悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
99.11
1999.11.30:
最近乗り物の中での携帯電話について「控えめ」にするよう、キャンペーンが張られている。
確かにひと頃と比べると減っているような感じがする。ところが今度は別のものが目立つようになってきた。同じ携帯を使った「iモード」である。
ひたすらディスプレイを見つめながら、キーを押しつづけている。何か数年前の「たまごっち」を思い出した。ただ、一部に音を出しっぱなしにしている人がいて、「ピッピッ」という音が少し耳に付くことがある。
先日はまた変な光景を見た。若い女性だが、満員バスの中で片手で「iモード」ををやりながらもう一方の手には鞄をぶら提げている。つまり、手すりにも吊革にもつかまらずにやっているわけである。当然バスが揺れるたびによろよろして隣の人に寄りかかるわけだが、本人はいたって気にもしない様子。
あ〜あ、またこんなのが増えるのかなあ・・・という思いだった。
1999.11.29:
今日は会社で冷や汗の出るようなトラブルがあった。
仕事でホスト系とサーバー系の2本のシステムを走らせているのだが、先週末にサーバー系のY2Kパッチがアップロードされた。ところが、毎日夜間に自動運転される両者間のデーターコンバートプログラムが働かなかったため、大騒ぎになった。おりしも月末処理のさなかである。慌てた管理者は急遽昼休みを利用してコンバートを手動で実行した(つもりだった)。
ところがあにはからんや、3部門ある内の2部門のデータをコンバートし忘れ、またもやパニックとなった。それで再度夕方4時からシステムを止めてやり直しとなった。
それにしても心臓に悪い出来事だった。頼むから月末にいらんことすなー!
1999.11.28:
NHK大河ドラマ「元禄繚乱」の赤穂浪士討ち入りシーンを見た。実際の彼等の心境はどうだったか、今や知る由もない。しかし、彼等の行動が庶民によって喝采を浴びたのは事実である。とはいえ、まさか400年先までも人気が引き継がれるようになった事を知ったらびっくりするだろう。
これだけの人気の原因がなんであるか、私自身は分析できるほどの材料も知識も持ち合わせてはいない。だが、庶民の心の琴線に触れる何かがあるのは間違いないようだ。さもなくば、彼等の行動は「主君の仇討ちのみに半生を捧げて命を失うという愚かな行動をした人達」として、歴史の単なる特異な出来事として次第に忘れられたであろう。
1999.11.27:
骨折で入院していた母が退院した。たった1ヶ月半でちゃんと歩けるまでに回復した。
杖を持っつようになったが、本当は不要で、万が一のためだけである。80近い年齢から考えると驚異的である。とにかく「1日でも早く家に帰りたい」という一心でリハビリに励んだせいであろう。
1999.11.26:
日本の鉄道のダイヤほど正確なものはない。こういう緻密さについては世界に誇れる。ずっと以前に書いたが、釣銭勘定の早さと並んでピカイチである。
JRの場合、発着の時刻は15秒きざみで管理されている。時刻表には分刻み(かつ分以下は切り捨て)でしか書いていないが、実際に使われている2分目ダイヤにはそれがきちんと表示されている。また、運転士が勤務の時に使う時刻表にはご丁寧にも通過駅の時刻まで入っている。
それに比べて外国の鉄道はしごくのんき、30分位遅れても「遅れています」のアナウンスもない。西欧ではイタリアが遅刻の常習犯でつとに有名である。
一度イタリア人に「30分遅れが常識なら、最初から30分遅れのダイヤにしたら?」と言ったら、「それじゃその時刻からまた30分遅れるよ」と切り返された。
日本の運転士はかくも正確な運転をするために非常に神経を使っている。だから引退すると一気に老け込む人がいると聞く。因果な商売と言うべきか。
1999.11.25:
先月「アメリカは人種のるつぼ」と書いたが、先日それを象徴するような珍事があった。
さるアメリカの会社からこちらの事務所を訪問したいとの申し入れだったが、何分初めて来る場所ゆえ、こちらからホテルまで迎えに行くことになった。
FAXによれば、名前は白人系(厳密に言えばタイガー・ウッズのような例もあるので正確ではないが)に思えたので、ロビーでそれらしき人物が一人でいないか、捜していた。しかし約束の朝8時を過ぎても見つからない。ラフな服装の団体客はいるがビジネスマンらしいのは全くいない。こりゃ困った。
すると15分くらいしてから、いきなりアジア系のオジサンが英語で声をかけてきた。あれ??私は一瞬面食らった。白人と思ったのは完全なこちらの間違いかと・・・
実はそうではなかった。向こうは白人+中国系アメリカ人の2人連れだったのである!
