職場サポーターのつぶやき:

先に「私は某大企業の事務系の職場で、部として50人くらいのところで働いている」と書いたが、一応PCについて職場ではまあまあのレベルを持っているせいか、時として相談事が持ち込まれる。仕事の時間を食われる事もあるが、大抵は相手をするようにしている。人によっては「便利屋」でしかないと嫌がる向きもあるようだが、私は気にならない。むしろ本人にやる気があるなら、積極的に応ずるべきだと思う。本人がそれで腕を上げるなら、反ってこちらの負担も減るはずだから。
そうは言っても中には困った人が必ずいるもの。何度教えても覚えないとか、自分の不勉強(というか出来ないと思い込んでる)を棚に上げて、逆にハードやソフトのせいにする人など、様々である。
そうしたことも含めて、ぼやき・珍事を取り上げてみたい。勿論私の大ボケも含んでいる。

其の壱百七拾壱:メールアドレスは"表札@マンション名"なのだ!の巻−(2010.10.05)
其の壱百七拾:初めてのMacの巻−(2009.11.15)
其の壱百六拾九:IDのダブル発行の巻−(2009.06.16)
其の壱百六拾八:電話サポートはやりにくいの巻−(2008.09.03)
其の壱百六拾七:手入力は間違いの元の巻−(2008.04.20)
其の壱百六拾六:「中途半端やな〜」の巻−(2007.11.14)
其の壱百六拾伍:ジグソーパズルの巻−(2007.08.08)
其の壱百六拾四:コロンブスの卵の巻−(2007.07.02)
其の壱百六拾参:遮断されるFTPの巻−(2007.01.08)
其の壱百六拾弐:恐怖のメール分割の巻−(2007.01.04)
其の壱百六拾壱:純正Windows2000 "SP2"の巻−(2006.06.15)
其の壱百六拾:サーバーを私物化する大ばか者の巻−(2006.03.20)
其の壱百五拾九:プラチナ製(?)トナーカートリッジの巻−(2006.02.03)
其の壱百五拾八:ブロードバンドの功罪の巻−(2005.11.05)
其の壱百五拾七:無意識ほど恐ろしいものはないの巻−(2005.10.22)
其の壱百五拾六:超早技の巻−(2005.08.30)
其の壱百五拾伍:職場「被」サポーターのつぶやきの巻−(2005.08.26)
其の壱百五拾四:メーカーサイトにも載らないカスタムモデルの巻−(2005.08.13)
其の壱百五拾参:最もまずい「IT化」の巻−(2005.05.23)
其の壱百五拾弐:ユーザーにやさしくない2000/XP環境の巻−(2005.05.09)
其の壱百五拾壱:質問はBusiness Object、画面はExcelの巻−(2005.03.28)
其の壱百五拾:生活の知恵、2題の巻−(2005.03.25)
其の壱百四拾九:「陸蒸気」後遺症の亡霊の巻−(2005.03.10)
其の壱百四拾八:DOSの亡霊の巻−(2005.03.05)
其の壱百四拾七:天に唾する話の巻−(2005.02.21)
其の壱百四拾六:他人任せはダメの巻−(2004.11.24)
其の壱百四拾伍:Notesのバージョンアップにご注意!の巻−(2004.09.10)
其の壱百四拾四:Excelがすべての巻−(2004.09.07)
其の壱百四拾参:「誰が為に情シスは働く」の巻−(2004.06.21)
其の壱百四拾弐:フォルダの怪の巻−(2004.06.12)
其の壱百四拾壱:これが新品?の巻−(2004.06.07)
其の壱百四拾:「気にしない、気にしない」の巻−(2004.05.25)
其の壱百参拾九:ID窃盗事件の巻−(2004.05.08)
其の壱百参拾八:他人のふんどしで相撲を取るなの巻−(2004.04.03)
其の壱百参拾七:真相はヤミに葬られたの巻−(2004.03.16)
其の壱百参拾六:英雄WIndows95を好むの巻−(2004.03.12)
其の壱百参拾伍:フレッツ接続ツールの巻−(2004.01.11)
其の壱百参拾四:省エネ設定にご注意の巻−(2003.12.01)
其の壱百参拾参:人間性を疑う行為の巻−(2003.11.19)
其の壱百参拾弐:合掌(−人−)・・・の巻−(2003.11.07)
其の壱百参拾壱:旧PCよさらばの巻−(2003.11.05)
其の壱百参拾:新PCの巻−(2003.10.22)
其の壱百弐拾九:大文字小文字の巻−(2003.07.07)
其の壱百弐拾八:いちかばちかの巻−(2003.05.08)
其の壱百弐拾七:「金払え!」の巻−(2003.04.03+2003.04.06)
其の壱百弐拾六:「ごみ箱」と「圧縮」の違いの巻−(2003.04.01)
其の壱百弐拾伍:朝4時まで頑張った挙句・・・の巻−(2003.02.23)
其の壱百弐拾四:連続2題の巻−(2003.02.03)
其の壱百弐拾参:同じパスワードなのに・・・の巻−(2003.01.24)
其の壱百弐拾弐:黒い画面の巻−(2003.01.12)
其の壱百弐拾壱:「靴敷」の巻−(2002.11.26)
其の壱百弐拾:懲りない面々の巻−(2002.11.16)
其の壱百拾九:中小企業の悲哀の巻−(2002.11.12)
其の壱百拾八:典型的トラブルの巻−(2002.11.10)
其の壱百拾七:超過料金の巻−(2002.11.01)
其の壱百拾六:一人相撲の巻−(2002.10.17)
其の壱百拾伍:「摘発隊」の巻−(2002.10.16)
其の壱百拾四:「開かない」添付ファイルの巻−(2002.10.06)
其の壱百拾参:アンタはPCを使う柄やない!の巻−(2002.08.29)
其の壱百拾弐:レ・ミゼラブルの巻−(2002.08.09)
其の壱百拾壱:はよ言わんかい!の巻−(2002.07.10)
其の壱百拾:嘘教えたらあかんがなの巻−(2002.07.01)
其の壱百九:検索のコツの巻−(2002.06.08)
其の壱百八:ネット販売の巻−(2002.05.08)
其の壱百七:接触不良の巻−(2002.04.19)
其の壱百六:努力を惜しむなの巻−(2002.04.01)
其の壱百伍:ウィルスを保護するWindowsMeの巻−(2002.02.15)
其の壱百四:ソフトといえばすべてExcel?の巻−(2002.01.25)
其の壱百参:迷子になったフォルダの巻−(2002.01.17)
其の壱百弐:余計なことせんでよろしいの巻−(2001.12.08)
其の壱百壱:見習うべしの巻−(2001.11.20)
其の壱百:なんちゅうこっちゃ!の巻−(2001.11.13)
其の九拾九:職場サポーターの義務の巻−(2001.11.09)
其の九拾八:サイバーテロ?の巻−(2001.0926)
其の九拾七:新記録!の巻−(2001.09.03+2001.09.05)
其の九拾六:盆休みが明けたら・・・やっぱり・・・の巻−(2001.08.20)
其の九拾伍:雷に注意の巻−(2001.08.04)
