたとしか思えない。一応両親から注射のことを聞かされていたようだが、まさか死ぬとは考えておらず、金を巻き上げることに集中していたと思われる。
だが彼の容疑は殺人罪である。死ぬことが予想できたというのが警察の見方。またたとえ予想しなかったとしても注射を長期間やめればどういう結果になるかをある程度予想できたとする「未必の故意」に問われることになるだろう。
一方で、両親に対しては「保護責任者遺棄致死」で送検される可能性がある。こちらは「祈祷師」以上に注射をやめればどうなるかを知っていたと思われるからだ。だが彼らはどこで思考回路が狂ったのか、人を救った実績もない「祈祷師」に子供をゆだねてしまったのである。いくら子供がぐずったとしても、命に関わる話だとして子供を説得するべきだった。
しかし若い両親は選択を誤り、重い十字架を背負う羽目になったのである。不幸としか言いようがない。
2015.11.26:
糖尿病患者にとっておぞましいニュースが流れた。
自称「祈祷師」と称する男が小学生にインシュリン注射をさせず、死なせてしまったのである。もちろん警察は殺人容疑で「祈祷師」を逮捕した。
小学生はインスリンがまったく出ない典型的なI型糖尿病。注射なしでは生きていけないタイプである。これを禁止して「おまじない」をしたら間違いなく高血糖で死ぬ。高血糖が続くと血液が酸性に傾き、臓器を痛め、最悪意識障害を起こして昏睡に至り、さらに放置すれば死ぬのである。
恐らく両親は病院でインスリン注射の重要性を聞かされたはずで、それを学校にも伝えていたようだ。
ところがそのうちに両親から「注射は不要」と言われ、学校は何もしなくなった。一方で子供は「インスリンは毒だ」などと注射を禁止して祈祷やハンバーガーを食べるように指導されるなど、大人の患者なら信じがたい食生活を強いられたのである。
これが殺人でなくて何であろうか。
それにしても不思議なのは、両親が「祈祷師」に数百万円の謝礼を支払っていたこと。何が彼らを無謀な行為に走らせたのか、これからの捜査を待つしかないが、どこかで思考のタガが外れてしまったのだろう。
とにかく糖尿病患者にとって「祈祷師」を殺してやりたいくらいの心境である。
2015.11.25:
11日に書いた不合格の鋳物の件、その後2度目も失敗してやっと「三度目の正直」となった。わずかだがかすかな傷があるが、そこは埋めて何とか完成した。
メーカー曰く、成分の関係で泡になりやすく、「湯」を流し込むときの工夫で改善したと。但しどのようにしたかは教えてもらえなかった。
それにしても船積み期限までの時間はぎりぎり。これから鋳物の機械加工部分を仕上げて来週に梱包工場に持ち込み、すぐに船の予約をかけて放り出す。
実はアフリカ行きなのであるが、船は週1便だからこれもぎりぎり。しかもコンテナへの混載サービスがなければ高くついても1本貸切になる。まさに綱渡りである。とにかく無事に乗り切れるか、神経戦が続く。
2015.11.24:
風邪薬が効いてきて、少しは楽になった。本日から出勤でも体に力が入らないということはなかった。
さて、パリのテロ事件をきっかけに日本でも非常事態宣言ができるようにせよ、という声がアベットラー軍団を中心に出ている。
現憲法には戒厳令のような条文がない。これは戦争放棄の観点から戦闘になるような事態を想定していないからである。
だが戦争をしたいがために改憲を目論むアベットラー軍団にとっては、戒厳令が必須なのである。戦争法を成立させたからにはなおさらである。
しかも彼らは単に戦争状態に備えるだけでなく、国民の権利を制限し、政府の命令で戦闘に参加させることを義務化するつもりである。これによって平和憲法は死滅する。9条ももちろん実質的廃止にするのである。
しかし戦争がいつでも可能な社会とは何だろうか?
人々が平和に暮らすことを望まず、いつでもテロや戦争になることを前提としている社会にどんな希望があるというのか?