道理で見つからなかったわけだ。向こうは8時前から待っていたらしいのだが、こっちはスーツケースを持った一人の白人だと信じ込んでいたのである。
う〜む、二人連れならそう言わんかい!!
1999.11.24:
最近は仕事が減って少しづつ暇になってきた。しかし、1件あたりの商談がまとまるまでの時間が逆に長くなっているのでそれほど時間を持て余すわけではない。理由は19日の日記にも書いたように契約条件や価格の折り合いがなかなかつかず、お互いに妥協点を見出すために上の方の決裁を取ったり、原価の見直しを何回もするからである。これは売手と買手双方に当てはまる。
しかし、経営陣はそんなことはおかまなしに平気で人減らし策を持って来る。特にうちの社長は間接部門を標的にしているようだ。
1999.11.23:
昨日は誕生日だった。
40を過ぎると祝いをするでもなく、またプレゼントを貰って嬉しがるような柄でもなくなった。とはいえ、不思議なもので定期券に年齢を書く時はなぜか緊張する。何故そうなるのか自分でも謎である(笑)
1999.11.22:
今日は23日が休みということもあって会社を休んでいる人が目立った。
とはいえ、設計関係だけはさる機械の重大なトラブルを抱えていて休みも返上しての忙しさである。悪い事に客先の方針が二転三転(実際は六転)するので右往左往、時間ばかり浪費してなかなか前に進まない。
休み明けの明後日から関係者が大挙して現地へ入るが、このドタバタは年を越すらしい。来年の事を言うと鬼が笑うというが、「中間管理職」という鬼は「重役」という名の閻魔様にこってりしぼられてヤケクソ気味、来年を笑って待つような余裕はなさそうだ。
1999.11.21:
少しづつ寒さがこたえるようになってきた。
団地の桜も黄色くなった枯葉を落し始めてきた。六甲の山も色づき、秋は深まりつつある。来月ともなれば枯れ木の山となるだろう。
子供が「早く12月になってほしいな」というので何故か聞いたところ、「サンタさんが来るから」との答え。まだサンタクロースの存在を信じているらしい。まだちょっと幼いのかなあ。
1999.11.19:
最近物作りの現場で言われるのだが、今迄では考えられなかったようなミスや不良品が発生している。
原因は「ウッカリ」とか「チェック漏れ」が多いのだが、単純に第1の原因を作った人間の誤りと決めつけられない現象が見られる。簡単に言うと、未熟な人間に仕事を任せっきりにする問題と、重大なミスを防ぐためのチェック機能が弱くなっている、そんな気がするのである。
またその背景には現在の不況が色濃く反映している。つまり短納期と低価格である。不況で競争が激しく、各社とも無理してでも受注しようとして、常識では考えられないような条件で仕事を請ける。ところが工程の短縮とかコストダウンはそんなに急にできるものではない。しかし、一旦受注したものを「できません」と放り出すわけにはいかないからどこかにしわ寄せがいかざるを得ない。そこでどこかに弱点を抱えている部分にミスが生じる訳である。
これは大企業に特徴的に見られる現象であるが、30代の社員が極端に少ない。従ってベテランではないが一応の仕事をこなせて、かつ若い人間を指導できる、という層が薄いために先に延べたようなミスをリカバーできない傾向が強く出る。つまり技術の継承がスムースにいかない、ということがネックになっていると私は見る。
もうひとつ、こうした問題に拍車をかけているのが人減らし・「リストラ」である。人間の注意力と熟練度には自ずから限界がある。それをカバーするには設備投資をして機械化を進めたり人間を増やすしかない。だが、現在は不況を理由にそれらがまるで罪悪のように語られる。
「品質は一流国並みに、価格は三流国並みに」などという虫のいい要求が長続きするとは思えない。事実は正直である。無理をすれば無理をしたなりの結果を生み出す。そのことに正面から向き合わなくてはなるまい。
1999.11.18:
出荷時不良マシンの交換品が会社に届いた。