其の九拾四:違法コピー摘発!の巻−(2001.06.27)
其の九拾参:二個一で動くドライバーの巻−(2001.06.19)
其の九拾弐:新会計システムの巻−(2001.06.16)
其の九拾壱:やっぱり図星の巻−(2001.06.07)
其の九拾:モバイルで大ボケの巻−(2001.06.05)
其の八拾九:日本語禁止の巻−(2001.05.17)
其の八拾八:「サーバーが消えた!!??」の巻−(2001.05.09)
其の八拾七:サーバーがうらめしい・・・の巻−(2001.04.14)
其の八拾六:「陸蒸気組」のIT革命の巻−(2001.03.22)
其の八拾伍:ヨメハンサポート日記の巻・1−(2001.03.21)
其の八拾四:「プラグアンドアンフェアプレイ」の巻−(2001.03.15)
其の八拾参:ネズミは死なずの巻−(2001.03.08)
其の八拾弐:ドライバー同士の喧嘩の巻−(2001.03.01+2001.03.02)
其の八拾壱:「おまじない」の巻−(2001.02.22)
其の八拾:プリンターは二度死ぬの巻−(2001.02.07)
其の七拾九:初めてのモバイル設定の巻−(2001.01.31+2001.02.01)
其の七拾八:「壊し屋」の巻−(2001.01.23+2001.02.01)
其の七拾七:工場設備に何をするの巻−(2001.01.11)
其の七拾六:"Windows97"の巻−(2001.01.09)
其の七拾伍:素人がはまる罠の巻−(2000.12.11)
其の七拾四:意外なアイデアの巻−(2000.12.09)
其の七拾参:かわいそうなネズミの巻−(2000.11.27)
其の七拾弐:桁違いの感染速度の巻−(2000.11.23)
其の七拾壱:「3本立」の巻−(2000.11.09)
其の七拾:役に立たないワクチンの巻−(2000.11.08)
其の六拾九:「やさしくしてね」の巻−(2000.10.30)
其の六拾八:謎は謎を呼ぶの巻−(2000.10.23)
其の六拾七:馬耳東風の巻−Part2−(2000.10.02)
其の六拾六:馬耳東風の巻−Part1−(2000.09.28)
其の六拾伍:別巻・3点セットの巻−(2000.09.27)
其の六拾四:ダブルパンチの巻−(2000.09.26)
其の六拾参:3点セットの巻−(2000.09.11)
其の六拾弐:またかいな・・・の巻−(2000.08.28)
其の六拾壱:隠し玉の巻−(2000.08.25)
其の六拾:ド肝を抜く行為の巻−(2000.08.12)
其の伍拾九:独断専行の巻−(2000.08.08)
其の伍拾八:勝手に治った??!!の巻−(2000.08.07)
其の伍拾七:人事異動は大変の巻−(2000.08.03)
其の伍拾六:書き忘れの巻−(2000.07.11)
其の伍拾伍:HDパンクかく解決せりの巻−番外編−(2000.07.10)
其の伍拾四:HDパンクかく解決せりの巻−Part3−(2000.07.04)
其の伍拾参:HDパンクかく解決せりの巻−Part2−(2000.07.03)
其の伍拾弐:HDパンクかく解決せりの巻−Part1−(2000.06.30)
其の伍拾壱:素人を巻き込むな!の巻−(2000.06.24)
其の伍拾:サポーター幹事会議の巻−(2000.06.16)
其の四拾九:Y2K vsHDD容量の巻−(2000.05.12)
其の四拾八:面倒くさいの巻−(2000.04.27)
其の四拾七:出張中のハプニングの巻−(2000.03.18)
其の四拾六:ドライバは「純正」に限るの巻−(2000.03.12)
其の四拾伍:再び鋭い?質問の巻−(2000.03.03)
其の四拾四:時代は変われどの巻−(2000.02.21)+後日談(2000.02.24)
其の四拾参:心臓に悪い出来事の巻−(2000.02.09)
其の四拾弐:ついに来た!の巻−(2000.02.04)
其の四拾壱:またドライバに泣かされたの巻−(2000.01.18)
其の四拾:鋭い?質問の巻−(2000.01.12)
其の参拾九:新年早々のぼやきの巻−(2000.01.05)
其の参拾八:ディレクトリ殺人事件?の巻−(1999.12.14)
其の参拾七:よくあるパターンの巻−(1999.12.09)
其の参拾六:「重要でない」ソフトの巻−(1999.12.03)
其の参拾五:どついたろか!の巻−(1999.11.11)
其の参拾四:「純正部品」の巻−(1999.11.04)
其の参拾参:とんでもない発想の巻−(1999.11.01)
其の参拾弐:「不正な処理」の恐怖の巻−(1999.09.21)
其の参拾壱:続・ドライバに騙されたの巻−(1999.09.08)
其の参拾:ドライバに騙されたの巻−(1999.08.31)
其の弐拾九:史上最大の不覚の巻−(1999.08.17)
其の弐拾八:我が身を笑うの巻−(1999.08.09)
其の弐拾七:不在通知に返事を書くの?の巻−(1999.07.18)
其の弐拾六:またやってしもた・・・の巻−(1999.07.07)
其の弐拾五:職場クライアントのつぶやきの巻−(1999.06.21)
其の弐拾四:メモリー増やすと速くなるの?巻−(1999.05.26)
其の弐拾参:新職場での初サポートの巻−(1999.05.21)
其の弐拾弐:初物食いは危険の巻−(1999.05.19)
其の弐拾壱:大丈夫かいな・・・の巻(1999.05.08)
其の弐拾:発つ鳥あとを濁すの巻−(1999.05.07)
其の拾九:時代は戻る・・・の巻−(1999.04.19)
其の拾八:組織改正の弊害の巻−(1999.04.12)
其の拾七:アホタレ上司の巻・Part5(最終回)−(1999.04.02)
其の拾六:続・使われてないPCの巻−(1999.03.19)
其の拾五:「洪水は来れり」の巻−(1999.03.15)
其の拾四:使われてないPCの巻−(1999.03.06)
其の拾参:他人のことは笑えないの巻−(1999.03.01)
其の拾弐:「タマネギ文書」の巻−(1999.02.24)
其の拾壱:噛み合わない会話の巻−(1999.02.12)
其の拾:外された梯子の巻−(1999.02.05)
其の九:アホタレ上司の巻・Part4−(1999.02.04)
其の八:小さな親切大きなお世話の巻−(1999.02.03)
其の七:アホタレ上司の巻・Part3−(1999.01.30)
其の六:何年PCを触っていても・・・の巻−(1999.01.26)
其の伍:アホタレ上司の巻・Part2−(1999.01.23)
其の四:E−Mailに御用心の巻−(1999.01.23)
其の参:アホタレ上司の巻−(1999.01.21)
其の弐:BASICは恐いの巻−(1999.01.21)
其の壱:学生時代の巻−(1999.01.19)