2015.11.23:
アベットラーが19日、マニラでオバマ米大統領に対して「南シナ海への自衛隊の派遣を検討する」と述べたことが問題になっている。
22日には慌てて「現時点で自衛隊は南シナ海で常時、継続的な警戒監視活動は行っておらず、具体的な計画も有していない」と否定したが、どちらが本音かと言えばもちろん前者だろう。記者団に嘘をつくことは平気だが、オバマ大統領に嘘をつくことは後で間違いなく問題になるからである。
それとアベットラーはここしばらく外遊三昧である。野党が憲法に基づく国会開催を求めたのに対して、開始期限が定められていない条文の抜け道を利用し、かつ「外交で忙しい」という理屈を正当化するためであることは明らか。
そして国外では国会・国民への説明も行っていないTPPの大筋合意を宣伝しまくっているのである。正月明けの4日から国会開催することで批判をかわすつもりだが、国民は彼の狡猾さを見抜いている。
2015.11.22:
金、土と風邪のため不調で日記を休んだ。
熱は出なかったが、喉から気管にかけて痛みがひどく、咳き込んでいた。以前からあるアレルギー性鼻炎で花の奥から喉へと鼻水が年中流れているのだが、時として気管にまで達して炎症を起こすのである。40過ぎに喘息を患ってからの癖である。
土曜日に糖尿病の定期通院があったので、ついでに風邪薬を貰ってきた。おかげで少しは楽になった。
さて、ニュースが入ってきた。
大阪知事、大阪市長のダブル選挙で双方とも維新の候補が当確になった。
残念だがそれは有権者の選択だからコメントの余地はない。ただ、これを機会に府政・市政の右傾化が強まることを恐れる。アベットラーのような強権政治が横行すれば、大阪の町は勢いを失うだろう。
2015.11.19:
足の傷が完治した。昨夜から軟膏を塗るのもやめた。
治るまで約2週間、非常に遅い。やはり年齢と糖尿病のせいである。年を取ると新陳代謝が悪くなるし、糖尿病では血液の糖分が多めだから細菌にたっぷり栄養を与えるためである。
特に手や足のつま先は要注意。毛細血管への血液の流れが悪いので、傷の回復はなおさら遅くなり、最悪壊死することもある。
年を取ることでさらに問題になるのは末梢神経が鈍くなること。このために湯たんぽや電気あんかで低温やけどをする人が増える。神経が鈍感になるので痛みを感じなくなるのである。私は今のところ問題ないが、ごくまれに炊事でやけどをしたときに気づくのがわずかに遅れて軽い水ぶくれになったことがある。息子はやけど以前に「熱っ!」となって手を引っ込めるのでまずやけどになることはない。私の場合は熱い鍋を持っても平気である。若い頃は熱くて持てなかったものが今は持てる。これは若い頃の自分と比較して気付いた。
年を取ってあらゆる能力は落ちる。だが不思議なもので、経験豊富になっているから危険の予知能力は高くなる。例えば、若者がスマホ歩きで線路に転落するような真似は年寄りは絶対にやらない。
2015.11.18:
会社でやっとIE11が解禁になった。
何をいまさらと思われるかもしれないが、大量の業務アプリをIE11対応にするのにものすごく時間がかかったのである。同時にそれはあまりにもIEに依存したアプリが氾濫している証拠でもある。
昔はVisualBasicなどで作っていたが、今はウェブデータベースの方が開発コストが安い、すなわち賃金の安いプログラマーが競争している環境にあることがIE依存を加速したのである。
私が「のぞみプロジェクト」をやっているときはまだIEに依存していなかったが、その後私が開発の仕事から離れる前にはIE+JavaScriptでの開発が始まっていた。私は将来ひどい目に遭うよと警告したがIT部門は耳を貸さなかった。しかし私の予想は見事当たったのである。
それはともかく、あちこちのウェブページで「バージョンが低い!」と警告が出ることはなくなった。そのことは喜ぶべきことだが、いずれまたIE11も古くなっていくのだろう。
2015.11.17:
フランスがイスラム国に対しての空爆を激化させた。
このような報復は憎しみを増幅させるだけで効果があるとは思えない。むしろ米軍が石油輸送車を攻撃しているほうがよりましである。だからといって戦闘をけしかけるつもりはないが。
イスラム国の問題の根本的解決には、何度も繰り返すが、国際的支援による貧困と差別の体制を改善すること。
それとともに人的、経済的、軍事的な流入を絶つこと、すなわち兵糧作戦が必要である。
特に武器などは一体どこから来るのか?