それで配線の時に気付いたのだが、TFTの後ろに何個もUSBポートが付いている。目的はともかく、個人的にはUSBはあまり好かない。ハードとOSとの相性がもうひとつしっくりしないとの話もあるが、何よりもやたら抜けやすい。自宅のマシンはキーボード+マウスポートがUSBになっているが、何かの都合で裏の配線をさわると必ずと言っていいくらいよく抜ける。改善が望まれる。場合によっては廃れるかも知れない。
話は別だが、コンパクトモデルPC+TFTは本当に軽くなった。机の上に置く時も楽に運べる。撤去したCRTと比べて格段の差がある事を思い知らされた。液晶はこれからももっと伸びるだろう。
1999.11.17:
新幹線組が持ち込んだホスト系プログラムと陸蒸気組のものの月末データ受け渡しが未だにうまくいかない。
原因はどうやら、電算部門同士でのコミュニケーションの悪さがあるらしく、お互いに責任をなすりつけているようだ。おまけに両者ともいやいややっている雰囲気がチラチラ見え隠れする。お陰でこっちはデータのチェックを何度もやらされる始末である。
おーい!エエ加減にしょうむない仕事を持って来んように何とかせえや!
1999.11.16:
ちょっとした愚痴話をひとつ。
仕事で一番付き合いにくい外国というと、私はアメリカを真っ先に挙げたい。観光地にいるあのケチだけど朗らかなアメリカ人と比べて、ビジネスでは本当に扱いにくい人達と私には見える。個人的見解だが、時々見せる彼等の顔は、
1.何でも「俺達が世界一、俺達のやり方が最も正しい」という先入観が強い
2.他人を信用せず、すぐ喧嘩腰になる
1.で思い出すのは、さるアメリカの会社から計測機器を買った時、契約直後に「我社の標準契約書に従って信用状(※)を要求する」と言ってきたことである。冗談ではない、互いにサインした契約書には「船積後銀行送金現金払」とある。そもそも契約書を交わす時には両社の標準契約を元に食い違いを修正し、書類の優先順位を決める。最優先するのは「正式注文書」と呼ばれる金額などの重要条項を書いたもので、支払方法もここに書かれ、双方がサインするものである。それをいきなり「我社の標準契約書」ときたものだから、私はアタマにきて「サインした契約書を読んでから物を言え」と返事を書いた。
(※)「信用状」とは銀行に対して売主が船積書類さえ持ち込めば現金が受け取れるもの。それに対して送金ベースでは船積書類を買主が受け取って現物が送られたのを確認してから支払いをする。これで嘘の船積が防げる。
実は「世界の標準」といいながら、今ではアメリカでしか通用しないルールもある。例えば国際商工会議所が定める国際貨物の船積条件でFOB(舷側渡し)というのがあるが、アメリカでの解釈は他の国と若干食い違う(詳細は専門的になるので省く)。それから国際的なISOによる単位(つまりメートル系)を拒否しているのは今やアメリカだけになった。イギリスはとっくの昔にメートル系が定着している。実際問題、アメリカから送られてくるインチサイズの紙はコピーもファイリングも非常にやりにくい。
そういう違いを知らずに「俺達は世界一」とやられるのには正直な話閉口する。彼等の「常識」が素直に受け入れられるのは中南米だけだと言っていいだろう。
2.ははっきり言って「すぐに裁判に訴えたがる」クセとでもいうべきか、それだけアメリカ社会が病んでいるのだろう。質の悪い輩が金を巻き上げたり、それをまた煽る弁護士がいたりするので、防衛上敏感になるのかも知れない。
以前の同僚が経験した話で、「見積もりだけさせておいて、その後何のアクションもないから見積もりに使った費用を要求する。払わないなら裁判所に訴える」というのがあった。実際は提出された見積もりにコメントがあったので、「金額を見直した上で再提出し、ネゴをかけるのでいくら値引きできるか連絡されたし」と打診したら、値上げばかりを書いて値引きについては一言も触れないFAXが帰ってきたという。それで彼はネゴをあきらめて安値の他社と話を進めた(それらのやりとりは私も見せてもらった)のだが、数ヶ月後にいきなり「訴える」である。勿論彼はこれらのいきさつを当時のFAXも添えて相手に送り付け、一蹴したという。