其の伍拾壱〜其の七拾伍

其の七拾伍:素人がはまる罠の巻

希望退職で職場を去ることになった同じ職場のO氏、真面目な性格でPCを奇麗に掃除して返却すべくデータやソフトの削除をした。そして最後の出勤日、私に「ソフトも完全に消したよ」と言うので、「どないして消した?」と聞いたらとんでもない答えが返ってきた。
「どれもフォルダ丸ごとでええんやろ」
あちゃ〜〜〜〜※△×??!☆・・・
確かに「アプリケーションの追加と削除」でアンインストールを試みたが、いくつかがエラーになる。しかし幸いなるかなどれもインストールし直してから削除をしたら奇麗に消えたのでホッとした次第である。
悲しいかな素人にはデータとソフトの違いなんぞ判らないし、気にも留めない。さらに悪いことにはソフトのインストール・アンインストール方法も千差万別であることなんぞ、説明しても外国語を聞いているような気分らしい。だからO氏に限らずこうした罠に見事にはまってしまうのである。
確かにソフトによって手順が違うというのは非常に煩わしい。小さなリーウェアのようにフォルダ丸ごとで良いものから派手なウィザードでアドインを出し入れできるものまで、色々な種類が存在する。「マニュアルを良く読め!」と言われればそれまでだが、使う方の立場から言うともう少し種類を絞って欲しいと思うことがある。
揚げ足取りになるが、あるFAXモデムに付いていた通信ソフトでアンインストール方法を書いてないものがあった。サポート窓口に聞いたら「フォルダ丸ごと削除して下さい」との返事。これは極端な例だが、インストールの方法は画面を印刷して丁寧な説明はしてあっても、アンインストールの説明は理解しづらいものが多い。

其の七拾四:意外なアイデアの巻

PCのことには多少明るい職場のF氏、ふと彼がプリンターに出力している紙を見たら不思議なことに気付いた。活字のものに手書きメモがつけられたものである。
あれ?職場でも彼個人でもスキャナなんぞなかったはず・・・と首をかしげたら、彼がこう説明してくれた。FAXをスキャナ代わりに使って画像を内線電話で自分のPCへ送るというものである。なるほど、と感心した。
具体的には、PCのFAX受信ソフトを立ち上げてから紙をFAXで読ませて、→内線電話→アナログモデム→PCと送り込むのである。確かにこれは便利で、私も気付かなかったアイデアである。早速利用させてもらうことにした。

其の七拾参:かわいそうなネズミの巻

女子社員のC子が私のところへ来て、スペアにしているノートPCのマウスを「交換のために使いたい」と言うので、「かまわないけど、何で?」と聞いたらこういうことだった。
同じ職場のK氏、マウスがちゃんと動かないので彼女を通じて現在使っているものと交換しようという腹だった。それでどうしたのかとこのK氏のところへ行ったら、ゴロゴロ音がする。
これで完全に理由が読めた。それで早速の質問、「これ掃除したことある?
答えは明白、「PC貰ってから一度もない
裏ブタを明けてローラーを見たらなるほどゴミがこびりついている。そりゃそうだわな。マウスくらい自分で掃除しろ!
というわけで掃除のやり方をデモして説明しておいた。まあ黒い固まりがごっそり出て来ること、本人も驚いていた(驚くなっちゅうねん!)。
それにしても掃除もしないで、新しいものと交換しようなどというセコイというか無知というか・・・とんでもない飼い主に出会ったかわいそうなネズミであった。

其の七拾弐:桁違いの感染速度の巻

一般のマスコミでも取り上げられている新しいウィルスが、ものすごい勢いで蔓延している。それも2種類ほとんど同時、爆発的な流行である。2種類とは"MTX"と"NAVIDAD"ウィルスである。
会社のメールサーバーで駆除された記録を見る限り"NAVIDAD"の方が多く出回っている印象がある。11月に入って以降、連日10件近くの"NAVIDAD"が検知された。こんなことは今迄の"HAPPY99"とか"I LOVE YOU"ではなかった。おそらく大量の「子孫」を発生させるタイプであるためだろう。
事の重大性を感じた私は、職場の全員に警告のメールを出すと同時にウィルスデータファイルの更新をこまめに行うように呼びかけた。「其の七拾」でも書いたように中小企業だけでなく職場の個人ベースでもまったく気にしない人がいるからだ。それでデータ更新をしないのは「私は病気に感染し、なおかつ他人に感染させても構わないと言ってるのと同じこと」という説明を付けておいた。過激に見えるが事実だからである。そして私の方は職場用ファイルサーバーに常に最新データファイルを置くことにした。
ところで最新ウィルスデータファイルを入手するにあたって、私にはちょっとした不満がある。
まず一つ目として、本社情シスが更新データファイルをこまめに上げない。メーカー側(TrendMicro)では最低でも週一回は更新しているのに、それをまともにフォローしていないのである。従って私はメーカーサイトから直接ダウンロードしている。
次の問題は、そのダウンロードするサイトが日本法人のものではなくて、アメリカにしか直接アクセスできないことである。どういう仕組みになっているかというと、日本では(商品名「ウィルスバスター」)各マシンでユーザー登録をして自動アップデートしない限り更新はできないようにしてある。しかし会社は一括購入のライセンスを取って、各PCにはユーザー登録をさせず、本社情シスの掲示板に更新ファイルを置くようにしている。ところが前述のように本社は更新をサボっているので新しいウィルスにいち早く対応できないのである。それで私はアメリカの(商品名「PC Cillin」)サイトへアクセスしている。というのも米側では登録ユーザーの制限を設けておらず、ZIP圧縮ファイルが自由にダウンロードできるし、なおかつ時差の関係で約半日は早いからである。
ちなみに、ワクチンソフトでこのようなユーザー登録と自動アップデートを抱き合わせにしている例(それも日本法人だけ!)は他に見たことがない。

其の七拾壱:「3本立」の巻

今日、会社の掲示板にWindows95のあの有名な赤×印付き「不正な処理」のエラーメッセージが続発するので助けてほしいとの書き込みがあった。そもそもこのエラーは条件が一定せず、ある意味では「不明なエラー」と考えても良いものだけに、理由はほとんどわからないのが実状である。
それが故に何人かが色々なヒントを列記していたのだが、話の中で質問者が「Office2000/97/95を併存させている」という事実が出てきたのでびっくりした。
エラーとは直接関係ないかもしれないが、こんな「3本立」は初めて聞いた。何故このようなHDの無駄遣いをするのか理由は書いていなかったが、どう見ても深い理由があるとは思えない。
私が知っているケースでは、確かにWord97/95の間で図・表が崩れる場合があることは知っていた。しかし私の周辺でOffice97/95をダブらせている殆どの人の話を聞くと、そういう実害が発生しているのではなく、Office97をインストールする時に出る「Office95を削除しますか?」とのメッセージに驚いて「No」と答えているだけというものだった。
MSにも互換性に対する配慮が不足しているという面はあるが、よっぽどのことがない限りこんなことは避けるべき、というのが私の意見である。