一説によれば、支配地域で奪ったアメリカ軍、ロシア軍の兵器を持っているとされており、それらを使いこなせる欧米などからの志願兵がいるという。また資金源はこれも支配地域から取れる石油の密売、遺跡の盗掘などでも得ていると言う。
ということであれば、それらの密売組織を根絶やしにする必要がある。特にシリア、イラク、サウジアラビアなどのルートを封鎖しないと効果はない。
人的にはチュニジアなどからの「義勇兵」が多いそうだが、欧米の貧困層に加えて富裕層からも過激思想に同調する人間が入っているらしい。しかし実際にイスラム国の支配地域に入って、あまりのひもじさとか殺人に明け暮れる生活に嫌気が差している例もある。だが逃げようとすれば殺される。にっちもさっちも行かなくなるのである。
しかし最も問題になるのはイスラム国でテロの訓練を受け、自国に帰るテロリストである。今回のパリのテロもフランス在住のイスラム系の家庭に生まれてフランス国籍を取り、過激思想で教育されて戻っていく連中による仕業と見られるフシがある。まるでがん細胞の転移である。
そのうちに日本でもそのような連中が社会の中にもぐりこんでテロのチャンスを窺うことがあるやも知れない。
2015.11.16:
今年7〜9月のGDPが発表されたが、前期比でマイナス0.2%、年換算でマイナス0.8%である。
原因はわずかなプラスだったものの個人消費の低迷と、中国経済減速の影響を受けた設備投資の抑制が主。
新・アベノミクスのGDP600兆円には遠く及ばす、わずかな伸びだが期待できるのは外国人観光客の増加のみである。だが個人が買う金額などは企業が取引する額に比べたら微々たるもの。
日銀が札束を垂れ流しても誰も使わず内部留保で蓄蔵され、そして消費税増税が個人消費が足かせになっていることは明らか。やはり根本的にアベノミクスは失敗なのである。
それをいくら口先でごまかそうとしてもダメである。数字は正直である。
2015.11.15:
今回の事件でイスラム教に対する偏見が一層助長されることを恐れる。
良く「コーランか剣か」という言葉を耳にするが、Wikipediaによればまったくの捏造であるという。イスラム教に敵対する勢力が意図的に流したのだろう。しかし敬虔な大多数のイスラム教徒は「ジハード(聖戦)」などというコーランの教えを捻じ曲げてテロに走る過激派の行動を容認しない。
コーランでは「1人を殺すことは全人類を殺すことだ」と書かれているそうである。テロによって人を殺めることが全世界を敵に回すことになることを予言した言葉である。
「オウム」と同様、宗教の名前を騙って殺人を正当化することは決して許されない。
2015.11.14:
世界中に衝撃が走った。パリでの同時多発テロである。
フランス政府は犯人が「イスラム国」によるものとしている。それにしても襲撃がパリのど真ん中で行われるとは想像できなかった。
私は何度かパリに行ったことがあるが、仕事の関係でオペラ座近辺が多く、犯行場所の雰囲気はまったく知らない。
どのような警備が行われていたのかはわからないが、犯人はやはり警備の盲点を付いたものと思われる。
それにしても最近は世界のあちこちで「イスラム国」あるいはそのシンパが無差別テロを起こすことが目立つ。きっかけは9.11あたりからだろう。加えてアメリカが報復としてアフガン攻撃、イラク戦争を行ったことが話を複雑にしてしまった。その意味でテロ多発の責任は間接的にアメリカにもあるだろう。
今回の事件で多くの犠牲者が出たことには胸が痛む。二度と起こって欲しくない。ただひとつだけ気になるのは、戦争法成立で日本がテロの標的になる確率は確実に高まったことである。現在は具体的な軍事作戦に自衛隊が参加していないが、もしアメリカと一緒になって中近東あたりに派兵したら無縁ではなくなる。そんなことには絶対にしてはならない。
2015.11.13:
7日に書いた傷、やっと痛みは消え、腫れが少し収まってきた。しかしまだ完璧ではない。破れた皮膚の修復が遅く、まだ薄いままで乾いてカサブタにならない。触るとまた破れそうである。
年齢のせいで回復力が落ちていることもあるが、糖尿病のために細菌が居座っている。何しろ血糖値が高いために栄養豊富な血が流れていて細菌が増殖しやすいのである。
歩くことに支障はなくなったが、風呂に入ってもゴシゴシこすることが出来ない。もう少しの辛抱である。
2015.11.12:
厚生労働省の調査で、妊娠した女性に対するいやがらせ、通称「マタハラ」が横行していることがわかった。特に派遣社員については約半数がマタハラを受けていると言う。
最も多いのは男性上司からの「迷惑だ」、「辞めろ」の声である。世間一般でもそういう発想で妊婦を見ている人が少なくない。