こういう裁判をちらつかせた脅迫まがいのやり口はいい結果を生みはしない。ちなみに現在、日本でも多くなってきたガンの告知だが、アメリカではもはや常識化したその裏には、医者が患者からの「正確な情報を与えなかった」という訴訟を防ぐための防衛策からきているとの説もあるくらいである。
1999.11.15:
休日は風邪(というよりアレルギー性鼻炎から気管支炎に発展する持病)で寝込んでしまった。
こうなるともはやHP更新どころではない。布団の中でグッタリしていた。
やっと回復したので3日ぶりの更新。
明日会社に行ったら机の上は書類のてんこ盛りだろう。
1999.11.12:
今日、会社のヘルプデスク掲示板でこんなユーザーのメッセージが入っていた。
「モバイル用マニュアル中の、「xxxxxxxx.DOC」は、Word97/98で作られたものをWord95で読める形式( RTF形式)に落とされたものと思いますが、ファイルサイズが 64MBと大きく、Word95の環境では読み込めないことがあります。
大きなファイルは動作も重いので、できれば、グラフィックを含む大きな Word97/98作成のファイルは、分割保存していただくよう御願いします。」
まあ、ようやるわ、という内容である。これくらいはた迷惑な話はない。マニュアルを作れるくらいだから上級レベルの人だったのだろう。しかし、使う人の身になって物を作るという配慮に欠けていては何にもならない。第一64MBもあるファイルだとスクロールが滅茶苦茶遅くなるはずだから、自分でも使い辛いと感じたはずだ。
もしこれが売り物だったら買い手は怒るだろう。社内だからといっていい加減なことはやめて欲しい。せめて1ファイル1MB以内に抑えるべきだろう。
1999.11.11:
ついにHP開設から1年が経過した。
昨年の今日、とりあえずGeocitiesに登録、表紙だけを作った。本当にコンテンツを作り始めたのは13日だから本来ならこの日を記念日にすべきかも知れない。しかし、緊張しながらキーボードを叩いたのはまさに11日だった。登録項目を確認し、念の為に印刷、そして登録済みのメールが帰ってきた事など鮮やかに記憶が蘇る。
ちょっとした刺激を受けてHTML文書を作る楽しさを覚えて以来、無謀にもHPを開設してしまったが、当初は先行きどうなるかなんぞ考えもしなかった。仕事での書類は乱文乱筆かつ超遅筆、ましてや根っからのズボラで日記など付けた事もない私が、こうして延々とゴタクを並べているのは何という変化だろう。
加えてこんな一人よがりの雑文を他人に見てもらえるなどとは思いもしなかった。一応途中から掲示板を設けたりカウンタを付けたりしたが、だからといって1年間で万を超えるアクセス数を期待していたわけでもない。それでも親しくしていただいている方々からの訪問で、今日現在カウンタは3200を越えている。ありがたい話だ。
1年を迎えたからといって私自身は相変わらずマイペースである。自分のHPは自分のものだから好き勝手にしていいのは原則だが、しかし見ていただいている方々からの批判や助言は真摯に受け止めたい。公衆の面前に、大袈裟に言えば世界中に向けて(日本語が読めるかどうかは別として)公開しているのだから、人間としての品性に欠ける言動をするのは恥だという思いがあるからだ。
最近は堅い内容の日記が多くなったという自覚がある。日記なので楽しい内容ばかりとは限らない、とはいえたまには自分でも笑える話題を書きたいものだ。
さて、こうして1年を迎えることができたことについて、ここを訪問して頂いた方々に改めて感謝の言葉を贈りたい。悪餓鬼中年男の呟きは今日も明日も続く(と思っている)が、我慢してお付き合いいただければ幸甚である。
1999.11.10:
Y2K問題がいよいよ大詰めを迎えたというのに、一つだけ最後まで解決に苦労している問題がある。