其の七拾:役に立たないワクチンの巻

ある小企業の営業部長と打ち合わせをしていたらワクチンソフトの話になった。最近またぞろ新種ウィルスが蔓延しており、ウチの会社の現状とその会社での対応を情報交換したのだが、背筋が寒くなる思いをした。
通常ワクチンソフトは検索エンジンとウィルスデータを次々にバージョンアップする。当然ユーザーは所定のサイトから新しいものをダウンロードして、イタチゴッコとは言え新種ウィルスに対抗していくものだ。ところがである。その会社では何と一年半前に買ったワクチンソフトを入れたきり何もしていないというのである。これでは無防備に等しい。
小企業なので社内にLANを組んではおらず、1台のPCだけISDNにしてメールやファイルのやりとりをしているだけなのだが、FDを通じて感染することは防げず、結局蔓延のスピードが遅いだけでワクチンソフトは何の役にも立っていなかったのである。ましてや社外に対してはウィルスの垂れ流し状態とみなしていいだろう。
中小企業のすべてがこうとは言い切れないが、まあ大概はこの程度のレベルと考えても不思議はないような、何となく歯痒い気分になった。

其の六拾九:「やさしくしてね」の巻

今日、ホスト端末専用ノートPCでこんなことがあった。
まず出勤直後にPCを立ち上げるとサーバーはおろかホストにも繋がらない。はは〜ん、これはLANがどこかで切れてる・・・と思ったら、案の定LANカード直後のケーブルに大きなホッチキスが乗っており、それに引っ張られて切れたことがわかった。犯人は不明である。
次に用事で席を立ってそれから一時間後に戻ると、今度はアシスタントの女性がその細いLANケーブルの上にキングファイルを乗せている現行犯を見つけた。「をいをい、そんなことしたらあかんがな」と、これはしっかりと「教育的指導」をした。
こうなりやすいのも先日座席の再配置をした時に、PCの隣の机を一つ取り除いたために作業スペースがなくなり、PCの横の狭いところで雑用をするしかなくなったためである。だが、ノートPCから外に出ているLANケーブルはやさしくしてやらないとすぐに切れる。
最近のノートPCはLANカードが内蔵してあり、LANケーブルのモジュラージャックが直接差し込めるが、古いタイプだとカードから小さなコネクタを通して細い線がぶら下がっていてその先にコンセントがついている。このコネクタが非常にちゃちなのですぐに断線するのである。
USBも同じ傾向にあり、どうもこの手の接続部が弱い品物は好きになれない。小型化するのはいいが、接続部は最大の弱点、これだけはしっかりしたものを作ってほしいものだ。

其の六拾八:謎は謎を呼ぶの巻

先月から今月にかけて自宅マシンのWindows再インストールを2度もやるはめになったが、2度目のインストールから不思議なことが起こった。インターネットの接続速度が半減したのである。
そこで以前との違いを良く考えてみると、一旦BIOSを「工場出荷」に戻したことに気付いた。BIOSに手を付けたのは再インストールの原因がVirusScanにまつわるドライバの例外エラーがらみでBIOSが書き換わっている可能性を感じたからである。
原因追求のため、NEC製TAのドライバとCOM1ポートの速度設定を見てみた。あにはからんや何と両方とも19.2KBになっている。それでこれを115KBにしたら治るだろうとやってみたがこれもだめだった。今までファイルのダウンロードが7KB/秒くらいだったのが3、4KB/秒、ウェブページの表示もやたら遅くなったので我慢ならなかった。
それで意地でも何とかしてやろうと思い、しばらく悩んでいたらあることを思い出した。そもそも速度が早いのは以前使っていたOMRON製TAの設定を64KBから128KBにしてからだった。それで急遽押し入れから古いTAを出してNECと入れ替えてみた。すると言わんこっちゃない、見事に速度が増したのである。念のため速度を確認するとOMRONのドライバは115K、そしてCOM1ポートは何と230Kに変わっていたのである。
どうやらOMRONにはCOM1の設定を変える機能がついているらしかった。それで今度は逆にOMRON製TAからNEC製TAに変えると速度はそのまま速い方を維持した。つまりNECのドライバにはそんな機能がないのである。確かに設定用ユーティリティーにもそんな項目はなかった。
問題はとにかく解決した。だが、どういう原因でこんなことが起こるのか。そもそもプロバイダとは64K同期PPP接続である。それがCOM1を230Kにすると速度が倍増する。それとドライバの速度設定とCOM1の速度設定の関係はいったいどうなっているのか?
この仕組みが理解できていないのは根本的に私の知識不足からである。しかし何でこんなことが起こるのか、マニュアルには一切書いてないので謎は深まるばかりである。

其の六拾七:馬耳東風の巻−Part2

これは会社のQ&A掲示板に出ていた話である。
質問したのは子会社のシロートに限りなく近い職場サポーター。回答は本社ヘルプデスクである。

Q:「○○ソフト」の(アップデート用:筆者)EXEファイルをデスクトップに保存し、ダブルクリックすると、「アップデートしてもよろしいですか?」のメッセージが表示され、OKをクリックすると「RegOpen Key EXが失敗しました」のメッセージが表示されインストールする事ができません。複数台で同じ現象が出ました。原因を教えてください。

A:ヘルプデスクセンターで実験し、同じメッセージが表示されることを確認しました。
「○○ソフト」をインストールせず、アップデートプログラムをインストールすると、「RegOpen KeyEXが失敗しました」のメッセージが表示されました。
△△様に確認させていただいたところ、確認内容の手順でしたので、「○○ソフト」をインストールした後で、アップデートしていただくようにお願いしました

確かにアップデートプログラムにはパッチ当てタイプのものと、完全インストールタイプ、さらにその中にも上書きインストールと旧バージョンを消してから入れ直す入れ替えタイプがある。
しかし、これらはマニュアル、あるいはアップデート版のReadMe.TXTあたりを読まないとわからない。というか読むのが当たり前であるが、シロートはすぐにパスしてしまう。
今回の「○○ソフト」のアップデートも職場に配布された時はちゃんとマニュアルが付いていて、読めば瞬間にして解決できたものである。しかし問題の子会社の職場サポーター、親会社からの出向者が大半を占める年配ユーザーばかりの中で、ちょっと若いからといって無理矢理役目を押し付けられたのだろう、右も左もわからずに作業をさせられて失敗したものと思う。少しでも学んでもらえればいいと思うのだが。