妊娠は女性にとって不可避の話。ところが日本の職場では会社側だけにとどまらず、多くの同僚も仕事に穴が開くという視点のみから考える人が多いからマタハラにつながるのである。
解決のためには、妊娠は生物学的なことであるから仕方がないことという意識改革も必要だが、慢性的な人手不足、それによる長時間過密労働の解消が必要だろう。一人がいなくなってたちまち仕事が行き詰るような状態はやはり異常なのである。病気や事故で突然休むのと同じと考えれば諦めもつく。
それと派遣社員に被害が多いのは、それだけ低賃金で過密労働になっていることの現れである。なのにより一層の差別をするのはこれもひどい話。
こんなことではILOが提唱している「ディーセントワーク」(尊厳ある働き方)の日本での実現はまだ遠い。
2015.11.11:
ものづくりの難しさを象徴する話。
昨日のこと、ウチの検査員が九州のとある鋳物工場に出向いて製品検査を行った。ところが表面の傷の有無を調べるための染色検査を行ったところ、表面のいたるところに目に見えない小さな穴がびっしり開いていることがわかった。写真を見たが、まるでコップに入れた炭酸飲料のように小さな泡だらけになっている。
検査員は即座に「不合格」を告げて帰った。
鋳物を作るとよくこのような空気の穴(専門用語で「巣」と言う。大根と同じ表現である)ができる。金属を成型するには鍛造と鋳造の二通りがあり、鍛造は叩いて(村の鍛冶屋と同じ原理)成型するのに対し、鋳造は型の中に溶けた金属(通称「湯」)を流し込む。鍛造では複雑な形は作れないが金属の結晶を滑らすだけなので「巣」はできない。逆に鋳造は色々な形のものを作るのに適しているが、「湯」の回りが悪かったり、空気を巻き込むと「巣」がすぐにできる。
「巣」ができないようにするには「湯」を型に流し込むときの温度、タイミング、冷やす過程での温度管理など熟練を要する。最近はどこの鋳造会社でも「巣」だらけになることが多くなった。やはりベテラン職人が定年で去っていくためと考えられる。
「巣」を補修するには溶接で穴埋めをするのが通例だが、今回は小さな穴が無数に発生していたので補修は不可能と判断し、作り直しにした。船積期限に間に合わなくなるからである。
通常の納期ならば他の仕事を入れながら作るから3ヶ月くらいだが、最製作では他の仕事を放り出して最優先で作らせるためにたったの2週間。メーカーも沽券に関わるからそれでOKした。
2015.11.10:
定年を前にして、「延長戦」の契約書に捺印した。
ウチの会社の場合、ヒラ社員は定年を63歳にしてあり、その後65歳まで再雇用として毎年契約更改する。管理職は60歳定年で65歳まで毎年更改する。この違いは、管理職に対して会社からの契約打ち切りをやりやすくするためである。
さて私の場合、税金とか各種保険はそのまま引き継がれる。退職金はどちらかが契約終了を宣言するまでお預けである。
65歳から先は両者の力関係次第であるが、正社員としてではなく、派遣会社からの派遣契約となる。この場合、圧倒的に会社の力が強いはずだが、昨今は人手不足かつ若手がまだ一人前になっていないので若干売り手市場気味。
余談だが、厄介なのは社内システムのログイン。
メールアドレスはそのまま引き継ぐが、社員番号が変わるのでIDとPWがほとんどやり直しとなる。厄介なことこの上ない。
2015.11.09:
BPOの意見書に対して、政府と自民党が早速「反論」した。
詳細は省くが、無反省と居直りであり、「必要があればまたやる」と懲りない。
しかしBPOの指摘は政府・与党による問題の行為は明らかな圧力である。法によって具体的に見てみよう。
放送法第4条2項には「報道は事実をまげないですること」とあるが、「やらせ」は明らかに違法行為であり議論の余地はない。しかしこのことをもって文書で厳重注意するような内容かどうかは甚だ疑問である。しかも放送免許の許認可権を持つ総務大臣が文書を出しているのだから、相当な権威を持つ。それを他でもないNHKに対して行ったのだから、第3者から見て度を越えた圧力と判断されてもやむを得ない。
さらに放送法第1条2項は「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること」と書いていて、放送者自身の自律によって問題が是正されるべきであると同時に、表現の自由とのバランスを取っているのである。
これを権力者が「是正せよ」とことさら強制するのでは、これも圧力と判断されるのである。
報道の自由は守られるべきだが、問題があれば国民の声を反映しながら、放送者が再発防止をきちんとやることが求められるのである。それは権力者あるいは政権党から強制されるものではない。