何かというと、社内メールや掲示板に使っているLotus
Notesのバージョンアップがうまくいかないことだ。現在はR4.1だが、これをR4.6にしようとしたらバグが発見され、現在インストールを保留したままである。本社による解決の見通しはもうひとつ歯切れが悪い。関係者は苛立ち始めている。
現在のところ、一般ユーザーに対してはNotesのバージョンアップ、MicrosoftのY2Kパッチ、VirusScanのV3.xからV4.xへのバージョンをアップの3つを一斉に行う予定である。とにかく方針がはっきりするまでじっと我慢して待つしかないようだ。
しかし時計の針はそれでも進んでいく。
1999.11.09:
例の「上げ底靴」、ついに交通事故まで誘発することになった。運転中にアクセルからブレーキへ足を動かそうとした時に靴が引っ掛かり、そのままカーブを曲がれずに電柱(?)に激突、助手席の友達が死亡した。本人はさぞかし辛い思いをしているだろう。もともとハイヒールでの運転は危険とされていたが、「上げ底靴」も同じく問題があるようだ。
それにしてもこの靴、歩く姿勢が悪い、捻挫や転倒が多いなど問題点が多く指摘されているが、これほど悪口を叩かれる流行物もちょっと珍しい。
試しに会社の女性に「上げ底靴」のことを聞いてみると、こんな答えが返ってきた。
1.流行のきっかけはよくわからない。ひょっとしたらアムロかも知れない。
2.一度履いてみたいとは思うが、体に良くないと聞いている。
3.あの靴で足が長く見える。(と、履く本人は思っているようだ)
4.交通事故の事は知っている。
5.流行する理由に、「みんながしてるから」というのが多い。
流行の問題だから個人の主観的意見は除くとしても、自動車の運転には不適当であること、医学的見地として体に良くないというのは間違いのない事実のようだ。5.の「みんながしてるから」というのも気になる。それと、ここまで来ると「上げ底靴」を売るメーカーはどう考えているのかというのも知りたい。
昔、ウォークマンのイヤホンから漏れる音が物議をかもした時に、メーカーは技術的努力を重ねて改善した。「上げ底靴」もそうした対策を考える時期に来ているのではないか。
1999.11.08:
個人の自由と責任・9
先日、この4月から私と同様の仕事を始めた若い社員がとんでもない失敗をやった。内容は会社の社会的信用に関わる話なので詳細は書けない。しかし、彼の行動を見ると、若いゆえの「世間知らず」では計れない、もっと恐ろしいものを感じる。
何かというと、解らない事を「聞かない」「聞けない」まま未熟な判断で走ってしまう、という点である。それも自分の行動にひょっとしたら誤りがあるかも知れないという前提がまったくといっていいほど意識されていないのである。
普通、初めての仕事となるとちゃんと理解できるまでは不安が先に立つので、自分の行動が正当化できるように他人に聞いたり同意を求めようとする。それは私のような年になっても変わらない。特に私は「聞きまくり魔」で、人がうんざりするくらいである。これは人によって差があるとは思うが、多分同じだろう。しかし、彼はその不安を顔にも行動にも現わさない。かといって自信を持っているようなそぶりも全くない。極端に言うと、自分の意志や疑問をを押し殺してひたすら指示されたことだけ突っ走るように見えるのである。
こういう行動パターンを今の若い人の一般的傾向として論じるつもりは毛頭ない。しかし、このような性格の持ち主に出会ったのは初めてである。
これはうちの会社だけの問題かもしれないが、新入社員をろくに教育せずに一線に出す事が多くなった。また教える方も忙しくて教育に手が回らないという状況が慢性化している。それで新入社員も自分のやっている仕事の意味が何なのか十分に理解できないままに時間だけが過ぎるということになって、結局やる気を失って辞めていくということも少なくない。