其の六拾六:馬耳東風の巻−Part1

ある年配ユーザーからこんなリクエストを受けた。
Wordが読めないのでWindows98にしてもらえませんか
まあ、どこにでもある笑い話、といってしまえばおしまいだが、何故こんなことが起こるのか考察するのも一興と、先を書く。
PCに詳しい人ならこんな間違いはするはずもないが、超シロートにとってはこれだけのことを言うにも勇気がいる。
ところでお気付きの人もいると思うが、うちの会社では標準がWindows95+Office95である。大企業は環境の統一がやりにくいために未だにこんな組み合わせが残っている。それでも最近やっと本社情シスから「Windows98+Office97にしてもかまわない」とのお墨付きが出た。上記の勘違いはこのことに起因している。
くだんのユーザーにいきさつを聞くと、誰かが社内メールでWord文書を添付してきたのだが、Word95ではエラーが出る。送信元がWord97で作った文書を97形式のまま送ったのがいけないのだが、受信側は中途半端な知識でものを言ったために上記の発言になったわけである。
そもそも発信者は95形式で送ればよかったのだが、こちらも超シロートだからどんな説明をしても馬耳東風、Office97をインストールする時に配られた「保存形式はWord95にしてください」という注意書きをまず読んではいない。それで同様の超シロートユーザーから「迷惑添付ファイル」が数多く出回るのである。本来なら全社一斉にバージョンアップすればいいのだが、時間遅れは必ず発生する。
私の職場では超シロートユーザーにインストールさせないで、私がOffice/Wordの保存形式を最初に95に設定するようにしている。どうせ説明したって理解してくれないので、なるべく被害は出さないようにとの配慮からである。
それにしてもマイクロソフトは罪作りなことをしてくれる。

其の六拾伍:別巻・3点セットの巻

職場でのある古い133MHzマシン、最近調子が悪かった。
HDの残りが少なくて、おまけにどこかのドライバがイカれたらしくWindows95起動時にエラーが発生する。というわけでユーザーと相談してOSの再インストールをすることになった。ところがである。
本体に付属されているべき3点セットがない。これには事情があった。元々このマシンは新幹線組が移転する前、今から4年ほど前に導入されたマシンなのだが、当時は情シスが1枚のCD−ROMで複数のマシンをセットアップするということを(ライセンスは当然複数取った)やったために3点セットはユーザーに渡されていなかった。おまけにリース切れ寸前で旧事務所の同じ型番のマシンはすべて更新されていて、3点セットも失われていたのである。
私としては「もったいない」という気持ちがあったので八方手を尽くして3点セットをあちこち探したが、やはりどこにも残っていなかった。
それで仕方なく似た型番の133MHzマシン用3点セットを借りて再インストールに及んだ。しかし案の定成功しない。LANドライバが合わないらしく、ディバイスマネージャーには黄色の「!」マークが付いたまま。バージョンの違うものを入れ直しても解消しなかった。
ユーザーには申し訳ないが、来月の人事異動でマシンに空きが出るまで共用マシンを使ってくれと言う他なかった。ユーザーは不満ながらも承知してくれた。
そこへ捨てる神あれば拾う神あり、別の職場のサポート幹事長が話を聞きつけて、余っている古い120MHzマシンながらも融通してくれたのである。感謝感激であった。

其の六拾四:ダブルパンチの巻

日記の方にも概略を書いたが、自宅マシンにエラー続発と本体HDのクラスタ破損が同時に来た。Windowsの再インストールをする潮時かと思い、実行したが当初はトラブルが収まらなかった。結論的にはエラー解消と32Kバイトの破損クラスタが残った。
発端は青い画面に「例外0E が VXD MCSCAN32(01)+00017F04の0028:C14FEB44で発生しました。現在のアプリケーションを終了します。」というメッセージが続発することだった。続発だけでなく、フリーズするので再起動を繰り返したが、これが自宅マシンの場合SCSIボードとの相性からか生憎ホットキー(Ctrl+Alt+Delete)がきかない。それでNEC特有の電源キーを押して強制的に終了する手順をとるために、再起動するとScandiskが実行される。何度も繰り返していると遂に破損クラスタが発生した。
この時点ではレジストリの破壊を疑い、1年近く手をつけていなかった再インストールに踏み切った。ところがである。VirusScan(以下VS)をプリインストールのV3からV4に入れ替えた途端にエラーが再現、破損クラスタも再発した。確認のためスキャンディスクを実行すると途中で何度もHDの書き換えが発生する。原因を特定するために常駐のVShieldを使用不可にするが、今度は回数は減ったものの別のVXDでエラーが発生した。ちょうど先週から発生したことを考え合わせると新しいDATファイルにしてからが怪しいと睨んだ。VSは以前にもウィルス偽検出の前科があるので、私は確信した。そこでVSそのものをリスク覚悟でアンインストールしたら見事エラーは解消したのである。
これで原因はほぼ確定した。早速NAIのサイトを見ると見事、エンジン3035とDAT4096の組み合わせでエラーが発生することが判明したのである。またネット仲間からSuperDAT4096が米サイトから出ているとの情報があり、アクセスしてダウンロード、パッチを入れると無事解決したのである。
ついでの話であるが、NAIのサイトは日米で差のあることが判った。それも時差とは別の看過できない問題である。詳細はまた別途書く。

其の六拾参:3点セットの巻

同僚からこんな相談を受けた。よくある話の典型である。
彼の子供(高校生)が友人から古いIBMのPCを貰った。4〜5年前のWindows95マシンらしい。しかしプリンターがないので新しく買い、ドライバをインストールすることになった。
しかしあにはからんや、インストールのやり方がおかしかったのか、かつまたHDがパンク状態(彼曰く99%使用済み)だったらしく、Windows起動直後からエラーが出るという。それで不用なファイルを「消した」というのに、事態はさらに悪化してまともに起動すらしなくなった。
それでその息子は友人に助けを求めたが、それでも埒があかなかった。そこで見るに見かねたオヤジ(これも素人)から私に相談が持ち込まれたのである。
まあ話しが話で、もうひとつすっきりしない説明だが少なくともリカバリCDなどがあれば最悪でも完全再インストールでマシンを再利用することは可能である。それでオヤジに聞いてみた。「マニュアル、起動FD1枚、リカバリCD−ROMはあるかい?」
答えは大方の予想通り(笑)「見たことない」すなわち「ノー」である。それで「最低でもこの『3点セット』がない限り手助けはまったく不可能だよ」と答えておいた。折角新しいプリンターを買ったのに・・・。それにしても中古PCを譲った友人の方も罪が深い。