やはり政府・自民党による「反論」も、アベットラー極右政権の基本姿勢の何たるかを示すものである。
2015.11.08:
BPOが画期的な意見書を出した。
NHKの「クローズアップ現代」でいわゆる「やらせ」が行われた問題で、「重大な放送倫理違反があった」としている。しかもこの問題を巡って権力に対する痛烈な批判も行っている。
ひとつはこの問題で高市早苗総務相がNHKを厳重注意したこと。放送法では「事実をまげない」とされているが、これはあくまで放送事業者が自律的に行うものであって、事業者を呼んで注意するなどはあってはならないとしている。
同時に、自民党の情報通信戦略調査会がNHKの幹部を呼んだことも、「放送の自由とこれを支える自律に対する政権党による圧力そのものであるから、厳しく非難されるべきである」と批判した。
BPOは指摘していないが、自民党の勉強会で「マスコミを懲らしめる」とかの発言が出たり、「作家」の百田が沖縄の2紙を潰せといったりもしている。
こうした権力による言論弾圧はアベットラー極右政権の基本姿勢に基づくことは明らかで、BPOはこうした動きに釘を刺すものとなった。
2015.11.07:
今月3日に左足小指の水虫が潰れ、大量の水が出てきた。それで水虫の軟膏を塗り、脱脂綿で靴下が汚れないようにしていたが、これが意外な結果を生んだ。
一昨日、脱脂綿を止めていた足の甲側のテープのところの皮膚が崩れてこれも水ぶくれ状態になった。しかもこれが治癒せずに逆に靴と擦れて痛み出したのである。
そして昨日から今朝にかけて痛みはさらに激しく、我慢ができなくなった。とにかく痛くてまともに歩けないのである。遂にはかかりつけの総合病院を訪ねて外科で診療。
外科医曰く、かぶれというよりも靴との擦れが大きくかかわって炎症を起こしているという。何はともあれ化膿止めの軟膏を塗ってもらい、抗生物質の飲み薬を処方してもらって終わり。しかし足は鬱血しているので痛みは完全に引かない。特に少しでも歩くとズキズキする。
とにかく厄介なことになった。
2015.11.05:
先週から雇用に関する統計が厚労省から出されているが、注目すべきは有効求人倍率と就業形態調査。
9月の有効求人倍率についてマスコミが、8月に比べて0.01ポイント上昇の1.24倍になったと手放しで喜んでいる。もちろんアベットラーも得意満面だろう。
しかしこの数値にはマスコミが触れていない数値がある。それは正社員の有効求人倍率で、8月から0.01ポイント上がったものの、9月は0.77倍である。つまり企業側は人手不足に対して非正規を欲しがり、正社員はいらないと考えているということである。だから賃金は上がらない、むしろ実質賃金は下がり続けている事実を裏付けているのである。
こんなことは喜ぶべき話ではない。そもそも個人消費が金持ちを除いて頭打ちでデフレはほとんど回復していないのである。しかも福祉切り下げ、そして悪魔の消費税増税が待ち受けている。不安定雇用と低賃金で庶民の財布の紐は絞られるばかり。だがアベットラーの視点は企業の儲けが第一であって、庶民の生活はまったく眼中にない。「自由な働き方=仕事があるだけましだから我慢しろ」という言葉でごまかすのである。
そして非正規の問題は日を追うごとに悪くなる。
これも厚労省が発表した昨年就業形態調査では、非正規が40.5%に達した。私が耳にした何年か前の統計では非正規が3分の1だったはずである。
最近の新卒の求人でも最初から非正規が当たり前のようになりつつある。若いときから使い捨ての労働条件で働き、結婚もできない、もちろん子供も持てずに、気がついたら50代になっていたというのは悲劇である。実際にそういう人が増えているという。
NHKでやっていたが、生活保護を受けていた老人のところに職をなくした中年の息子が転がり込んできたために生活保護を打ち切られた。就業可能な年齢の親族がいたら生活保護の条件が満たされなくなるのである。
南シナ海に自衛隊を派遣することには熱心だが、庶民の生活が破壊されることは「自己責任」ということらしい。
2015.11.04:
「今日は何の日」というのを調べたら、11月4日はユネスコ憲章記念日だった。憲章が発効した日である。
憲章は有名な言葉で始まる。
戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない。
英文ではこうなっている。
since
wars begin in the minds of men, it is in the minds of men that the defences of
peace must be constructed.