そう見ていくと、今やっている仕事についての教育が彼になされたのかどうかが問われていることになってくるのだが、一方で彼にはその不十分さを指摘し、疑問を呈する権利もあったと思う。その点がどうだったか、まだはっきりしないが今後解明されなければならないだろう。ただ一つだけ言えることは、人間には自分が知りたい事、もっと前進したいと思う事を表明し、実現に向けて努力する権利と自由があるという事である。
私が今の仕事に携わってから7年くらいだと思うが、実は例の「アホタレ上司」のせいで殆ど仕事に関する教育を受けられなかった。幸か不幸か「聞きまくり魔」のせいで自力でなんとか一人前の口が聞けるようになったが、こんなことは誰にでも保証されているわけではないし、邪道でもある。その轍を二度と踏まないためにも、今回の事件を教訓に彼がはっきり物を言える人間になって欲しいと願っている次第である。
1999.11.07:
時折NTTから「i・アイプラン」のパンフレットと電話勧誘が来る。ISDNに加入しているせいだが、もうひとつよくわからない。金額表示だけしかしないで、正確に時間での比較を言わないのはなぜだろう? 「i・アイプラン3000」だと7500円分、つまり37.5時間まで3000円でいけるはずなのだが・・・
ゆっくり検討した上で決めるつもりだが、今度電話が来たらツッコんでやろう。
1999.11.06:
TVでY2K問題の特集をやっていた。何と政府は食料備蓄とか、大震災並みの準備を呼びかけているようだ。
知らない人は随分ビビるものだと妙に感心した。確かにインフララインが止まるのは困る。しかし、自治体とかが徹夜の態勢を取るだろうから、1日程度我慢すれば何とかなると思う。
もちろん楽観するわけではないが、恐れるに足らず、の姿勢でいきたい。
それにつけても、PC業界は正月も総動員に近い準備をするようだ。担当される人はご苦労様だが、どうか万全の準備をお願いしたい。だが品性に欠けるユーザーはY2Kとそれ以外の問題をごっちゃにして電話口でわめくのだろう。今回はカーナビとは桁違いに規模が違うから、そういう人が出ても不思議はない。
1999.11.05:
今日は急用ですさまじい出張をやった。
新幹線に飛び乗り、浦和に行って所用30分、続いて浜松町で30分、そしてとんぼ返りである。
あー、しんど。
1999.11.04:
来月に某有名サイトのオフ会が大阪で開かれることとなった。
メンバーはお馴染みの顔もあれば初めて会う方の顔もある。先日は東京でもオフ会があったが、向こうと違ってこちらは小人数になりそうだ。当然このHPを開くにあたってお世話になった人との1年ぶりの再会もある。
今から楽しみに待っておこう。
1999.11.03:
今日は一日ごろ寝をした。そのせいかどうか知らぬが、少し頭が痛い。
11月に入って大分朝夕が寒くなってきた。風邪にならないように注意せねばならない。私は少し鼻にアレルギーがあるらしく、風邪を引くと後が長引く癖がある。
明日はまた会社。
1999.11.02:
会社でのY2K対応も大詰めを迎えた。
対客先への案内とパッチ作業は終了。社内ではホスト系・サーバー系のプログラム開発は終わり、インストールも最終段階に入った。残りは個人PCのパッチだが、今日MSのY2KパッチプログラムをCD−ROMの形で全社の電算担当部門へ配布が開始された。個人へは電算担当からのCD−ROM貸出しとなる。
私のいるグループでは19台のマシンの内、自力でパッチをインストールできるのは私の他3人だけである。それ以外はこちらで面倒を見るしかなさそうだ。何しろソフトのインストールができるのはこの4人しかいないのだから。
ただ、Y2Kでひとつ面倒なのが残っている。Lotus Notesのバージョンアップをどうするかが未定のままなのだ。
1999.11.01:
11月のこのページを新しく作っていたら、先月は日記を1日も休んでいないことに気が付いた。
内容的にはゴタクを並べただけで恥ずかしい限りだが、こんなことは初めてだ。もう完全に日課になったと言うべきか、あるいは暇と言うべきか・・・。ともあれ今月には年齢を一つ加えることになる。