其の六拾弐:またかいな・・・の巻

またもやHDパンクが発生した。
前回書いたものとは別のマシン、金曜日にサポート幹事長が対応したのだが、HDの残りが40MBでしょっちゅうフリーズする(当たり前)とのこと。週明けの今日になって私に相談に来た。古い1GBのHDをわざわざ2GBに入れ替えたというのに、何でHDがそれほど満杯になるのか理解できないという。つまり彼はフォルダを読む力が弱くてギブアップしたのだ。
そうなると私の出番、たまたまユーザーは出張でやりたい放題になった。まず「アプリケーションの追加と削除」を見てどうでもいいようなソフトが入っていないかチェックするが、IEとネスケが同居しているような無駄はなかった。次はエクスプローラーを開けてテンポラリファイルのチェック。やっぱり大量に残っているが、7MBと焼け石に水である。
これからいよいよ佳境に入る。まず"dejikame"というフォルダを見つけた。やっぱり・・・
JPEGばかり70MBあった。しかしである。2GBのHDでOS+アプリを最大に見積もっても1GB、残り900MBの個人ファイルとはちょっと異常すぎる。そこでもう一度フォルダを順に調べた。確かにFAXとか仕事に関するフォルダ名がわんさか並んでいる。それでもEXCELとかWORDだからせいぜい1フォルダ当たり数メガバイトと思われた。
そしてついに一番怪しそうな名前を見つけた。それもサーバーにあったものと同じ名前のフォルダである。念の為サーバーをチェックしたらフォルダの頭だけで中身はそっくりなくなっていた。このクソバカタレ!サーバーから個人のマシンへ丸ごと移すやつがあるか!
よく調べる異動でいなくなった人の個人データを丸ごと、7月31日のPM5時半に移したことが判った。何のためにこんな無駄なことをしたのかは全く理解に苦しむ。それで何はともあれ、350MBもあるサブフォルダも含めた全ファイルをサーバーへ戻した。これでHDには余裕が出来、とりあえずマシンは正常に動くようになった。
それにしてもまだ疑問は残る。それは500MB以上はあると考えられるユーザーの個人ファイルである。時間がないので細かいところまでチェックはしなかったが、フォルダをざっと眺めた限りではマシンを導入した97年以来一度も整理されていないようである。隣の席の女性アシスタントが言っていたが、社内メールも個人に割り当てられた容量をはるかに越えてサーバーに残されていたために本社から警告が来たという。
書類でも何でも後生大事に残したがる人間はどこにもいるが、「チリも積もれば・・・」でここまで激しいのは初めて見た。明日は「教育的指導」をせねばなるまい。

其の六拾壱:隠し玉の巻

ちょっとした用件で工場サイドの情シスへ行ったらこんなことを言われた。「ここにある2台のノートPC、早う持っていけや」。へ?何?2台も余ってるって・・・そんな・・・??!!
職場に帰ってサポート幹事長に真相を問いただしたら、驚くことに計3台もの新しいPCが「隠し玉」として眠っていたのである。をいをい、何考えとんのや!
加えて先日本社へ移動になった管理職が置いていったPC1台も余っていて、合計4台が埃をかぶっていた。使わずともPCのリース料は払わねばならない。するとサポート幹事長はボソボソとつぶやいた。
「実はなあ、これを誰に割り当てるか悩んどったんや。おまけにワシは最近体の調子も悪いし、セットアップもしんどいんや・・・」。えらいことである。それで私は「この間のパンクしかかったやつを中心に更新したらどないですか?それからセットアップは私でもやれるさかい、まかしといて」と、提案した。「そしたら頼むわ」
そして今回、私は陸蒸気組の全マシンのリストを初めて見た。そして唖然とすることといったら・・・DynaBookの90MHzが3台に100MHzが4台・・・も〜、やっとられんわ・・・
その上に「お下がり」なんぞやっていたのだから驚きである。職場としては帳票の作成などでスピードや能力の最先端を走らないといけない職場がこのていたらく。「隠し玉」なんぞやっている場合ではない。万が一のハードのトラブルには情シスから臨時にマシンを貸してもらう約束も取り付けた。
月末処理が近づいているので、今月は時間を割くのは難しいが、来月に入ったら私のペースで片付けてやろうと考えている。共有ファイルサーバーの職場用として割り当てられているエリアの管理さえ誰もやっていなかったし、Y2Kは先日まで完了しておらず、ウィルスソフト+データのアップデートも不十分。ユーザーもろくなレベルではないこの陸蒸気組で、DOS/VマシンでミニLANを組んだ7年前の業務システムはサポート幹事長に任せておいて、あとはすべて私が仕切ってしまうつもりである。

其の六拾:ド肝を抜く行為の巻

いやはや、エライことをやってくれた人が出た。Windows95をしっかりと壊したのである。
まず、どんなことが起こったか、本人の証言をもとに時系列で書いてみよう。

1.まずは犯人は新幹線組アシスタントのF子、ある年配社員からOASYSの文書をWordに変換してくれと頼まれた。そもそもこのオジサン、どこの職場にもいるようないつまでたっても古い機械にしがみつくタイプなのだが、ついにリース切れでOASYSとおさらばすることになり、それで彼女にコンバートを頼んだのである。
2.まず5インチ(オヨヨ!)FDを3.5インチに変換。そしてたまたまOASYSフォーマットが直接読める「一太郎」をインストールしてあった長期出張者のマシンでDOSファイルに変換作業を開始した。
3.しかし数十枚もあるFDを変換するのは時間がかかるので困っていたが、ふと「OASYSWin」が事務所のキャビネットに入っていたのを思い出した。そして新幹線組職場サポーターにインストールをしてもらったが、あにはからんやバージョンが古くて正常にインストールできなかった。
そしてここから転落の道を辿り始める。
4.彼女は何故かここで「OAYSYSWin」をアンインストールしなければならないと思い、「アプリケーションの追加と削除」を開いたが、まともにインストールされていないので当然メニューには存在しなかった。そしてこれはまずいと思った彼女はここで突然普通では考えられない挙動に出る。
5.この時点で彼女は「余計なファイルが残るのはまずいとの」思いにかられ、何とかファイルを削除しようとしてあることを思いついた。
6.彼女は普段ExcelやWordを使いこなせるレベルだが、Windowsの簡単な勉強はしたものの、それ以上は全くの素人である。しかし彼女は友人から教わったファイルのある検索方法を思い出した。つまり最近編集したファイルを探すのに便利な日付検索である。
賢明な読者ならお気づきだろうが、この時点で余計なことはしない方がよかった。ところが彼女はしなくてもいいことをし、それも生半可な知識を持っていたがために悲劇を演じることになったのである。さて、先へ進もう。
7.彼女はこの教えてもらった検索方法、すなわちスタートメニューの[検索]−[ファイルやフォルダ]で、「日付」タブをクリックした。そして当日更新されたファイルをフォルダやファイル名・拡張子も確認せずに片っ端から削除したのである!
8.そして悲劇は起こった。当日はそのまま終了できたが、翌日はWindows95がSafeモードでかつカーソルが出ない状態のままになった。それで私にお呼びがかかった。本来なら新幹線組サポーターが面倒を見るのだが、トラブったのはなんと共用マシン!、私が管理しているホストエミュレータと業務プログラムががインストールされているものだったのである。
9.早速Windows95の修復再インストールを試みたが、どうやらドライバかドライバを管理しているファイルがやられたらしく、「ドライバが見つかりません」と出る上に、Windowsそのものがまともに起動しない。泣く泣くHDを白紙にしての完全インストールと相成った。

結論から言うと、F子は4.7.8.で重大なミスを犯した。それで彼女を呼んで次のような今後の対応策を指示した。

ポイント 問題点 解決策
4. アンインストールの時職場サポーターを呼ばなかった フリーも含めてソフトを勝手に出し入れしない
7. ファイル・フォルダの意味を知らずに削除した Windows(プラスDOS)の再教育
8. 許可を得ずに共用マシンに手を加えた データ入力以外触らない