これを読んでいると、アベットラーは「積極的平和主義」の欺瞞的名前でまさに「武器の砦(defences
of
weapon)」を築こうとしていることがわかる。
こういう前提に立つから南京大虐殺も従軍慰安婦も、侵略戦争を正当化するためには邪魔になって仕方がないのである。これはまさにユネスコ憲章を破壊する行為である。
記憶遺産の選定方法に若干の問題があるにせよ、兵糧作戦でユネスコを締め上げるなどもってのほかである。
2015.11.03:
今日は文化の日。戦前の明治節=明治天皇の誕生日でもある。例によって勲章の授与が行われた。
叙勲について少し調べてみたところ、こんなことがわかった。
叙勲の始まりは1875年。戦意高揚を目的としていた。しかし戦後になって軍国主義の排除、民主化の観点から生存者の叙勲は停止された。ところが1964年に当時の自民党政府が復活させたのである。但し戦争は放棄しているから戦意高揚という目的はないが、やはり「お国のため」という傾向は残っている。
選考は内閣の要職が推薦したものを首相が承認する形式を取っているが、一般からも推薦人が名前を挙げて申告すれば対象になるという。これは裏付けがないが、赤十字に500万円寄付すると推薦されるとのこと。
私としては戦前の匂いのする勲章は貰う気がしない。まあ、来ることはまずないだろうが。
2015.11.02:
先月も少しだけ触れたが、杭打ち工事のデータが改ざんされていた問題、どうやら旭化成建材の社内はもとより業界全体に不正がはびこっている事実が明らかになりつつある。
詳しくはマスコミが取り上げているので私の結論だけ書くと、根っこにはデベロッパーによる工期が絶対で、間に合わせるためにデータの辻褄を合わせることが当たり前になっている実態がある。そうなると杭打ちだけでなく、鉄骨、コンクリート打ち、電気、内装など、あらゆる工事で似たような手抜きが存在することが想像できる。
私の関係している仕事でも、ある建設機械の製作で、中国に外注したらボルトの締め付けとか、寸法精度などで手抜きが行われ、現場で据え付けたときに発覚することがあった。もちろん製造部門だけでなく、検査部門も不正に加担するからたちが悪い。
これも納期、しかも短納期で無理矢理受注するしわ寄せが出ている。
最近の日本のものづくりの能力低下には、「国際競争力」と称して短納期・低価格が至上命令となって、それが下請単価の切り下げ、非正規労働者の多用、若者の教育不足と、総合的な問題が噴出していることが原因となっていると思う。
2015.11.01:
最近、自民党などによる言論弾圧と共に、悪質な誹謗中傷が横行している。
SEALDsの主要メンバー奥田愛基氏とその家族に対する殺害予告があったことはマスコミでも取り上げられたが、それ以外でも「SEALDsは共産党の下部組織だ」とか資金は民生同盟、全労連などから出ているなどの卑劣な誹謗中傷が行われている。
しかもそういう根拠のないデマを自民党の幹部職員や、福岡県内の市会議員までもが流している。
こういう連中は戦争法に反対しているさまざまな組織を十把ひとからげにして攻撃し、ダメージを与えることが目的で、裏付けなどは取っていない。ネット右翼のような連中が2CHなどで書いていることを鵜呑みにしているだけである。しかしこれは侮れない。若者の一部にデマを信じている人がいるからである。
そしてもっと恐ろしいことは、これらの脅しに萎縮して、意見を言うこと、あるいは甚だしいのは自治体が戦争反対などの集会の後援をやめたり会場を貸さないという挙に出ていること。これが度重なれば言論の自由は失われる。