ところで8.については新幹線組サポーターにも共用マシンに手を加える場合は私に連絡するよう申し入れた。それからF子は以前にも共用マシンに勝手にフリーソフトを入れたりする前科があったので厳重注意した。自分が責任を持てる範囲なら何をやってもかまわないが、誰が触るか判らないものを自分好みのものに改変する行為がいかに問題を起こすかということを強調することになった。
今の若者を十把ひとからげにはできないが、最近人に聞こうともせず自分で勝手に判断して突っ走ってしまう若者が目立つような気がする。

其の伍拾九:独断専行の巻

今月になって急遽ワクチンソフトを変えろとの本社指令が出た。
「N社のものをアンインストールし、T社のものに切り替えろ。N社のHPには新しいウィルスデータをダウンロードできないようにアクセス禁止にする」とのことである。実は先月初めに一度突然のアナウンスがあったのだが、他のソフトとの相性をチェックするなどの事前準備をしないままだったので、工場サイドから猛烈なクレームがついて、延期になっていたものだった。しかし、一部のPCに不具合現象が出ていたにもかかわらず、本社はまたもやいきなり梯子をはずす行為に出たのである。
しかもN社のHPにはアクセス禁止というから恐れ入る。金を払ってないのにダウンロードをしたとのクレームを受けないための措置だろうが、重ねての身勝手な行為である。
噂によると、N社のワクチンソフトは値上げ、逆にT社は値下げでかつ他社からの乗り換えをするとさらにディスカウントされるらしく、本社がそれに飛びついたようである。
本当ならそれなりの理由説明と事前の予告があってしかるべきなのだが、ユーザー無視のこんな独断専行をやるということは、金に目が眩んだと揶揄されても仕方あるまい。
お陰で私は慌ててサーバーへのファイルコピーと、インストールマニュアルを配布するはめになった。

其の伍拾八:勝手に治った??!!の巻

先月初めから自宅マシンのIEの窓がおかしくなっていた。最大化をすると、大きさはディスプレイ一杯だが画面全体が右下へずれたままになる現象である。ドラッグして元の位置へ戻そうにも、最大化した状態ではドラッグがきかない(Windowsの仕様である)。
仕方がないので通常サイズの四隅をディスプレイ一杯に設定して使っていた。ところが先週のこと、いきなり正常に戻った。???である。おかしくなった原因も戻った原因も今一つすっきりしないものであった。
おかしくなったきっかけはさるHPの作者がここのHPをアクセスしたとしてメールをよこした(内容は挨拶も何もない「訪問しました」だけのネチケットに程遠い代物)ので、試しに覗きに行ったことである。絵文字で遊んでいるちょっと風変わりなサイトだったのだが、あるページが窓のサイズを連続で変えて行くものだった。それでうっとうしい遊びと思って窓を閉じたところ、トラブルが発生したのである。絵文字の遊びはともかく、はっきり言ってふざけるにも程があるという感じだった。もっともあほらしくてクレームする気にもなれなかったが。
回復の原因はもっとはっきりしない。どうやら「インターネットオプション」(IE5.01)で詳細設定を少しだけいじった直後からのようだが、無学な私には何が起こったのかチンプンカンプンのままである。
おかしくなった直後、レジストリを触ろうとしてもみたが、深入りするわけにもいかず、悩んでいただけにほっとした気持ちである。しかし、未だにへそがむず痒い。

其の伍拾七:人事異動は大変の巻

この度課長が代わることとなり、新しい課長がPCを持ってやってきた。
そしていきなりLANケーブルを刺してPCを動かしたものだから、当然のごとく「動かん」とうろたえることになった。社内メールどころか、LAN関係は一切が死んで外へは繋がらない。これだから素人は困る。
そして予想通り「お〜い、kmakow君!」とお呼びがかかった。そしてこれまた予想通り情シスに電話してIPアドレスを新しく貰い、TCP/IPの設定を変えて一件落着である。
人事異動でも同じ建屋内ならセグメントが同じ(それでもフロアが違うと変わってしまうこともある)なので問題はないのだが、今回は敷地の端と端であるので私の予想が当たらないはずがない。
私が今いるところはクライアント機が600台、ドメインが3つあってセグメントは7つある。人事異動が何回も行われるうちに、1セグメントの台数がいびつになってしまうことがよくある。それで情シスの担当者は時々IPアドレスの整理を行い、切り替えをやる。組織の人数を頭に入れながらアンバランスにならないようにグループ分けをするので、これが結構悩ましいとの声を聞いた。

其の伍拾六:書き忘れの巻

昨日のズッコケ事件、一つ書き忘れていた。
死亡したHDDの代替機を手に入れてカスタマイズをしていた時の事である。プリンタドライバを入れ忘れていて、テスト使用中にユーザーから「印刷ができひん」と言われた。「じゃあ、プリンタに付属のCD−ROMかFDを出して下さい」と頼んだら、珍しく素直にFDが5枚と設定マニュアルが、さっと出てきた。(実は紛失を想像していた)
しかしその後がいけない。1枚がユーティリティーで4枚がドライバ+インストール用なのだが、あろうことかいずれもラベルが張っていなくて、薄いビニールの袋の上に付箋紙が張ってあるだけのものだった。
「ラベルがあらへんから、袋から抜いてしもたら見分けがつかんようになるやんか!」と、思わず声を上げた。んんんん、もう〜、何か一つ足りんのじゃぁぁぁぁ・・・(号泣)

其の伍拾伍:HDパンクかく解決せりの巻−番外編−

HDのパンクではないが、他にPC6台の手入れをすることになったのでその時のズッコケ話をする。

1.先に書いたように社内メールのバージョンアップ、この6台についてはまったく手がつけられていないことがわかった。本来ならサポート幹事長がインストールをやっていなければならなかったのだが、建屋が別な事と最近組織の合併で一緒になったところだから良く分からないということで放棄していたのである。テメー、コノヤロー!

2.作業中、ノートPC1台のHDDが死亡した。
特定ファイルの起動をやると必ず同じ所でハングする。ということはあるクラスタが壊れているに違いない、そう見た私はスキャンディスクをかけた。ところがスキャンディスクの途中でまたもやハングする。場所は全クラスタの半分くらいのところである。仕方がないのでファイルの移動を何回か繰り返してハングする個所を検知しやすいように試みるがやはりスキャンディスクが反応してくれない。そのうちにとんでもない事が起こった。
Windows再起動の途中でこの破損部分を含んだファイルに当たったのである。何度ブートしてもDOSのエラーに引っかかって先へ進まない。やっぱり・・・合掌である。
慌ててサポート幹事長に連絡し、新しいPCの手配を頼んだら5分もかからないうちに出てきた。何といざという時のために隠し玉を抱えていたのである!

3.また別のデスクトップ機、これは何とFDが差し込まれたまま全く抜けなくなっていた
あるソフトのID+パスワードを入れたもので、普段は読み書きしないことから入れっぱなしにしてあったのだ。使っている本人もさして気にならない様子。おまけにBIOSの設定はHD優先にしてあるので日常作業には支障がない。だから放置されたままになっていた。
下手に手をつけるとまずいので、リースが切れる残り一年くらい辛抱することにした。

4.次はまた別のノートPC、これもまたのけぞった。HDは3GBあるのだが、有料・無料のソフトがわんさか入っていて残り180MBにまでなっている。ちょっと掃除してやろうと思い、\WINDOWS\TEMPフォルダにアクセスしてみて驚いた。エクスプローラでフォルダをクリックすると10秒くらい黙り込む。最初はまたもやクラスタの破損かと肝を冷やしたが、何の事はない、テンポラリファイルが4000個、2.54MBにもなっていたのである
何年分溜めたのか知らないが、う〜む、お見事。ご本人にいきさつを聞こうとしたが、原因不明の病気で現在入院中、HDの掃除も含めてしばらくお預けである。

その他、マイナーな出来事もあったが、これら6台のPCを使っているのは全員素人の50代、これだけのズッコケが発生するだけのことはある。

其の伍拾四:HDパンクかく解決せりの巻−Part3−

やっと3台目まで来た。
今回は「お下がり」をやっていなかったために素直にいった。不用ソフトを2本外し、2MBくらいあったテンポラリファイルを掃除したらすぐに180MBが確保できた。
しかしながら不思議な現象が見られた。一つはネットワークの設定がおかしくなっていたこと、もう一つはワクチンソフトが外されていた事である。持ち主は4月の人事異動で2足のわらじを履くことになって、マシンも新しい机に持っていった。ところが異動以前にちゃんと動いていた事は本人も私も記憶にあるのに、今回本籍に戻ってチェックをしていたら不具合が見つかったのである。本人は設定を触れる能力がないはずだから、新しい所属の誰かが勝手にいじったようである。しかし証拠が何もないので犯人はわからない。新しい職場はIPアドレスのセグメントが違うため、以前の設定ではファイルサーバーが見えない(本人はそれでもいいと我慢していた)との話をしていたことから、それにからんで誰かが中途半端に設定を変えたのかも知れない。

さて、今回での教訓を書こう。
1.「お下がり」はなるべくやらないこと。やる場合は前の持ち主あるいは管理者がきちんと掃除をしてから渡すべき。
2.フリーソフトもそうだが、ソフトのアンインストール手順は必ず本人に教える事。不安がある場合は入れるな。
3.テンポラリファイルの掃除はこまめに(月に1回程度か)やるべし。
これくらいだろうか・・・

其の伍拾参:HDパンクかく解決せりの巻−Part2−

本日は2台目の報告をする。
このマシンはPart1の上を行くひどさだった。750MBのHD容量に対して残り20MB。幸いにして持ち主は定年前のおじいちゃん(本当に孫がいる)ユーザーで社内メールを読むだけ、返事も書けない。だから動かないとかいうクレームは絶対にありえないのだが、中身はすさまじいものだった。
そもそもこのマシンは少なくともそれまで3人もの人手を渡った代物。それだけにフォルダだけを見るととても正視に堪えない。おまけにソフトのアンインストールはでたらめ。「アプリケーションの追加と削除」でやろうとしてもエラーは出るわ、かと思えば「スタート」−「プログラム」からショートカットを起動すると「xxx.EXEが存在しません」となるわ、散々である。ヤケクソでショートカットと関連フォルダを飛ばすという荒業をやった。
本筋としてこういうことはやってはいけないとは思うのだが、実は社内メールソフトのバージョンアップが必須になり、HDの空き容量をどうして増やさないといけなという事態に追い込まれたのである。当然ながらレジストリは滅茶苦茶になっているだろう。Windowsの再インストールでも良かったとは思うのだが、個人データがどうなっているのか、本人にも分からないので手がつけられなかった。

其の伍拾弐:HDパンクかく解決せりの巻−Part1−

其の四拾九で発見されたパンク寸前のHD、実は4台あることがわかった。それで未解決の残り3台を順次私が面倒を見る事になった。正直なところサポート幹事長はそこまで手を出せる実力はないからである。
ということでまず1台目から報告する。
最初に「アプリケーションの追加と削除」で不要なソフトを探した。するとやっぱり・・・で、ご本人に聞くと「え?そんなの使った事ないよ」とのたまう。次にフリーと思われるソフトのフォルダを覗くと、これまた有名なやつが圧縮・解凍ソフトを含めて数個入っている。当然の答えとして「そんなの私には用がない」。ご本人は超初心者だから圧縮・解凍ソフトなんて使えるわけがない。そもそも「圧縮・解凍」の意味すら分からないのだから無用の長物でしかない。極めつけは旧DOSが入っていたことである。
結局ソフトばかりごっそり削って、あっという間に120MBの空きが出た。
何故こうも不要なソフトが入っていたか、原因は他所からの「お下がり」だったからである。前の所有者は身奇麗にして渡すことをしなかった。というよりも、私は「お下がり」を安易に行うことが問題だと考える。詳細はいずれまた書くが、少なくともソフトに関するトラブルを起こしやすい事だけは指摘しておく。

其の伍拾壱:素人を巻き込むな!の巻−

正式?職場サポーター幹事の初仕事で職場の若い人を叱るはめになった。
事の起こりは本社情シスが各事務所に事前の連絡もなく、いきなり新しいワクチンソフトを全社に向けてリリースしてしまい、おまけに「古いものは6月で廃止する!」というお触れまで出したからである。
その案内を見た職場の若い一人が自分のマシンにインストールするだけでなく、自分で回覧まで作って職場内に回したから何人かがインストールをしてしまった。
こういう場合、本来なら各事務所の情シスがまず何台かにテストでインストールをして問題がないことを確認してから正式リリースするというのが慣例だった。ところが本社担当者が先走って上記のような案内を出したがために混乱が生じたのである。
しかし、それと同時にこの若い人が職場サポーター幹事に相談もせず勝手に回覧を回した事は明らかにルール違反なので、「自分が責任を取れる範囲で個人的にインストールするのはかまわないが、動作確認もしていないソフトを素人に配る行為はやるな」とやんわりたしなめることになった。
それにしても今回の本社情シスのやりかたは許せない。テストもさせずにいきなり「古いものは6月で廃止する!」などという脅迫まがいの文書を出す神経が疑われる。事実、各事務所から猛烈なクレームが出たようで、その後「古いソフトは7月まで有効とし、各事務所で動作確認後にインストールして下さい」という訂正文を出してきた。
職場の若い人にはそういういきさつも説明しておいたが、やれやれである。もうひとつ付け加えると、従来からの職場サポーター幹事長はこういう新しいソフトのインストールに関する注意点に疎く、個人にまかせっきりだった。そういうことも今回の事件の背景にあったようで、今後が思いやられるところである。